妻との再会
2021年4月8日(木)
この日は、妻が亡くなって6回目の月命日だった。
前日に、妻の仏壇に供花と洋菓子のお供え、そして仏壇を全て綺麗に掃除し、当日の朝食前に菩提寺のお経を両親と3人で読経した。
早いものでと言うべきか、逆に半年前まで妻が横に毎日一緒に居てくれたのかと思うと不思議な感覚を覚えた。
月日の流れ、それに伴い、人は良くも悪くも忘れてしまう生き物であるということを改めて感じさせる。
忘れてもいいものと忘れてはいけないもの、忘れたいものと忘れなくないもの。
妻との思い出は僕にとって忘れてはいけない、忘れたくないものだ。
妻は亡くなった後も、いつも僕の傍で、僕の専属の仏様として守ってくれている。そう信じているし実際にそうだと思っている。
そして...
その考えを自分自身に確信させてくれる出来事がこの日起こったのだ。
2021年4月9日(金)、深夜3-4時頃だろうか。
いつも通り、実家の2階の一室のベッドで綺麗に仰向けで寝ていた僕は、突然右肩の下あたりの腕を2度、「ポンポン」と叩かれた感覚を覚えてパッと目を覚ました。
夢だったのか、現実なのか、よく分からず目を覚ましたが、腕に叩かれた感覚が確かに残っていた。
目を開けてみると、部屋に何かいつもとは違う雰囲気というか、異様な雰囲気感じた。
何かの存在を感じたのだ。
そして、叩かれた腕の真横を見上げると、「モヤァっ」としたショートカットの小顔な女性の輪郭と雰囲気を感じることができた。
僕はとっさに「妻の名前」を声に出して呼んだ。
何か反応があった訳ではなかったが、すぐにその気配は消え、いつもの部屋の雰囲気に戻った。
また、足元にも、もうひとりの気配を感じた。
それは誰か分からなかったが、少し背の低そうな人のような雰囲気だった気がする。
僕は、亡くなった妻の案内役・世話役をしてくれている「死神」だと思っている。
妻が「死神」にお願いしてくれて、僕にコンタクトをとってくれたのだと。
亡くなって以来の半年間。
妻が夢に出てくることはなかった。もしかしたら、僕が起きた時には忘れてしまっているだけかもしれないが...
この出来事が起こってから、僕の「妻がいつも傍で見守ってくれている。」という想いは確信に繋がった。