高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【263】

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無名魂~高山のブログ
【随筆】映画『グエムル-漢江-の怪物』雑感

高山の作品から
随筆「映画『スカーフェイス』雑感

2017/04/17 

『スカーフェイス』は大好きな映画で、『タクシードライバー』や『ゴッドファーザー』と共に常に自分自身の中でベスト3に入る映画ですから、書くのは難しいです。


これも、観たのはレンタルビデオ店で働いてる時だろうと思います。


その頃観たのが、何故か自分自身にとっては重要な映画になってる。


思春期に観たのよりも、二十代で観た方がどちらかと言えば何度も観てますね。


僕の十代は、ジャッキー・チェンとスピルバーグ映画が沢山有りすぎて、少々辟易したのかも知れないです。


しかし、ジャッキー・チェンもスピルバーグも、今でも気になるんですけどね。

スピルバーグの監督作品やプロデュース作品に一時期は嫌気が差してましたが、今は普通に楽しみです。


余りにスピルバーグの映画とかプロデュース作品が多すぎて辟易した時期が、丁度若い頃にあったせいですね。

しかし、優秀な人だと今では思いますよ。


僕のように早熟でない人間には、二十代が映画と言うものをきちんと捉える事が出来初めたのかも知れないです。


それと京都のレンタルビデオ店には、僕がそれまで知らなかったタイプの人間が沢山居たのも、刺激を受けたのかも知れないです。


同志社、立命館、関西大学、京都大学の連中と話すのは刺激的でしたね。

やはりある程度の知識を持ってたんですね。

そういう同年代の彼らと話す事が、自分自身を刺激しましたね。


その前の、警備員のアルバイトはまた違う刺激や、今思えば非常に自分自身に影響を与えてますけどね。

意外に、直ぐ福岡で働いた所の印象が薄いです。


福岡はまだ同じ九州だったのと、予定された事だったからでしょうね。

京都は住むとは思ってなかったから、今でも残ってるのかも知れないです。

自分自身にとって、ポイントになった土地って有ると思います。

僕のような仕事をしてると海外にも行ってたけど、その時の状況などでポイントになるかは変わる気がします。

京都はポイントになった土地の一つですね。

それは若かったのも有るけど、友達は一人しか居なくてその友達とも疎遠になって、一から自分自身で知り合いを作っていったからかも知れないです。

それに京都との接点が、それまでほとんど無かったってのも有りますね。

住んでみたら意外な事が多かったですよ。


高校卒業して、やっと何とか子供から大人に変わりつつあったんでしょうね。

高校生の頃は内向的でした。

そういう風に同級生に言うと笑われますが、自分自身はそう思ってましたね。

本を隠れて読んで、周りはヤンキーばかりなのでヤンキーのような振る舞いをしないと周りから振り落とされるからしてたのかも、と今では思います。


それと、剣道部がその高校のレベルが低い事もあって、僕がキャプテンでしたからそれなりの扱いを受けたのもあります。


内向的ではないようにと務めて振る舞ってた感じなのかもです。


まあ、単純に言えば子供ぽかったですよ。

多分、今の十代とか二十代前半に比べたら子供でしたし、この分だけ純粋でしたね。


本とか音楽は十代の影響強いけど、映画は二十代ですね。


そんな訳で、とにかく『スカーフェイス』の魅力を伝えます。


映画は1983年ですね。


170分もある長尺の物ですし、『暗黒街の顔役』のリメイクとは知ってますが、『暗黒街の顔役』は観てないです。

監督はブライアン・デ・パルマで、脚本がブレイク前のオリバー・ストーンです。

ブライアン・デ・パルマとは、アル・パチーノは『カリートの道』で再び組みますが、これは『スカーフェイス』のその後的にも思えます。

ストーリーや登場人物に関連は無いんですが、少し分別を覚えてしまったトニー・モンタナ(『スカーフェイス』の登場人物でアル・パチーノが演じている)を描いてるように思えますね。


