Aqoursと僕、今日までとこれから
イマこの瞬間の心の中を整理するために言葉にすることにした。
自分の答えは自分で見つけるしかないと思ったから。
Aqoursを好きな人の数だけ、Aqoursとともに歩んだ道のりがあって、どれ1つとして同じものはないから。
自分の答えを探す思考の旅に出た数日間で見えてきたものと、覚悟、決意をここに記す。
2度目の9周年発表会
あれは5thライブの開催と同時期、発売された4thライブのBlu-rayを観ながら、いずれ訪れるであろうAqoursのファイナルを想って心が怯えたのを覚えている。
果たして、その瞬間を迎えるとき、その場に立ち会うことはできるんだろうか。
当時はライブの現地参加なんて雲の上より遠い場所で、このまま生でAqoursを観ることは叶わないかもしれないと、己の無力さを呪った。
その翌日、
ラブライブ!スペシャル生放送9周年発表会
で新たなライブの開催が告知された。
行かない理由は無かった。
生まれて初めての現地ライブ。
Day1のみのチケットを握りしめて参加したラブライブ!フェスで初めてAqoursをこの目で観た。
さいたまスーパーアリーナの2階席から観たAqoursは豆粒より小さくて、でも、未体験HORIZONのイントロで自然と涙が溢れた。
世界は自分が思っているよりももっと広くて、ずっと近かった。
次にAqoursに会えたのは忘れもしない、6thライブ WINDY STAGEだった。
そこで二度目の東京ドームに立ちながらも挑戦者であり続けるAqoursを目撃した。
そのときから僕は、Aqoursを信じるという名の下、何事も始まればいつかは終わりが来るという現実から目を背けてしまった。
タイトルを見たときに感じた胸のざわつきには気づかないふりをした。
ラブライブ!サンシャイン!! Aqours
9周年プロジェクト発表会
今回も5年前と同じように9周年を盛大にお祝いする新情報が盛りだくさんだった。
そして、Aqoursのリーダー伊波杏樹さんが「大事なお知らせ」と銘打って発表された内容は、いくら目を背けたくてもそうすることは許されない現実。
9人で行う最後のワンマンライブのお知らせ。
発表の瞬間、涙は枯れていた。
突然のことで理解が追いつかず、現実を受け入れられなかった。
それと同時にやっぱりそうだったかと納得している自分もいた。
ついにこのときが来てしまった。
かつての自分が心の奥底に隠した不安とか臆病とか寂しさとかが入り混じった、灰色の感情が湧き上がってきた。
生放送も終盤に差し掛かり、9人からメッセージを受け取る時間になった途端、突然涙が溢れ出して止まらなくなってしまった。
彼女たちが口にしたことは現実になることを知っているから。
Aqoursはおしゃべりだから、叶えたい夢は全部言っちゃうし、それらを叶えるところを散々見てきたから。
ああ、今回の発表も現実になるんだと、そのとき初めてちゃんと理解した。
僕は思い出した。
ラブライブ!サンシャイン!!は痛いくらいに残酷な現実を突きつけてくる物語だということを。
そんなどうしようもない現実の中で、足掻いて足掻いて足掻きまくって、自分たちだけの輝きを見つけようとする彼女たちに心惹かれたんだ。
ただ、どうしても、頭ではわかっていても心が追いつかなかった。
Finaleをどう迎えたいか
嘆いているだけじゃ楽しいイマがどんどん過ぎ去ってしまう。
そんなこと、ラブライブ!が大好きな自分にとっては最優先で回避すべき事態だ。
一刻も早くまた前を向いて歩き出すためには何をすべきなのか必死で考えた。
いつだって最初に出てくる答えは笑っちゃうくらい純粋で真っ直ぐなもの。
「後悔したくない」
AqoursがFinaleを終えたとき、僕の中に後悔が残ってほしくない。
1ミリも曇りの無い、ぜったい消えないステキな物語にしてやる。
漠然とした答えが決まったところで、より具体的なものにするため掘り下げていく。
まずは今、大きく育っている悩みのタネの葉っぱを摘んでしまうことから始めよう。
Finale開催の発表から1日2日と経つほど大きくなっているこの焦燥感の原因はなんだろうか?
まだまだやりたいことがあったから。
じゃあやり残したことってなんなの?
思いつく限り書き出してみる。
そうすると自ずと答えは見えてきた。
僕はまだ全然、Aqoursに対して今まで受け取ってきたものへの感謝を伝えきれていない。
出逢ってくれてありがとう。
大好きを教えてくれてありがとう。
約束してくれてありがとう。
言葉の持つ力を信じさせてくれてありがとう。
変わりたかった僕を変えてくれてありがとう。
きっと今までだって伝わってる想いもあると信じてる。
声に出せなくても想いは伝わるってことを教えてくれたのはAqoursだから。
それでも、これまでのありがとうを全部言葉に、カタチにして伝えたいと思った。
この1年間、愛を、想いを、感謝を、伝えられるだけ伝えきったらきっと後悔は残らない。
そう信じて進むことを決意した。
これが正解かどうかなんて未来の僕が知ってるだけで十分だ。
さっきまでは霧がかかって進むのが怖かったFinaleを迎えるまでの道筋を、陽光が照らし始めた。
夢は消えない
この世には否定の目標と肯定の目標がある。
後悔し"たくない"は否定の目標。
これだけが最後まで自分の中で引っかかっていた。
ぜったい消えないステキな物語にするにはこれを肯定の目標に変える必要がある。
その答えは、僕がこの世で1番大好きな楽曲にあった。
AqoursがFinaleを終えたとき、
「やり残したことなどない」と言い"たい"。
あっという間に肯定の目標になった。
否定の目標と肯定の目標の明確な違い、
それは、その目標が"夢"となり得るか否か。
肯定の目標が夢に成ることはあっても、
否定の目標は夢に成り得ない。
これこそが、「否定より肯定の魔法」なんだ。
この瞬間、自分の中に夢が生まれた。
こんなにも明確で心の底から叶えたいと思える夢と出逢えたのは何年ぶりだろう。
Aqoursがラブライブ!優勝を目指す姿に、僕が甲子園を目指す姿を重ねたあの頃を思い出す。
あの日、僕の夢は後悔で終わってしまった。
後悔で終わる夢なんてもう懲り懲りだ。
Aqoursがくれたこの夢は絶対に叶えてみせる。
Finaleを終えたとき、もしかしたら笑って楽しい思い出にできるかもしれないし、やっぱりぐしゃくしゃに泣いちゃうかもしれない。
僕は自分の気持ちに蓋をせず、ありのままの感情に従って、その瞬間のことをココロに刻もうと思う。
ただ、そのときに、
「やり残したことなどない」
と胸を張って言える自分でいられることを夢見て、
がんばって挑戦してみようと思う。
きっと、Aqoursは永久に挑戦者であり続けるから。