高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【476】
妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の映画化芝居化・・・
その他いろいろ作品化できれば
なんて途方もない夢を観ています
📖 高山のエッセイ〜「同い年の男と離婚と」
2017/05/25
同い年の人間がトンネル工事の仕事で一緒になるのは、意外に少ない。
たまには、有るがこの男ほど仲良くなったのは居ない。
トンネル工事は、遠くに行くと宿舎に入るために色々な人間と一緒になる。
男同士だから友情が生まれるかと言えば、意外に男だけの世界での嫉妬や足の引っ張りあいがあるのだ。
男の世界だからさっぱりしてるだろうと思われるが意外にそうでも無くて、女の世界のよりも醜い争いをしたりする事も多々ある。
僕は数人、二度と会いたくないと言う人間もいる。
徒党を組んだり、男同士の関係はそれほど男らしくないものだった。
同じ九州出身だが、村本という男は長崎の出身だった。
トンネル関係で多いのは、昔は大分県が一番多く、次が宮崎県だったと思う。
福岡、熊本、佐賀、鹿児島と居たが、何故か長崎県は少なかった。
それも佐世保の出身だったのには驚いた。
大体トンネルの仕事に就くのは、その県の中でも有名な街では無かった。
結局、仕事が少ないからトンネルの仕事を選ぶという感じだった。
大分県のある街は、昔はトンネルの世界で有名で九州と関東や、北の方に上がれば九州と言えばその街か?と言われる程だった。
しかし、その街は人口五万から六万程の小さな街だった。
僕の父も母もこの街に隣接する所の出身で、今では合併されてこの街になっている。
正確にはこの街に隣接する父や母の街を総称して、九州と言えば○○かと言われていたのだ。
この街に隣接する小さな街はほとんど漁師町で、ここの出身者が何故か多かった。
大分県と言えば大分市や別府市と有るが、ここの出身はほとんど居なかった。
結局、漁師をするかトンネルを掘るかという伝統のようなものが出来たのだと思う。
漁師町だから農業はそれほど発達してなかったし、皆気が荒く根性が据わっている部分が有ったのがトンネルに有ったのかも知れない。
しかし、関東や北に行くと、○○の出身だと言えば時に怯えられた。
やりっ放しの○○とも言われていた。
掘る能力は高いが、後の始末をしなくてどんどん前に行くからだ。
これはトンネル仕事の形態を考えたら分かるが、掘ったら掘っただけの金額がもらえたからどんどん前に行くのだ。大抵二つの班に別れて昼勤夜勤を交互にやるために、後始末はどちらかの班にかかってきていた。
掘るばかりでは、トンネルはやれない為に片方の班が丁寧に後始末した。
僕の親の出身の○○は丁寧な仕事より、自分達がどんどん掘って自分達が請け負いの金額を沢山貰えたら良いと思うような傾向があった為に、怖がられたり嫌われたりもしたのだ。
○○の後にはペンペン草も生えない、等と揶揄する人も多かった。
しかし、掘る技術に関してとガッツはあった。
その同い年の村本と出会ったのがもう二十年近く前で、沖縄で父の会社が倒産した後に彼は義理の叔父さんと来た。
新しい作業員として二人は来たが、最初見た時はダサい眼鏡を掛けて今時角刈りにして、やや細かった為にあんなので大丈夫かと思った。
義理の叔父さんは四十代の半ばで、最初は威勢が良かったが大した坑夫では無かった。
口だけは立つと言うタイプだった。
村本と僕が最初に話した時に僕の住んでる当時住んでた街を言うと、○○かあと少し嫌な顔をした。
村本は長崎出身だがずっと北の方で仕事をしていた為に、北のほうで色々言われたのを僕に話した。
九州出身と言うと○○かと言われて時に嫌がられたから、長崎だと言うようにしたと言った。
僕は、当時は北での仕事はわりと少なかったからそうなのかと驚いた。
村本は、見かけによらず仕事が出来たし真面目だった。
人が見てない所でもコツコツと仕事をするタイプで、沖縄の現場は何人も人が変わったが、所長とあれは意外な拾い物だなと話したのを覚えている。
しかし、沖縄の現場は山の状態が悪くなり一時中断になった。
再開の目処ははっきりしなかった。
僕は九州に戻り、違う現場に一時的に入り沖縄の再開を待った。
