「織田作之助賞」受賞作家の小林長太郎と彼が残したブログ「負荷」と記事を忘れない為に〜#22
ブログ「負荷」には およそ2年半のあいだに1842本もの記事がアップロードされています
ブログにアクセス出来なくなったので
読むことがで出来るのは「負荷」読者の手によって残されたわずかな記事と
私が記録した未コメントの記事のタイトルだけ
このマガジンはそれらに出来るだけコメントしようという試みです
【参考】
第2回 小林長太郎まつり
https://manyo1000.blog.fc2.com/blog-category-7.html
BUNGAKU@モダン日本
https://nonajun.hatenablog.com/
木山捷平の文体
2019/05/03 転載「負荷」別館~低人
低人さんのブログから転載
前回に続いて木山捷平関連の記事
2回目ともなれば…そもそもの木山捷平について触れなくてはと思った
作家だろう事は前回の記事で分かったが
その背景は全く知らない
となれば検索しておこう
木山 捷平は、岡山県小田郡新山村出身の小説家、詩人。東洋大学文科中退。詩人として出発し、のち小説に転じた。「海豹」同人。満州で敗戦を迎え、帰国後、その体験をもとに長編『大陸の細道』『長春五馬路』などを発表。私小説的な短編小説やエッセイを得意とした。 ウィキペディア
生年月日: 1904年3月26日
出生地: 岡山県
死亡日: 1968年8月23日
代表作: 『抑制の日』(1939年); 『耳学問』(1956年); 『大陸の細道』(1962年); 『長春五馬路』(1968年)
私などが彼を知らないのは当たり前だが
その彼を負荷さんは知っている…その事に私は少し驚くが
負荷さんは織田作之助賞の受賞者…作家だから知っていて不思議では無い…当たり前といえば当たり前か…
予備知識を得たところで…記事を読んでみる
文体とは何か
21/木山捷平の文体
正確には上記タイトルになる
すでにこの記事までに…文体について20の記事が書かれていることになる
それだけでも私は驚いてしまう
何度も書いて申し訳ないが…それは私が素人だからで
作家と呼ばれる人は書けて当たり前なのだ…逆に言えば…文体とか小説作法について書けない者は作家小説家にはなれない…そう言えるのではないか
ともあれ先に進めよう
「どうも私は性格的にせっかちであり、気まぐれで、根気がなく、飽きっぽいので、自分が面白いと思うところだけつまみ食いしてみようと思う。」
記事の中の負荷さんの文章なのだが
なんだか自分の事を言い当てられた気がしておかしくなった
当然負荷さんが自分の事を書いている部分…妙に親近感が湧く
と言う事で木山捷平の作品…詩を例に考えてみるらしい
そこで負荷さんがどんな詩を選び
どんなことを思ったかは記事を読んで欲しい
さて負荷さんは木山捷平の作品に「木山捷平節」があると感じる
そのあとの文章が面白かったのでピックアップしてみた
太宰節、春樹節、百閒節、実篤節、何となく想像がしやすいであろうが、他にもいろいろ節というものが認知されているようで、「文体模写」という遊びもある。
色んな作品があり書き尽くされた感がある中…テーマや展開などの共通点を除けば作家の文体が異質なものとして…個性として残る
負荷さんはそんな事を言いたかったのかと思った
木山捷平の「耳かき」
低人さんのブログから転載
今回からは上記のサブタイトルにあるように低人さんのブログからの転載記事になる
すべてが負荷さんの記事かと言うとそうでは無く…低人さんのコメントらしきものもある
それらにも私として一応なんらかのコメントはするものの…このnoteには負荷さんの転載記事についての私のコメントを記録して行きたい
さてタイトルにある耳かき
「また、耳かきですか」
この一文を引くために負荷さんが引用したのが…
『ちくま日本文学全集 木山捷平』/p.467
では…??でわ…ではないよね
一応気になったので確認すると…では…で正解
わを使う場合は…
雨は降るわ
風は吹くわ…と言う場合
少し納得…では先に進めます
木山捷平の名前が出て来たので彼についたかと言うとそうでは無い
その辺のややこしさまわりくどさが負荷さんらしいのかな
「耳かきというのは、私が町へ一杯やりに出かける時の、隠語であった。」
ここの耳かきは隠語…というのが負荷さんには大事なのだ
それを踏まえて…負荷さんは記事でこう書いて東海林さだおを登場させる
「東海林さだお、…ショージ君とは、実に不思議な文学者である。」
食い物についてのうんちくを負荷さんは少し披歴し…東海林さだおの食の表現に言及して
東海林さだおにとって…例えばトンカツはトンカツで無くなる
しかし負荷さんはこう言いたい…そのための耳かきなのだ
何故かならば…負荷さんには
「だがトンカツはトンカツである。
耳かきは耳かきであろう。」
隠語なるものでややこしい表現を嫌うかに見える負荷さんの
本論に至るまでのややこしさは
こはいかに…怖いカニでは無いぞよ
海辺のカフカ』覚書②
前回はウンコなる単語が出て来た
それが負荷さんにとっては春樹らしくないと言う思いで記事にしてそのなぞ解きをしていた
今回はセックスに関する春樹の表現の意味についてのナゾ解き?がテーマになっている
海辺に出てくるセックスに関する表現も春樹らしくないと言う
彼の私生活におけるセックスはシンプルではないかと推測する
そんなことまで書くか…と言う気がするが負荷さんには必要な事だったのだろう
「それほど性欲が強くないのではないかと思う。」とまで書いている
前回のウンコ…今回の女性のアソコについての作品での記述の意味を…通俗性への作品の接近と解釈する向きもあるようだが
負荷さんはまだナゾのままで解けていないようだ
ところで前回に続いて春樹とシェークスピア作品との関係性について若干の追記がある
こちらのナゾ解きもまだ緒についた段階か…