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実は読みやすいトランプ
何をするかわからないなんて誰が思っているのか?
彼は、世俗的な価値観、カネ、権力、外見、名誉、勝負などに突き動かされて正確に機械的に動く。いわばアナログコンピュータ搭載俗物じゃないかと思っている。
ビッグデータもネット上のツールもAIもお仲間の動きを鵜飼の鵜匠のようにうまく使うだけで決して最新のツールの効用に通じているわけでもない。
なので、しかし、確実に世俗的価値観はトレースし、まさにアナログコンピュータのように正確にこれら価値観を最大化する方向に解答を出す。
わかりにくいと思われるのは、個別の価値観の優先順位が気分で変わり、相互に相対立することを同時にやってのける、考えないで発信し、反応を見て、自利に反すると見れば覆す。これを繰り返しているだけだ。
そこのバックグランドにあるものは、岩盤支持層と共和党内の世論だけ。アメリカの国益も世界秩序も関係ない。あるのはアメリカファーストでなく、ミーファースト!(ミーイズムのキツいやつ)自分第一。
そう見切るとむっちゃわかりやすい。
USスチールは、保守層に受けようとし、受けたけど当事者から反発を受けると、翻して、日本カワイイと大袈裟におだてる材料にし、しっかり日本から多額の対米投資と、属国の支配者のココロを鷲づかみにする。
アメリカ・メキシコ間の壁建設も、不寛容主義者に迎合するものではあるが以前からの課題で何度も計画されては挫折している。強大な指導者とのイメージが欲しい彼には渡りに船。
断固としてやると宣言。
しかし、皆の注目が落ち着くと、割とほったらかしている。予算は国防費から食い散らかし、自らのリソースはあまり消耗してない。
この間、国境警備隊が活躍しやすくなるなどの効果も出て不法移民の件数は減る、一方で大学敷地の分断などはぽよーんと妥協して大難ないように配下を使って対応するなどしたたかでもあるが、結論として極端に走ることはあまりない印象である。
貿易摩擦も然り。
北朝鮮訪問も然り。
強い態度を見せるが、結果はどうなんだ?
ガザも軌道修正中。
しかし、国際社会の痛いところを突いているなと思うのは、ガザがイスラエル建国の一方で反故にされたエルサレム人の国をつくるとの元々の国際社会の一定の合意が、イギリスの3枚舌外交やイスラエルの暴走、アラブ諸国の不一致などで、イスラエル建国と、パレスチナの彷徨と言う状態から誰も解決できないままになっていること。
さてトランプ氏の出番がなくてどうする?ぱぱんぱん。
そりゃパレスチナ人の安住の地をイスラエルの隣につくるなんてことが出来れば、欧亜のかつての指導者は面目ないことだろう(ほとんど過去のひと、たあせいではあるが)。
しかし難事業なればこそ、当事者も国際社会も急変に噛み付くのはわかっているさてやっている?
予想通り非難されると、軌道修正。
一応安全な避難所を提供するくらいはやるかも知れないが、常識的かつ中途半端な対応で済ませるのではないか?それでもノーベル平和賞くらいの俎上に載るくらいのところまでは、政治力を発揮して強引に持って行こうとするかも知れない。(実現する目はないだろうが。そんなの関係ねえ。のがトランプ流。)
よって、対応は、どうせ極端な英断はなく、目立ちたがり、カネとヒトを掻き回して終わるだろう、と冷静に反論だけしてタカを括っておけば良いと考える。
ヒステリックに反論するとストライザンド効果?トランプの悪目立ちを引き立てるだけだ。
どうなんだろう?