数ヶ月後に再開すると、村本とその叔父さんも来た。
この頃から村本と本格的に仲良くなった。
お互い中に入って掘る仕事をしたが、圧倒的に村本の方が上手かった。
それでも僕はコンクリートを練る機械もやってたから、走り回るように仕事をした。
それに僕は親父の会社に居た為に作業員としては、高校卒業後に直ぐに作業員になった村本に負けて当たり前だったし、彼は器用だった。
この時から村本は、僕の動く姿と事務の手伝いもしているのを見て仲良くなった。
村本は職人肌でトンネルの作業に関しては器用だったが人を使ったり事務をする器用さは無かった。
ある意味、二人でやればお互いの欠点を補える所があったのだ。
僕は人を使ったり事務は得意な方だった、が職人肌では無かったからだ。
何度か飲みに行くようになって橋本は、最初僕を見た時坊主で休憩室で正座して、所長のいうことをハイハイと大きな声で答えてるのに驚いて、なんて真面目なんだと思ったらしい。
坊主にしていたのは、父の会社が倒産して一時的に逃げるために、いつ風呂に入れるか分からないから仕方なくしていた。
正座は僕の癖で、特に真面目でしている訳では無かった。
所長との会話は、付き合いも長かったから何が言いたいのか分かっていたから、きちんと答えていただけだった。
○○出身でもこんなに真面目なのがいるのか、と思ったらしい。
そのあとに段々僕の事が分かると、仕事は真面目だが短気なのと、プライベートはいい加減だと知ったようだ。
村本のお陰で、何度か腹が立って文句を言いに行きかけて止められた。
村本は、滅多に怒らず黙々と仕事をするタイプだったが、僕の前ではふざけたりするようになった。
、
お互い同い年で、気の会う奴に今まで会ったことが無かったのだ。
当時僕らは三十一歳か三十二歳で若かった。
村本は早くに結婚していて、既に長崎にかなり高いマンションを買っていた。
子供も小さい女の子が二人いた。
堅実な男で僕とはプライベートは正反対だったが、僕のプライベートの行動を楽しんでるようだった。
その後、沖縄が終わると僕の地元とも言える何度も出る、○○での仕事に来た。
村本は、皆が○○はと言うので凄く大きな街で独特の雰囲気が有るのだろうと勘違いしていた。
小さい街で、今ではすっかり寂れてるのに驚いていた。
その後も村本とは連続で仕事をした。
僕が新しい会社に入って、おじさんについて歩いていた時期だ。
おじさんは必ず村本を呼んだ。
おじさんは村本を高く評価していて、あの子は見てなくてもしっかり仕事をすると言っていた。
村本の義理の叔父さんもついてきたが評価はどんどん下がったし、橋本も本音を言えば嫌がっていた。
僕は何かのきっかけから村本の奥さんと話すようになり、仕事が少し空いた時期は良く向こうから電話があった。
奥さんとは関東の何処かで知り合って、当時十七歳か十八歳の奥さんを二十代を少し過ぎた橋本が惚れて貰ったらしい。
当時は法律でも早い結婚が許されていた。
奥さんは、村本は真面目だが物足りないような事を言った。
村本は、奥さん以外は女を知らないとも言った。
僕は少し奥さんと距離を取らないと村本との友情が壊れると思い、電話に出る回数を減らした。
結局村本には、奥さんと話したが細かいことは言わなかった。
奥さんは所謂元ヤンキーのようで、実家も昔はヤクザ関係の家のようだった。
一度だけ、奥さんと村本が写った年賀状を貰った。
奥さんは太っていて、決して美人とは言えなかった。
その後、ある現場で奥さんがサラ金から多額の借金をしてる事が分かった。
村本は困って僕に言ってきたので、僕は所長だったおじさんに相談した。
おじさんは村本と話し合い、二百万円程会社から借りて一気に清算させた。
金額ははっきり覚えてないがかなりの額だった、それもどうやら奥さんの遊びでたまってしまったようだった。
こういう仕事をしてるとあちこちいくために、家の事は奥さんがしっかり守ってくれないと困るのだが、良くある事だった。
村本は、そのお金を毎月の給料できちんと支払った。
それに村本はそれほど遊ぶタイプでは無くて、充分な金額を家に送っていたのだが。
確か三十五歳の時に、一時的に離れていた橋本と再び沖縄で仕事をした。
僕らは再会を喜んだが、村本は離婚して間もなかった。
噂では聞いていたが再び奥さんが借金を作ったらしくて、それを責めたら奥さんは子供を置いて実家に帰り、離婚したらしかった。
