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村野藤吾と長谷川堯_その交友と対話の軌跡 / 京都工芸繊維大学美術工芸資料館
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第15回村野藤吾建築設計図展「村野藤吾によるリノベーションの作法」が京都府に緊急事態宣言が発令されたことにより、会期途中の2021年4月26日に急遽終了してから2年が経ちました。
今回は「建築家・鬼頭梓の切り拓いた戦後図書館の地平」展と同時開催(3月22日~6月10)。美術工芸資料館の2階展示室フロアすべてが「鬼頭梓」展で、「村野藤吾(建築家)と長谷川堯(建築評論家)」展が1階玄関ホールと奥の展示室1室で展示されていました。
なお、会場内の展示風景は撮影OKですが、写真や文書などの接写はNGです。
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建築評論家・長谷川堯(1937~2019年)は、島根県に生まれ、早稲田大学文学部で美術史を専攻する。そこで恩師の美術評論家で建築評論家の草分けでもあった板垣鷹穂(1894~1966年)の指導を受け、近代建築史を卒業論文のテーマに選ぶ。そして、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエ、ワルター・グロピウスの建築思想をテーマとする卒業論文をまとめる。板垣は、この卒業論文を高く評価し、著名な建築雑誌『国際建築』を主宰する小山正和に伝えたことから、この論文は同誌に連載され、長谷川は、1960年の大学卒業と同時に建築評論家としてデビューを飾ることになる。
だが、文学部出身という異色の存在でもあり、その道のりは決して順調なものではなかった。それでも、精力的な執筆を続けた長谷川は、独自の視点から日本の近代建築史を検証し、1972年、『神殿か獄舎か』(相模書房)で、大きな問いかけを行う。そして、この前後から、村野藤吾(1891~1984年)と出会い、親交を深めていく。また、村野も、長谷川に信頼を寄せて、繰り返し対談の相手に指名する。こうして、長谷川は、村野の再評価と近代建築史の再考という仕事を進めていくことになる。そして、村野の没後も、『村野藤吾の建築 昭和・戦前』(鹿島出版会2011年)を上梓するなど、現代へと続く村野藤吾の歴史的評価を決定づける多くの活動を続けたのである。
本展では、二人の交友と対話の軌跡を追いながら、長谷川の眼差しと言葉を手がかりに村野の建築を振り返り、建築評論家・長谷川堯の成し遂げた仕事を通して、建築を社会が共有するために必要なものとは何か、を考える機会にしたい。
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桜井寺(1967 奈良県五條市)
日本ルーテル神学大学(現・ルーテル学院大学)(1969 東京都三鷹市)
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志摩観光ホテル(現・志摩観光ホテル ザ クラシック)(1951-1983 三重県志摩市)一部現存
高島屋日本橋店(1952-1954-1965-1972-1975 東京都中央区)
丸栄百貨店(1953-1956-1984-1989 愛知県名古屋市中央区)現存せず
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受付窓口でこの展覧会「村野藤吾と長谷川堯―その交友と対話の軌跡」の図録を希望すると、無料で配布していただけます。(配布は終了です)
総166頁の図録には、長谷川堯氏が撮影されたカラースライドの写真が、村野藤吾氏の作品83件の建物ごとに3(梅田換気塔)~9(計684)枚にそれぞれ整理されて貴重な資料となっています。
村野藤吾氏と長谷川堯のインタビュー、藤森照信(建築史家、建築家)氏と長谷川堯氏のインタビュー記事とともに、展覧会直前の長谷川博己(俳優、御曹司)氏とのインタビューも掲載されています。
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村野藤吾の生誕地唐津市に誘われた長谷川堯が新建築社の吉田義男社長とこの場所を訪れた。
その際、長谷川の問いに若い頃に関心をもった作家は「有島武郎ですね」と即座に答えた云う。
村野はこの旅行の後、東京に戻った翌日に北海道へ飛び、ニセコ町の有島記念館を見学。
そのことを長谷川に手紙で伝え、その後の手紙のやりとりにはふたりの深い信頼関係を垣間見る。
*筆者加筆『93歳まで生涯現役で創作意欲は衰えず、死の前日まで仕事を続けていたことは伝説となっている。』
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『村野藤吾の造形意匠 第3巻 壁・開口部』_「村野藤吾のファサード美学」1994年
『村野藤吾の造形意匠 第4巻 インテリア1』_「住まいとしてのホテル架構:板垣鷹穂の『比叡山ホテル』への論評を中心に」1995年
『村野藤吾の造形意匠 第5巻 インテリア2』_「村野藤吾をめぐるアーティストたち」1995年
村野、森建築事務所監修 和風建築社 編 京都書院