ストーリーは、キューバから反カストロ主義者としてボートでアメリカに着く人間達の中に、トニー・モンタナが居ます。


大量のボートピープルが居ますが、その中には反カストロとか関係なく、刑務所経験者や国の厄介者も沢山含まれてます。


トニー・モンタナはそういうアウトローです。

これを演じるのがアルパチーノです。


この映画は、公開当時は評価されてなかったですね。

僕は十代ではキネマ旬報を読んでたけど、この映画を誰かが酷く書いてたように思います。

一応ベスト10には入ってたようですが、賛否が別れたと思います。

後にカルト的に評価されますが、今観るとカルト映画ではないですよ。

王道のピカレスク映画です。

アル・パチーノの最後の一人舞台、と言っても良いかも知れないです。


そのくらい、アル・パチーノの野蛮な魅力が満載です。

ボートピープルで着いたトニー・モンタナは、大きなキャンプに収容されます。


そこで、政治犯のレベンガを殺してくれたらグリーンカードと職と、今後の事も考えてやるとマフィアからの以来が来ます。


相棒は、マーニーという背の高い若者です。


これをスティーブン・バウアーがやりますが、彼はその後も映画に出てるけどパッしませんね。


トニー・モンタナは、レベンガをキャンプの暴動を機会に刺して殺します。


グリーンカードを手に入れて、職も手に入れます。


職は、屋台のようなタコス屋です。


マーニーと共に働きながらも、いつになったらマフィアは接触して来るんだと苛立ちを見せます。


舞台はマイアミです。


やっと接触してきたマフィアに、強気な態度を見せます。


それを気に入ったマフィアは、コロンビア人との麻薬の取り引きを持ちかけます。


マイアミで、ホテルで会って麻薬を買うんですね。


しかし、これがコロンビア人の罠で危うく殺されかけます。


ここでも、何人か集めたうちの一人はチェーソーで切られるのですが、トニー・モンタナは一切弱気を見せません。


仲間が助けに来て、コロンビア人を外まで追いかけてトニーモンタナが殺します。


このシーンは、明るいマイアミと血まみれのトニー・モンタナとのコントラストが良いですね。

全体に今観ると、流石に映像は古いけど極彩色な映画です。

そして、マイアミ界隈で有名なボスのフランクに、直接会わせろと言います。

フランクはトニー・モンタナを気に入ります。

フランクの右腕的な存在の男は、田舎者と言いますけどね。


フランクの女エルヴィラを、若き日のミッシェル・ファイファーが演じます。

一目見て、トニー・モンタナは気に入ります。


マーニーと帰りながら、あれは俺に惚れてるとか言いますが、ボスの女ですよ。


それにまだこの頃は、トニー・モンタナはフランクの中のチンピラの一人なんですよ。


それが、もうそういう風に言うんですね。


トニー・モンタナはその後、フランクに頼まれてコロンビアの麻薬王ソーサと会います。


もう一人のフランクの右腕をそっちのけに話します。


フランクの右腕は、ソーサの調べでかつては警察の飼い犬だったのがバレて殺されます。

ソーサは、トニー・モンタナを気に入ります。

話しが率直で良いと言うんですね。


ソーサとの間に勝手に大きな麻薬の取り引きを成立させてしまいますが、フランクは怒ります。


フランクとの間に、仕事面とミッシェル・ファイファー演じるエルヴィラを巡って溝が出来ます。

トニー・モンタナは、フランクの事をガッツの無い男だと言います。


フランクは、徐々に大きくなってるトニー・モンタナを目障りに思い人を使って殺そうとしますが、トニー・モンタナは何とか逃げてフランクを殺します。


ここから、一気に階段を上がるように成り上がって行きます。


ソーサとの取り引きで莫大なお金が入ってきます。


凄く可愛がってた妹にも美容室を作ってやったり、フランクの元女のエルヴィラと結婚もします。

しかし、エルヴィラは常に麻薬に侵されてますし、トニー・モンタナも自宅の警備を細かくしたりして、仲間のマーニーとも多少の軋轢が生まれます。

ある時、お金を計算したら囮捜査に引っ掛かります。


これには弁護士もどうしようもないと言います。


脱税で捕まるから、少しでも裁判を伸ばすかとかしかないんですね。

そういう時に、ソーサからコロンビアに呼ばれます。


麻薬取り締まり委員会の男を殺してくれと言われます。

そうしないと、ソーサや色々な人に迷惑がかかるからと言います。


その代わりにワシントンに居る友人に頼んで、君が捕まった件を上手くまとめてやるよと言われます。


ソーサには専門の殺し屋が居るのですが、英語が得意でないからニューヨークまで一緒に行ってくれと頼まれます。


トニー・モンタナはそれを受けるのですが、その男を殺そうとして車ごと爆破しようとするのですが、子供が乗ってるんです。


それでトニー・モンタナは、ソーサの殺し屋を逆に銃で殺します。


子供が乗ってるのまで殺す程卑怯では無いぞ、なんですね。

しかし、これにソーサは激昂します。