沖縄では最初、宿舎が出来るまでコンテナハウスというかトレーラーハウスと言うか、独特の所に泊まった。
村本と僕は、六畳程の所に二人で一緒に入った。
村本の義理の叔父さんも来ていた、一緒は嫌だと言っていた。
六畳に、別にトイレとシャワーがついて居たが狭かった。
一ヶ月程泊まったが、他の連中は嫌がっていたが僕と橋本は上手くやっいた。
仕事から戻るとビールを軽く飲んで、島酒を二人で飲みながらテレビを見た。
深酒をすることは無くて、十一時頃にはお互い寝た。
しかし、ある雨の日に寝ていると村本がうなされていた。
僕は大丈夫かと起こすと、橋本はむくりと起きて何か言いながら僕に向かってきた。
お前が悪いんだ、と泣いてるようだった。
これは夢遊病のような感じで、僕は思い切り頬を叩いてしっかりしろと言ったが止まらなかった。
僕は、慌てて雨の中を外に出た。
村本を傷つけたくは無かったし、二十分ほど外で何とか雨宿りしながら待ってそっと部屋に戻った。
村本は変な格好で寝ていた。
次の日起きて覚えてるかと言うと、え!?となった。
離婚したショックから立ち直れて無かったのだ。
子供は親に預けてるようだが、なるべく毎日ケータイで電話していた。
新しい宿舎が出来ると、村本は残念がった。
一人だと寂しかったのだと今では思う。
しかし、宿舎の一人部屋も僕の隣に来た。
そして、薄い合板の壁を開けて自由に出入り出来るようにしよう、等と真剣に言ってきた。
僕は、そりゃ嫌だよと断った。
しかし、何度か奥さんとケータイで話してるのが聞こえた。
お前が悪いんだろうと言いながらも、時には泣いているのが聞こえた。
そういう時は、しばらくして僕の部屋にビールを持ってきて二人で飲んだ。
その寂しさや複雑な感情は、僕にも何となくは分かった。
だけど、僕は結婚もしてないし子供も居ないので的確なアドバイス等できなかったので、新しい女を沖縄で見つけようと言った。
二人で毎週飲みに出掛けたが、村本には彼女は出来なかった。
女を知らなすぎたからだと思う。
僕は、何度か村本の為に女の子を口説けるように昔の女友達に頼んだりしたが、彼は不器用だった。
そういう村本に、時には僕は苛ついた。
僕は飲み屋に出てる大学生と付き合ったが、一時的な遊びだった。
村本は僕に彼女が出来たのを悔しがるというより、僕が村本を相手する時間が減ったのを寂しがった。
仕事以外は服とか荷物は奥さんが用意していたし、服などは奥さんが買っていたようだった。
最初の沖縄でも後の沖縄でもその服を持ってきていたが、明らかに時代遅れだった。
一度だけ二人で服を買いに言ったが、村本のそういう部分の無知ぶりは若い頃から奥さんに任せきりのせいのようだった。
僕には分からないが当時の村本は、奥さんに未練があったしある意味途方にくれていた。
その後、完全に現場が一緒になることが減った。
村本はまた北の方に上がったが、僕は西日本中心で動いたから仕方ない事だった。
四十代に入って直ぐ、少しだけうちの会社の手伝いに来てて会った。
相変わらず良く働いたが、ここで班長してくれたら俺も助かるが、と言うとそういうのは嫌だと言った。
そして数ヶ月いて、また北に行った。
僕は今の会社の社員になり、村本は相変わらず作業員でお互い立場が変わったが、時々電話を入れた。
会社に誘った事もあったが、社員は出来ないと断られた。
たまたま、数週間前に村本から電話があった。
熊本で仕事してて最近良くお前の会社の事を聞くよ、と言われた。
僕は、熊本は何時までかと聞くと七月の半ば位まで、と答えて来た。
八月から小倉で大きな現場をうちでやるから来てくれないか、と頼んだ。
村本はそれはタイミング良いな、と言ってOKしてきた。
こないだ、うちの近くまで来てるから会えないかと言われて会った。
少し老けては居たが元気そうだった。
しかし、スラックスを履いてきちんとしていた。
村本は僕に、変わらないなと言った。
しかし、村本も僕と同じように少し老けたと思っただろう。
その時僕は、三十五歳の時に二人で良く行った沖縄の古着屋で買ったアロハを着ていたが、村本から見たら相変わらずなのだろう。
そのアロハを見て、村本が嬉しそうな顔をした。
だが、僕が車に乗る時に眼鏡を掛けたのに驚いていた。
