花物語~ちりめん細工の追い羽根ピック
花の行商をしていたおかあさんから
お花の話を聞いて育った少女は
大きくなって念願のお花屋さんを開きました
少女のもう一つの夢は子どもにお花のお話をすることでした
おかあさんがしてくれたように・・・
画像提供:「花ねこ日記」
水子地蔵への美しいお供え
2008/12/28(日) 午後 9:49
暮れになり
街のおもちゃ屋さんや花屋さんには
お正月の遊び道具や花飾りが並びます
その中に羽子板の追い羽根を見ると
あるお寺の水子地蔵のことを思い出します
水子地蔵が祭られている小さなお寺は
大きな木に囲まれた大きなお寺の中にありました
大きなお寺の一画には子どもたちの遊び場がつくられていました
お寺の北門から境内に入り遊び場を横切りって南門から出ると
かなり近道になるのでいつも通っていたのです
小さなお寺がいくつか並んでいるのですが
気になっていた水子地蔵の立て看板のあるお寺に寄ったときのことです
水子地蔵の前にたくさんの追い羽根の飾りが供えてあったのです
ちりめんで飾られた色とりどりの羽根はまるで花のようでした
それにしてもなぜ追い羽根だろうと思いました
以前むくろじゅの木について調べる機会があったとき
木の実はとても固いので追い羽根や数珠に使われていることを知りました
木の表面が白っぽいので私は死骸を連想し「骸樹」かと私は思ったのですが
無患樹とか無患子と書いてわずらいや病から身を守るお守りになるとか
数珠のはじまりもむくろじゅの実をつないで祈るようにというお釈迦様の教えからとか
この世で遊ぶことが出来なかった水子に
羽子板で追い羽根を打ち合って遊んでほしかったという願いからか
水子にさえも無病息災を願う親心からか
水子地蔵への美しいお供えはあまりに悲しすぎます
水子地蔵へのお供えが無くなる日が来ればいいと私は秘かに思うのでした
まぐまぐ!「花を歌うかな」'08/12/28 No.1284
「花を歌うかな」で発表していたものです
そのメルマガはすでに廃刊しましたが
ブログに保存していたものを再掲しています
藤川一郎
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