トニー・モンタナもそれなら戦争だですが、ソーサとの組織の規模が違います。


この頃になるとトニー・モンタナは、麻薬でかなりいってしまってます。


一番信頼してたマーニーも、自分自身の妹ときちんと結婚するとなってたのに勘違いして撃ち殺してしまいます。


邸宅に戻っても大量のコカインを吸いながら、マーニーの事を悔いたりします。


しかし、既にソーサの手下が邸宅を囲んでます。

妹もそういう連中に殺されます。


怒ったトニー・モンタナはコカインを吸いながら、一人でロケットランチャー付きの機関銃で撃ち続けます。


小柄なアル・パチーノが、それを感じさせない狂気の演技を見せます。

相手から撃たれても、効いてないぞと言いながら撃ちます。


このシーンは下手をするとただのアクションになるのですが、トニー・モンタナ演じるアルパチーノの圧巻の演技で、そうはなりません。


最後は後ろから撃たれて、自宅の小さな池に落ちて行きます。

ラストに近づくにつれてエルヴィラも居なくなるし、マーニーも殺してしまうしで破滅の色合いが濃くなります。


何故この映画に惹かれるのかは、一人の男の成り上がりから破滅までを描いてるからと、その野蛮だけどガッツですね。


女性向きでは無いけど、男なら血がたぎりますよ。


それを可能にしたのがアル・パチーノの演技と、デ・パルマ監督の腕とでしょうね。


この映画のパロディやオマージュは、海外の映画では良く見ます。


ギャングスター達の一つの見本のように観られてるようです。


トニー・モンタナが、ボート移民で卑しい出身だと言うのもキーになるんでしょうね。


アル・パチーノの『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネとは全く反対の、野蛮で下品なギャングスターぶりを観る映画だと思います。

それと 、どういう出身でもガッツが有れば何とかなるんだと言うのも感じます。


マイアミを舞台にしてるのも、物語の陰惨さとマイアミの明るさのコントラストが良いです。

アル・パチーノの相変わらずの目力も有ります。


しかし、少し前に観たんですが今までと少し違う見方も出来ました。

やっと命を掛けて手にいれた物が、実は空しい物だったって所です。

最もそれを象徴してるのが、フランクの女だったエルヴィラでしょうね。


凄いいい女だと思って手にいれたらジャンキーだったっとか、自分自身にはいつまでも本気で振り向いてくれないとかね。


途中でトニー・モンタナが、俺はこんなものの為に命を掛けたのか?的な言葉が有るんですが、何だか胸を打たれます。


もちろんトニー・モンタナに問題が有るんですが、ガッツと仁義だけはきちんとしてきてた男なんですよね。

何だか寂しさも伴いましたね。


しかし、素晴らしい映画です。

もしもこれを観て良かったら、『カリートの道』を見てほしいです。

関連性は無いけど、同じ監督で同じ主演者です。


トニー・モンタナの少し年老いたバージョンをやりたかったのでは、個人的思います。

トニー・モンタナってのは、男の一つの理想でも有るのかも知れないなあとも思います。


個人的話しですが、レンタルビデオ店で観て余りに良かったから、トニー・モンタナの猿のような独特の髪型にしたくて、床屋で切ったら見事に失敗したことを懐かしく思いますね。


自分自身に確実に影響を与えた映画ですから、語るのは非常に難しいですね。


映画には一度か二度で観れば良いのと、何度も観て味わえるのがあると思います。


それは、映画の質が高いとか関係なくて、自分自身が置かれた状況とかが影響しますね。


少し前に好きな監督で思春期に凄いなと思った映画で、ジム・ジャームッシュの『ストレンジャー・ザン・パラダイス』を見直したんだけど、何処が良かったのかピンと来なかったです。


それは、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』が映画とし良くないでは無くて、自分自身には一度か二度観れば良かった映画なんでしょうね。


そういう意味では、『タクシードライバー』、『ゴッドファーザー』、『スカーフェイス』は、その時その時で感じかたが変わります。


こないだ四十九才になりましたが、五十代でこれを観たらまた違う感じを抱くのだろうなと思います。


好きな映画を語るのは難しいですね。ストーリーは覚えてて書いてるから、多少の間違いがあったらすいません。

二十代でこういう映画に出会えた事を感謝してます。

京都での事は、警備員の頃も含めて最近良く思い出します。

京都との縁が何故か出来た事も、有難い事だと思います。

とにかくギラギラした映画です。

アル・パチーノの違う部分の魅力が満載ですし、何度もファックと言うんですが、多分英語を知ってたら相当口が悪いんだろうなと思いますね。


とにかく見て欲しいし素晴らしい映画ですよ。


おわり

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