僕は老眼と視力が少し落ちてるんだと言うと、お互い歳はとるなと笑った。
村本の子供は一人は結婚して、一人は短大だと明るく言ったのでほっとした。
もう奥さんとは何年も連絡を取ってないと言ったが、子供には自由にさせてると言った。
本人は飲みには行くが居酒屋が多いと言って、最近は釣りをしてると嬉しそうな顔した。
昔は釣りなどしていなかったが、この数年で覚えたようだ。
あの離婚直後から比べたらずいぶん落ち着いていた。
僕に結婚はしないのかと笑いながら聞いたので、あんたのように苦労したくないよと笑いながら答えた。
もう数年掘る方の作業員をしたら体力的にしんどいから、得意な機械をいじりたいからトンネルの機械屋になりたい、と言っていた。
次はいい加減班長やれよと言うと、それは出来ないと笑いながら答えた。
お互い歳は取ったし立場は変わったが、三十代で二人で頑張ったのを思い出した。
当然変わった部分もお互い有るが、根本は変わっていなかった。
一番良い時期に出会えて良かったと思う。
同じ時代を二人で頑張ってきたと思うと、まだまだ頑張らないとなとも思うのだ。
僕には想像しか出来ない辛い離婚を乗り越えた村本を見て、嬉しかった。
多分村本はその後も彼女を作ったと聞いてないので生涯女は元奥さんだけだと思うが、それでも良いのではと今の僕は思えるようになっている。
彼がそれで幸せなら、そんな事は重要ではないと思えるのだ。
おわり
📖管理人・無名居士のたわ言・・・音楽でひとあそび〜カール・ブッセの詩「山のあなた」
横顔
遙か彼方・・・
「彼方」は・・・「かなた」または「あなた」とも読む
私世代は「山のあなあな・・・」という話が浮んでくる
三代目 三遊亭圓歌・・・歌奴時代の自作落語「授業中」に出てくる
授業中 1/2 http://youtu.be/bcXm_llPIvU
授業中 2/2 http://youtu.be/Ctr6Yh4Kq2g
この話のネタは・・・カール・ブッセの詩「山のあなた」
山のあなたの空遠く
「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。
落語では・・・新任の先生がこの詩を生徒に読ませるのだが
生徒はうまく読めず・・・山のあなあな・・・となってしまう
カール・ブッセの詩という事で
はじめは覚えていたのだろうが
いつの頃からか・・・これを若山牧水の歌と思いちがえていたようだ
若山牧水の有名な歌に
幾山河越えさり行かば寂しさの終てなむ国ぞ今日も旅ゆく
この歌の記憶が・・・いつしか「山のあなたの空遠く」に置き換わったようだ
今回調べてみて・・・その思い違いに気がついた
牧水の歌で忘れられないのは
白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ
牧水の歌に古関裕而が曲を付けたのが『白鳥の歌』
白鳥の歌 藤山一郎・松田トシ
http://youtu.be/qvuPzfPl1BQ
カール・ブッセの「山のあなた」の詩をもとにした歌はないだろうか・・・
Carl Hermann Busse 山のあなた Über den Bergen
http://youtu.be/ZC8usVwpm9Q
山のかなた[無伴奏混声合唱曲]
http://www.youtube.com/watch?v=cZpnTtPf3xI
YouTubeでの検索で思わぬ収穫・・・と言っていいのかな
こんな歌があった・・・これは聴き覚えがある
多分この人の歌で
あなたの空を翔びたい 橋真梨子
もうひとつ・・・この人の歌はどんな歌でも聴きたくなる
あなたの空 (Anata no Sora) --- Teresa Teng
今日はこれから・・・彼女の歌に浸ろうか
初めて聴くこの歌から・・・
ふるさとはどこですか 麗君 テレサ・テン
📖 高山の作品から〜「新・ガーターベルトの女1」
2018/12/29
「ガーターベルトの女」シリーズと言うのをこのブログで書きましたが、あのMと再会しました。
「ガーターベルトの女」シリーズは読んでない方に簡単に説明すると、九十年代の半ばに出会った男と女の、或いは、そこに男の友人が絡んで行く実話です。
自分自身の恋愛物語です。
そのMと言う、当時二十代半ばの女の子がガーターベルトを好んで穿いてた事から、「ガーターベルトの女」と名前を付けました。
