[チームでいいものを届ける] JBUG広島#6 開催レポート
こんにちは。時代に逆行する愛喫煙家、JBUG広島代表の中道(@ici_mici) です。10/11に開催したJBUG広島#6について主催者の立場で考えたことや試みたことを書きます。コミュニティを運営する方の小さな気づきになればいいなと思います。
BUG広島#6 制御不能な時代に立ち向かえの概要はこちら↓
内容についてのレポートはたかくさん、品川さん、門屋さんが書いてくださっているのでぜひご覧ください(記事の最後に貼ってます)。
JBUGはnulab社のプロジェクト管理ツールBacklogのユーザー会です。でもBacklogを使っている人だけが対象ってわけではなく、誰でも参加OK!仕事のやりかたについて知見を共有するというスタンスで開催しています。
今回の開催における私の中での目標は2つありました。
運営と登壇者で1つのチームとなる。主催者と登壇者の壁をなくす。
いい!と思ったことをとことんやる。とにかく面白い会にする。
上記について何をしたか、そしてどうだったかを書きます。
自由にのびのびと同じ方向を見る
JBUG広島を定期的に開催しているのはただ楽しいからです。趣味です。3人で運営しており「ぼちぼちやるかー。次はどうするよ?」って感じでのびのびとやってます。でもいい会にするために色々と気を付けています。その一つが運営と登壇者で同じ方向を見ることです。
勉強会がオンラインへ移行して全国各地の様子をうかがえるようになりました。その中で私が感じたことは「会の雰囲気には主催者の性格や、主催者と登壇者の関係性が色濃く反映される」ということです。これが一言でいえば県民性や地域性といったものかもしれないですが、同じテーマを扱った勉強会でも驚くほど異なります。言うまでもなく、良い関係性の方が楽しい会になりますよね。
運営者と登壇者がチームになるために以下のことをしています。
LTを含めすべての関係者をグループチャットに集め気軽に話せるようにする
運営側のタスクや決定事項を登壇者も覗けるようにする
会の方針や思想を繰り返し伝え、一緒に会を作ってもらう
申し込みがあったらすぐに登壇者、運営、サポートをMessengerに集めていつでも会話できるようにしています。まずは簡単な自己紹介からはじめ、運営側の思想(こんな会にしたい)や大切にしていることを共有します。そして登壇者同士で各自のセッションの概要を共有してもらってます。冗談なんか交えながらワイワイやっていると、いつの間にか皆で良い会にしようって空気になってる気がします。すごく大切なことだと思ってます。
登壇者ってすごく不安なんですよね。だから少しでも不安を取り除くためにほかの人はどんな話をしようとしているのかとか運営は何を考えているのかなんかを共有して、安心して登壇してもらうためにチーム作りを心掛けています。
気軽に話せる場づくりが出来れば次は意識の統一です。同じ方向を見るために心掛けていることがあります。
運営側はBacklog上で会に向けての課題や決定事項を管理しているのですが、登壇者もプロジェクトに招待していつでも覗けるようにしています。決定事項だけではなく過程も共有することで運営の考えや悩みに触れてもらうことを意図しています。課題をオープンにすると登壇者から「こうしてみたら?」「こうしたい!」と意見がもらえることもあるし、相談にのってもらったりと一緒に作り上げている感が高まるんじゃないかな。
もう一つはペルソナの定義と運営の思想を伝えることです。こう書いてしまうと仰々しいですが、端的に言うとこんな人に向けて話をしてほしいってことと私たち運営が大切にしているものをきちんと伝えることです。これさえ守ってくれればあとは好きにやっていいよ!って感じです。他には過去の参加者層については最初に話します。聞いてくれる人によって内容が変わりますしね。申し込みありがとう!自由にやってね!では登壇者の不安を取り除くことはできないかなって思います。
登壇者も運営と同じ目線に立ってもらう
目指すところはこれかなって感じています。いやそれは責任の分担ができてないだろって思う方もいるかもしれませんが、私は一緒に作り上げればいいんじゃねーのって思います。運営者と登壇者の関係を超えた先にすごく素敵な会ができるんじゃないのかなーって。