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.1 伝統の昇華ー本歌取りの手法』_「建築における<現代>の意義:村野藤吾の様式への独自のかかわりかた」2000年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.2 動線の美学ー階段・手摺・通路』_「階段をめぐる思惟と技法」2000年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.3 外装の装いー素材とファサード』_「外装デザインの多彩な手法」2000年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.4 内の装い。ー素材とインテリア』_「内部空間の光と影の魅力」2000年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.5 装飾の躍動ーホテル・豪華客船』_「『いつまでも住んでいたい』ホテルの出現」2000年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.6 自然との交歓ーホテル・建築と庭』_「曲折する導入庭と日だまりの中庭」2000年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.7 空への輪郭ー屋根・塔屋・キャノピー』_「『大地より生え出る屋根の躍動」2001年
『村野藤吾のデザイン・エッセンス Vol.8 点景の演出ー照明、家具、建具』_「想像力に点火する起爆剤の。多様さ」2001年
和風建築社 編 建築資料研究社
『村野藤吾建築案内』村野藤吾研究会 編 TOTO出版 2009年
『村野藤吾の建築 昭和・戦前』長谷川堯 著 鹿島出版 2011年
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村野藤吾からの手紙・写真、略歴ノート・年表
長谷川堯自邸図面 1979年竣工 1991年増築(基本設計 長谷川堯 実施設計 山田健烈)
村野藤吾による『神殿か獄舎か』48.1.29読了 目次頁への書き込みおよび装丁カバー(奥展示箱)
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『建築 雌の視角』長谷川堯 著 相模書房1973年
『日本近代建築史再考ー虚構の崩壊』馬場璋造 編 新建築社 1974年
『都市廻廊ーあるいは建築の中世主義』長谷川堯 著 相模書房 1975年/中央公論社 1985年中公文庫
『建築の現代』長谷川堯 著 鹿島出版会 1975年SD選書97
建築をつくる者の心』村野藤吾 講話 大阪府「なにわ塾」編 ブレーンセンター 1981年
『村野藤吾 1964→1974』_「建築家の覚悟の果てに」村野藤吾 新建築社 編 1984年
『村野藤吾 1975→1988』_「惜しみなく奪う、建築への愛」村野藤吾 新建築社 編 1991年
『生誕100年記念 村野藤吾展 イメージと建築』_「村野藤吾における建築の経済問題」
村野藤吾生誕100年記念会 編 村野藤吾生誕100年記念会1991年
『村野藤吾建築図面集 第8巻 艤装の美』_「船ー現代を生きる者たちの世界」
村野、森建築事務所、長谷川堯、鈴木博之、竹内次男 編 同朋舎出版1992年
『和風建築秀粋ー村野藤吾の住宅建築撰集』_「村野住宅の隠れた手法」
村野、森建築事務所 長谷川堯 監修 和風建築社 編 京都書院1994年
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当時の若い世代に圧倒的に影響力を持つ革新的、かつ正当な建築論であった
近代建築批判の内容は、今あらためて読み直しても衝撃的である
大正時代の建築家 後藤慶二を語りながら、現代の建築家の心の葛藤を予感させるようである
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「旧横浜市庁舎の歴史・文化的価値を探る!」というシンポジウムを開催
松隈洋氏(京都工芸繊維大学教授)の講義は視聴者への反響が極めて大きく、ここに講義録としてアップしました。(JIA神奈川)
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東北大学附属図書館(1972年) 山口県立山口図書館(1973年)
熊取町立熊取図書館(1994年) 洲本市立洲本図書館(1998年) 等展示
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(設計 鬼頭梓ー東京経済大学図書館(1968年)、日野市立中央図書館(1973年)、関西大学総合図書館(1985年)など、全国各地に30を超える図書館を手がける)
中小都市における公共図書館の運営(編集 日本図書館協会 1963)
市民の図書館(編集 日本図書館協会 1970)
図書館の果たすべき機能を明確に規定し、その実践の主体は中小公共図書館であると明言、
日本における公共図書館のあり方に大きな影響を与えた2編の指針を実践した施設
豊能町立図書館(1985年)の設計を手掛けた折には、
私も当時学ぶべきことが多々あり貴重な実績を踏まえたうえ、
住民が身近にいる図書館サービスに寄与することができました
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京都宝ヶ池プリンスホテル1986年8月31日竣工(現ザ・プリンス宝ヶ池)筆者撮影2013.2.9
設計期間 1983年12月~1984年12月 工事着手1985年1月11日(開発工事着手1984年8月17日)
残念なことに展示作品に「宝ヶ池プリンスホテル」の写真が見当たらなかった。今年のGW期間中は無理にしろ、来年のスケジュールに載るように早めに準備を整え、宿泊ができるように予約をして、ホテル館内見学ツアーを試みよう。
6月10日までの開催です(休館日:日曜、祝日)
GW明けの京都の旅に建築旅は
如何なものでしょうか!
推し^_^
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2023.03.22 - 2023.06.10
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2023.03.22 - 2023.06.10
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2023.03.22 - 2023.06.10