Mも現在は、四十八才になり自分自身も二つ年上の、五十才になりました。
ひょんな事から久しぶりに再会して、今でも交流が有ります。
彼女は、若い頃美しく聡明で、何処かしら小悪魔的な所が有りました。
それは、今でも変わってないです。
久しぶりに会って思ったのは、少しだけふっくらしたかな位で、相変わらず人の目を惹き付ける美しさとオーラが有りましたよ。
Mは、結婚してかなり早い段階で離婚したようです。
子供は居なくて、今は事務機器メーカーの営業兼事務をやってるようです。
かつて、知り合ったのは地方の小さいスナックでしたが本人が宣伝する気がなく、知る人ぞ知る美女と言われてました。
本人は、飲み屋関係の仕事を嫌がってましたが、最後に違う場所で会った時も飲み屋に出てましたね。
高卒ですが、進学校の頭の良いと言われる所を出てましたね。
本人は、自分自身の美貌を売るのに飲み屋が適してると思ってたようですし、当時は何処かしら生き方として投げやりな部分が有りました。
何度か、それを僕にも言いましたね。
貴方は、この先の夢が有るだろうけど自分には、そういうのが描けないと。
そこが、彼女の弱点でも有りましたが、刹那的に生きてるのはある意味美しかったです。
今が、楽しければ良いと言う生き方は若さの特権ですし、彼女にはそれが似合いましたよ。
こないだ、車で二時間程ドライブする機会があって、久しぶりに二人きりになりました。
彼女はパンツスーツで、僕は作業着を着てたら言われました。
Mは、昔に比べて太ったと言うか、肩の辺りの筋肉が大きくなってない?
僕は、色々な人から久しぶりに会うと、太ったとか痩せたとか言われますが、肩の辺りの筋肉が大きくなってるとか、具体的に言われたのは初めてかも知れないです。
確かに、言われたら昔の買ったジャンパー等は、今着ると肩の辺りが張るんです。
多分、長年の肉体労働からそうなったのだと思います。
僕はMに、君も一時期少し痩せすぎじゃないかなと思ったけど、良い意味で少しふっくらしたなあと言い返しました。
Mは、笑いながらそれは太ったと言いたいのかあと返すと、僕のお腹を軽く二度三度と叩いて来ました。
Mには、こういうユーモアと言うかおどける癖が有りましたが、変わってないですね。
ちらっと、顔を見ると目尻に昔は無かった皺が刻まれてますが、それも綺麗な顔を邪魔すると言うより良い年の取り方をしてるなと思いました。
比較的交通量の少ない広い道を走ってたので、僕が片手で運転していると、Mは作業着の腕の部分を捲り始めました。
そして、あー!昔はもっと太かったのに、だいぶ細くなったねと言いながら手をじっと見てました。
そして、手の甲を触りながら火傷の跡とか多いね。だけど、それもまた良いねと言いました。
どうしても僕は、建設業なので手に傷は多いんですが、それも良いねと言われると照れくさかったです。
その後でMは、そのくらい細くなるともう私を投げられないよねと笑った。
僕は、Mを投げたと言う記憶が無いのと、幾ら昔に比べたら腕が細くなっていてもM位なら投げられる自信があったので戸惑いながらも、投げられるよとだけ答えた。
Mは、クスクス笑いながら覚えてないんじゃないの、と言うとまた僕の腹に軽いパンチを入れて来る。
僕は、正直に投げたのは覚えてないしあの頃は、色々有りすぎたからなあと答えた。
Mは、あの頃の話しで店に嫌な若い男達が来て、貴方が怒って追い返したのよ。
それでも一人が戻って来て、私も飲めないお酒を珍しく飲んでて、貴方をけしかけたんだと思うと言った。
Mがそこまで話した事で、僕も何となく思い出した。
それなら、投げたんじゃなくて持ち上げて、肩の上に乗せたんだよと僕は言った
Mは、笑いながらそうだったかなと言うと少し考えて、そうだったような気もすると答えた。
その嫌なお客が、しつこく喧嘩を売ってくるような事を言うから外に出ろってなったんだけど、身長が一メートル八十五位あったから君が、それなら私が俺の肩に乗って戦うとか、訳分からない事を言い出したんだよと話した。
Mも笑いながら、そうそう相手が大きかったから合体しよう、となったんだよね。
僕も笑いながら、馬鹿馬鹿しいけど、上に乗れば身長で勝てるとか言い出したんだよ。完全に相手を舐めてたし、君はふざけてたよ。
