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クリプト系の先週の資金調達は「ブロックチェーン✕セキュリティ」など:クリプトワークスvo.01

先週の海外でのクリプト&ブロックチェーン系の企業における資金調達は6件でした。最も調達金額が大きかったのは、BasecoinでICOにより$125Mの調達でした。

【2018/4/1-4/8】

<$5M以上調達:5社>

☆4/5
Chainalysis $16,000,000 ブロックチェーンデータ✕セキュリティ
投資家:Benchmark,Digital Currency Group,CVP
URL:https://chainalysis.com
2016年2月にシードラウンドで$1.6Mを調達後、今回の2度目の調達となるシリーズAラウンドで$1.6M(約16億円)を調達しました。今回のシリーズAでは、BenchmarkがリードとなりCVP,Digital Currency Groupが投資を行いました。
Chainalysisは、ブロックチェーンの取引履歴となるAPIを提供する調査会社です。
「ブロックチェーンにおける信頼の構築」とサイト上に記載があり、暗号通貨のマネーロンダリングや詐欺、コンプライアンス違反の防止、検出、調査を行うとあります。
顧客としては金融機関、暗号通貨取引所、政府があります。
製品としては「CHAINALYSIS REACTOR」という調査ソフトウェアと「CHAINALYSIS KYT」という暗号化トランザクションの監視を行う、KYT(Know Your Transaction)の2つがあります。
初期の頃から大量でデータを扱うことでビッグデータ解析を行い他社にはなかなか追随しにくいモデルであり、クライアントの重要な課題を解決していることからも、かなり有望だと思われます。

☆4/5
CoinList $9,200,000 ICOプラットフォーム
投資家:Digital Currency Group,Polychain Capital,FBG Capital,Electric Capital,Libertus Capital,CoinFund
URL:https://coinlist.co
CoinListは2017年に創業された会社で、次世代のテクノロジー企業に金融サービスを提供するものです。今回のラウンドはシリーズAで$9.2Mの資金を調達。
ICOプラットフォームとも言われ、ブロックチェーンと金融を融合させたサービスを提供。企業向けにはトークンセールの管理や投資家向けに情報発信を行ったり、投資家向けにはブロックチェーン企業のトークンセールなどに対するスクリーニングを行っているそうです。

☆4/4
BitKan $10,000,000 仮想通貨のコンテンツプラットフォーム
投資家:Zhongyunhui Capital,IDG Capital Partners,Bitmain
URL:http://btckan.com/
今回は中国のVCが2社投資を行っており、中国のマイニング大手のBitmainは前回のラウンドに加えて2度目の投資を行っており、今回のシリーズBで累計の調達額は$11.6M(約11億円)となります。
BitKanは中国を拠点としており、仮想通貨(暗号通貨)のコンテンツ(情報)提供を行っていく「Kサイト」というプラットフォームにピボットするそうです。コンテンツは無料のものと有料のものがあり有料のコンテンツで課金を行っていく。現在の中国に加えて香港、シンガポール、東京へ拡大する。「Kサイト」は4月20日にベータ版公開を予定しており、このベータ版の公開にあたっての追加での資金調達だと思われます。

☆4/3
Basecoin(Intangible Labs) $125,000,000 金融(通貨)
投資家:Sora Ventures,Bain Capital Ventures,AndreessenHorowiz,Pantera Capital,1confirmation,NewDo Venture,MetaStable Capital,MetaStable Capital,
Polychain Capital,Digital Currency Group,Naval Ravikant
URL:http://www.getbasecoin.com/
2017年10月に調達した金額は不明だが、Bain Capitalよりベンチャーラウンドでの投資を受けており、今回が2回目の資金調達となります。今回の調達はICOでの調達であり、$125M
(約125億円)の調達を行っています。投資をしたのは、AndreessenHorowizなど著名なVCの他、Cryptoファンドも含まれています。
Basecoinの詳細は明らかになっていないが、「アルゴリズム中央銀行による価格安定的暗号通貨」との記載があります。創業者の3人はコンピュータ・サイエンスを学生時代に専攻しており、Nader Al-Naji氏とLawrence Diao氏はGoogleに在籍していたようです。

☆4/2
BitPay $10,000,000 仮想通貨決済
投資家:Aquiline Capital Partners,Menlo Ventures,Nimble Ventures,G Squared,Delta-v Capital,Alvin Liu,Capital Nine
URL:http://bitpay.com
BitPayは2011年に創業され、アメリカを拠点とした暗号通貨決済の会社です。これまでに5回の資金調達を行っており、今回は2度目の資金調達となります。過去にはFounders FundやVirgin Group、Digital Currency Groupなども投資をしており、累計の調達額はすでに$72.5M(約72億円)にも及びます。
法人向けのECサイトなどに、BitcoinとBitcoin Cashで支払いができる処理プロセッサを提供しています。クライアントには、マイクロソフト、shopify、zyngaがいます。
個人向けにはウォレット、カードを提供しています。ウォレットはBitcoinとBitcoin Cashに対応、iOS,Androidのスマホウォレットはもちろん、WindowsやMacOSと幅広く使うことができます。
bitpayカードも提供しており、これを使うことで仮想通貨をドルに変えることができるそうです。
ウォレットは日本でも増えてきているので、ウォレットのサービスが機能を拡充するなどして同様のサービスを提供していくものと思います。

☆4/2
CoinMetro €12,000,000 金融プラットフォーム
投資家:ICO
URL:https://coinmetro.com/
香港を拠点とした金融プラットフォームを提供する企業がICOにより12Mユーロを調達しました。XCMというトークンを発行しており、暗号通貨取引に必要なツールなどを提供しているとのことです。

以上です。

ChainalysisとBitPayは手堅いと思いました。

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