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心柱 東京スカイツリー 五重塔

災害大国の日本⁈ 多くの自然災害のリスクを克服しなければなりません‼

 昔から日本にある木造の三重塔や五重塔で地震で倒れたものはないといわれています。法隆寺の五重塔は、1361年(康安元年)の大地震で、塔の上にある相輪が折れて落ちたという記録はありますが、塔そのものは無事でした。記録にあるだけでも、40回以上の大地震が畿内にありましたが、塔が倒れることはなかった。それは塔の真ん中に設置されている心柱の働きによる耐震効果を、相輪から下がった心柱が揺れを吸収するから倒壊しないのだと説明を受け、倒れることはないと思っている方々が多いだろう。
 東京スカイツリーの構造も心柱を持つ五重塔を参考にしたといわれています。

 東京スカイツリーを設計した日建設計はこの制震システムの形や構成が「五重塔心柱」に似ているので五重塔になぞらえて、「心柱制振」と呼んだが、マスコミにより五重塔の技術が応用されたかのように報道された。
五重塔 Wiki 「五重塔の耐震性について」より

 しかし実は心柱は塔の建物とは最上階の屋根とでしか接しておらず構造的な役割を果たしているとはいえないというのが専門家の考え方にもあります。心柱を囲うように四本の柱が立つ。四天柱です。しかし心柱は周囲の四天柱と結合されず、一直線に伸び塔の頂きに達します。四周を囲む外壁は心柱を収めるサヤのようなものであり、心柱を大切に保護しているのです。周囲の柱が構造体としての役割を果たします。心柱は支持機能から開放された、不思議な柱なのです。
 このことは最後の宮大工といわれ、法隆寺金堂の修復や法輪寺の三重塔や薬師寺西塔を再建した棟梁、故・西岡常一氏も言っていたことです。
 心柱は屋根の上の相輪と一体となったストゥーパ(卒塔婆)であり、それを周りの建物が守っている形が三重塔や五重塔だと今では考えられています。実際に模型を造っての実験から、心柱があってもなくても塔は蛇のようにうねって地震に耐えることがわかっています。

 五重塔が倒れない訳は、
・心柱が振子となって制振効果があるという理由、
・心柱と塔体の振動が牽制し合って効果があるという理屈、
・一層ごとに互い違いにくねくねと揺れることで倒れないという説明
などさまざまな解説、実験結果がありますが、すべてが理論的に解明されていません。
 ただ、心柱が、全体の安定化に何らかのかたちで寄与していると推測されています。

 ウィキペディア(日本語)に心柱の項目は見当たりません。五重塔の項目で「五重塔の耐震性について」の項で「五重塔の耐震性においてキーワードとなっているのが「心柱」であるが、五重塔は建築構造としては心柱に全く依存していない。」と記述されています。

 英語から翻訳-心柱とは、塔などの中心にある中央の柱のことです。心柱は、新しいコンクリートの建物が倒壊する可能性があるときに、日本の仏塔の顕著な耐震性の鍵であると長い間考えられてきました。 ウィキペディア(英語)
 少し違和感のある説明です。

 見出し画像は、法隆寺の五重塔ではありません。こちらが法隆寺のものです。

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