【60歳一人旅】#12 小トラブルは付き物 ナポリ イタリア🇮🇹
朝ギリシャのエギナ島を出発し、アテネ発の夕刻便で、ナポリ空港にPM19:30に到着した。
初めて訪れる場所は移動にも不安があるので暗くなる前に到着したいが、まだまだ明るいので安心した。
飛行機は初体験のeチケットを発券される様だ。カウンターに並んでの発券が不要で、そのままスマホの搭乗券バーコードをかざすだけでゲートまで直行だった。
いやー便利だな!
これなら早くラウンジに入ってくつろげる、と思いきやアテネ空港にラウンジなるものは無かった。
最低Cゲートにはなかった。
ここでの食事を期待してたのだが…
空港内の2000円もするサンドイッチは食べる気がしない。
EUのせいか入出国審査もない。
出入りも自由と言うのがEUか。
これじゃ自分の国にどれだけの人がいるか、わからなくなりそうなものだがどうだろう?
空港の出口に市内行きのバスの券売機があり手間取りながらも 前の客の真似して購入した。後ろのご婦人もイイのよ!と目配せしてくれた。
タクシー乗り場を越えまっすぐ行くとバス乗り場があった。表示が小さく初めての人には分かりずらい。
日本はもっと分かりやすいよな〜!
と毎度、日本基準の感想だ。
全員座れるほどのバスの大きさもなく、ただの市内循環のバスだった。
中心部の駅前までわずか20分程で到着し、駅前らしき所で降りる。
Googleマップで位置と方向を確認しホテル方面に向かう。
薄暗くなり始めた街の路地の壁に、ホテルの細かい表示がたくさんあり、その下には黒人がウヨウヨいる。噂は耳にしていたので想定はしていたが、それ以上の光景だ。失礼ながら全員犯罪者に見えた。
探しに入らなくてはならないが、あの中に入ってく勇気が、若い頃ならともかくこの東洋人おじさんにはない。
確かに近い所まで来ているのだがわからないので、店の前に椅子を出して座っていた店員に聞いてみると指差して右側だと言う。
右側にはそれらしいホテルの入り口なんてなく、路地の角を曲がってまた聞く。
焦ってるせいか分からない。
こんな時に、ピザ屋の黒人女性店員が「チーノ、ピザ食べて行きな!」にムカついて無視した。
なぜかチーノという呼ばれ方をされるとカチんとくる。
いちいちジャパンだ!と言うのも面倒だし。
彼らからすれば、チーノもコリアンもジャップも皆一緒だろうなとも思う。
自分が20代の景気の良いバブル期は、そもそも海外を旅している東アジア人は日本人ぐらいしかいなかったなあと思う。
アンゴラ人とケニア人の違いだって分からないけどアフリカで一括りにされると彼らも癪に触るんだろうな。
その辺りで右往左往していたら、建物の黒い扉が開いて何人かが中へ入って行った。
一緒に入ってみると天井の高い通路の奥に四角い広い空間があり吹き抜けになっていて、囲む様にいくつかの宿があった。
この辺りの建物はこう言う造りかと納得する。
こりゃ初めてきたら分からないよな!
古いエレベーターがあるのに乗り方分からず、ゆっくり試してる余裕もなく、階段を5階まで上がってみるとレセプションがあって人が出て来た。
どうやらここで合ってるらしい。
今回予約したのはドミトリーと言って、部屋に2段ベットをいくつも置いて、他のお客さんと同室で寝るタイプだ。
今回これまでは安全面とか気遣いとかを考えて、いくら半額以下でも選択しなかった。
60歳にして人生初でお試しにと思い、しかも旅行費を抑えれるし、良ければこの先の旅でも使えるかなと。
名前を言うと年齢を聞かれた。
60だと言うと18-35までとネットに書いてあるじゃないか!泊まれないよ!と言われた。
こりゃまいった。
年齢制限があるとは気付かなかった。
なんで年齢制限があるのか?