なので、先に述べた伝えるべきことをきちんと伝えるってことが大切で。あとは皆の自発的な行動でどんどん面白くなっていくはずです。自発性の芽を摘まないために、必要以上にコントロールしようとしないことや運営がこんなことやろーぜ!こんなことやったぜ!って姿勢を見せることは気を付けています。
いい!と思ったことをやる
これに尽きます。やるなら面白く。とことん面白く。
勉強会の運営って結構しんどいんですよ。面白くないと運営のモチベーションが続かないです。
カイゼンジャーニーの作者である市谷さんがこんな記事を書いてます。
表題のとおり、コミュニティは3回目以降急激に熱量が失われ衰退してしまうことについて書かれています。いやー。わかるなー。その中で生き残るヒントとして誰かが決めた色に染まるのではなくて、自分たちで色を選ぶということが書かれています。
私はこの自分たちで色を選ぶ、つまり運営が面白い!いい!と思えるものを届けることに重きを置いています。それに共感してくれる人が集まってくれたらいいんじゃないかなって。だから面白そう!ってなったら挑戦を選択することが多いです。失敗したっていいやの精神ですね。
今回は配信担当の井上さんの力によって尖った登壇者入場が実現しました。
あとはサングラス対談してみたりしました。
絵面だけだと何の会かわかりませんね。
そしてグラレコでのふりかえり。これは本当にやってよかった。記事の最後にグラレコ担当の品川さんのブログを貼っているのでぜひ読んでください。
いいものを届けるためにしていることとして、セッションの時間は厳しく管理しないです。これは私の考えなのでこれが正しいなんて言うつもりはないですが、登壇者には出し切ってほしいなって思ってます。だいたいスライドの最後に一番いいこと書いてあったりするので、不完全燃焼は避けたいんですね。時間切れは登壇者も参加者もモヤモヤするので。少々オーバーしようがいいものを届けることを優先してます。
そのためにリハはちゃんとやります。事前にどんな内容か、どれくらいの時間を見込んでいるのかを確認し、一応持ち時間の意識合わせもします。まあ、それでオーバーしたら仕方ないかくらいの気持ちです。
あとは保険としてセッションには微調整がきくようにバッファを持たせるようにしています。
次回への課題
双方向性実現に向けて
参加者からの反応を受け取って、会に反映するのは難しいですね。
今回うまくいったなーと思ったことは、最初に簡単な質問に対してツイートしてくださいって時間をとったことです。その瞬間は爆発的にツイートが促進されました。反応が欲しいのであればこちらから明示的に質問して、回答してもらう時間をとった方がいいなって学びがありました。
問いかけと回答を含んだセッションを登壇者と運営で一緒に設計したらうまくいくかもしれません。次回やってみよう。
フィードバックを受け入れる器量を
JBUG広島はいいと思うことをやるって方針でやってきたんで、アンケートとらない主義だったんですよ。想いがあればTwitterでつぶやいてくれるんじゃないかなって思ってたんですけど、よく考えたら冒頭のグランドルールの説明で「人を不快にする言動」「誰かを批判するようなこと」は呟かないでねって言っちゃてるんですよね。これはフィードバックしづらいんじゃないかなと気づきまして。
基調講演をしていただいた及部さんが言ってくれたのですが「全員の声を聞く必要はないけど、フィードバックをしてあげたいって想いがある人の声は受け取れるようにした方がいいんじゃないかな」って。次回以降は何らかの形で参加者からのフィードバックを受け取れるようにしようと思います。
さいごに
なにはともあれ、手前味噌ですが素敵な勉強会になったんじゃないでしょうか。JBUG広島#6に関わってくれた皆さま、そしてこの記事を読んでくれたあなたに心から感謝します。ありがとうございました。
各レポート
Twitterまとめや皆さんが書いてくれたレポートを紹介します。是非是非見てください。
Twitterまとめ。当日の様子はこちらからどうぞ
当日のダイジェストムービー
たかくさんのレポート
品川さんのレポート
門屋さんのレポート
アーカイブ映像
以上。ありがとうございました。