たぶん制限があった方が若者に人気が出るんだろう。
もし自分が35歳以下の若者だったら、このおじさん何だよ!と思うだろう。
若い貧乏旅行者が交流の場として使う場所で、お金のあるお年寄りはしっかりとしたホテルに行くべきだと。
別の部屋はないかと聞くと、同施設内の別パッケージの年齢制限がない方を代わりにあてがってくれて安心した。
レセプション横の部屋で狭い部屋に2段ベットが3つあり一つは人がいる様だった。
下の段は狭く座る事もできない程だ。
シャワートイレも部屋に付いているが、これじゃ大きいオナラもできやしない。
朝のスパナコピタから何も食べてなかったので外へ出て様子を見る事にした。
外にはピザの店が数軒並んでいた。
さっきチーノと呼び止めた女店員の店はパスして、一軒隣りでピザ釜で焼いてる店に入った。
マルゲリータとコーラを注文して間もなくすると、大きいLサイズぐらいの焼きたてピザが出てきた。
最初は旨い!と思ったが、途中で飽きてしまった。
20年前、子供が小さかった頃家族で行った、お台場のオーロラ何たらのイタリア料理屋さんで食べた薄生地でパリパリのマルゲリータはえらく美味かったと思い出した。
半分で十分だったが3/4まで頑張り1枚は持ち帰りさせてもらった。
チーノ呼ばわりした女店員がなんでそっちに入ってるの?と言う目をむけた様に思えた。
どうせどちらで食べても、同じ釜で焼いたピザを提供しているようだったんだが。
帰りにビールと水を買って部屋に戻る。まだ誰もいないうちにシャワーに入った。
荷物を広げる場所もないし、貴重品を入れるロッカーも何もない。
ほんとにベットひとつだけだ。
この空間に6名満員だったらどんな状態だろうか?
酸欠なりそうだ。
ビールを飲んで涼んでいるとチュニジア人ぽい若者2人がきて 挨拶だけして背を向けてスマホを見てた。
こう言う時はわざわざ挨拶以上の会話をするべきか分からなかったが面倒だった。
電気は付いたままだったがウトウトして眠りについた所に、若い女性2人が入って来て、こりゃ寝れないなと参ったが、すぐに寝てしまう。
朝方、たぶん一番早く目が覚めた。
自分はイビキをかくので、どのくらいかいたか気になった。
白人女子の2人はお尻丸出しで寝てる。
さすがヨーロピアン女子はオープンだ。
男がいたってパンツで寝てる
自分のリュックの横には彼女のバックがあり上にはブラとパンツらしきものが堂々とある。
ヨーロピアンは恥じらいがないのか?
恥じらいがない人だから、こう言う所に泊まるのか?
トイレへ行って電気がつかないから近くにブレーカーを上げるとエアコンも入り、蒸し暑い酸欠状態の悪い空気が一掃してあっという間に爽やかになった。
空気を一番汚してるのは間違いなく60歳の自分なのだが。
他の4名はまったく起きる気配がないので、昨夜の残りのピザを持ってコーヒーを飲みに外へ出た。
マックに入ってコーヒーとソーセージエッグマフィンセットを3ユーロで食べた。
価格は安いがソーセージは1mm程度しかない。
ホテルに帰ってチェックアウト時間を聞いたら明日の10:00だと。
えっ!今日じゃないの?
36€だからすっかり1泊分と思い、今日から2日分の別のホテルを予約してしまった。
確認不足だった。また失敗だ。
旅行も仕事と同じで、より綿密で確認を怠らない人とは大きく結果が違ってくる。
別で予約した次のホテルに行って予約の変更を申し出るもダメだった。
ドミトリーも1泊分のキャンセルはできないと。どちらかを蹴るとしたら間違いなくドミトリーだな。
ドミトリーの店員にお礼を言ってチェックアウトした。カバンを次のホテルに持って行って一件落着だ。
そうしてナポリの1日が始まった