Mは、そういう事が多かったからねと笑うと、結果的にどうなったんだろうと聞いてきた。
僕は、結果的に君が肩に乗って相手にかかってこいとか言ったけど、相手が本当に来たから肩の上から飛んで蹴ろうとしたんだけど、酔ってて全然違う方に落ちたんだよ。
それで仕方ないから、相手を俺が一人で殴り倒したかして追い返したんだよ、と教えた。
Mは、そうそう上手く行かなくて落ちたんだよね。それにしても馬鹿だよね。
僕は、スカート履いてて、夜でもけっこう見えたぞと笑うと、そうだっただったかなあとMは笑い、あれは珍しく失敗だったねと言った。
まあ、当時は無茶苦茶やっても良かった歳だし、何だか二人になるとふざけるのが好きだったよねと言うと、懐かしそうな顔をした。
Mが、その先の自販機で車を停めてと言うので自販機のある所で車を停めると、普通のコーヒーで良いよねと言うと出ていった。
Mは、オレンジジュースのような物を買っていて、僕には缶コーヒーを渡した。
車を停めると窓を少し開けて、煙草に火をつけ缶コーヒーを飲んだ。
Mは、煙草我慢してたんでしょう、私にそんなの我慢しなくて良いのにと笑う。
運転せずにMと向き合うと何だか照れくさかったが、四十八には見えないよと言って、所であの当時履いてたガーターベルト、今でも履いてるのと聞いた。
Mはそれには答えずに、四十歳くらいから仕事に生き甲斐を感じてる、遅いかも知れないけど仕事って面白いなあって時が多いんだよね、と言うとクスクス笑った。
僕は、それは良い事だし、生き生きしてるよと答えた。
確かに、かつてのMに無かった物が今はあるような気がした。
その日は、色々話しながらドライブをして、仕事関係の処理を行った。
数日経って、またMとMの部下を車に乗せて行く事があった。
Mの部下は、二十代のひょろりと背の高い男だったが、Mに憧れを持ってるのが何度か会ううちに良く分かった。
Mは、その日は少し短めのスカートに、ヒールを履いて車に乗ってきた。
車に乗ると僕の耳元で、今日はガーターベルトだよと言ってクスクス笑った。
後部座席に乗ったMの部下は聞こえてないようで、不思議な顔をしながら少し不満げに見えた。
おわり
📖「ガーターベルトの女」の映画化のためにエッセイをお読み下さい・・・「ガーターベルトの女 10」
2017/07/17
ガーターベルトシリーズも、多分これを書いて別れを書くと思います。
しかし、何故別れたのに友情は続いたのかとか、覚えてないんですよね。
自分自身非常に辛かったって事だけ良く覚えてるのと、断片的にしか覚えてないからそれをどうするかでしょうね。
人の記憶は良い部分だけは更に美化されてるのかも、と思います。
書いてたら色々思い出しました。
同級生とMの店に行ったことも有ります。
ヤクザをやってて、今は亡くなった親友とも行きました。
ヤクザと言っても当時は小さい地元の組の人間でしたが、十五歳で入ってたから地元では既にかなり出世してたようです。
後に、大きな組に移って亡くなりますけどね。
その時は、ヤクザの親友と高校の友達です。
田中としましょうね。
田中は野球部で、不良とも仲良く真面目なのとも仲良くて人気有りましたが、社会に出ると木材会社に勤めて、失敗して指を落としてました。
どこの指だったか覚えてないけど、わずかに欠けてる程度でしたが後に、同じような仕事をしててまた指を落とします。
仕事には支障がないようでしたが、後にトンネルに来たいと言った時は断りました。
一度指を落とすなら仕方ないけど、単純作業で二度も落とすのは注意力ないから無理だな、です。
まあ、その時はわずかに欠けてる程度で、三人でMの店で飲んでました。
ヤクザの親友は何度か二人で行ったし、映画も僕の影響で好きで本も二十代位から読み出して、物静かに飲んでましたね。
既に刺青が大きく入ってたけど、必ず隠してました。
Mは、ヤクザの親友気に入ってましたね。
面白い映画が有ると教えたりしてたし、面白い事が有ると楽しませてました。
ヤクザの親友は、Mは良いなあでした。
お前、良い女を捕まえたなと良く言ってました。
何かの拍子に、田中と三人でMの店に集まったんですね。
田中とヤクザの親友は、中学が同じでしたから特に問題はなかったですし、田中の屈託の無さは楽でした。
しかし、酔うと田中が、彼女欲しい何とかしてよと言い出しました。
当時僕は、彼女出来たらなるべく田中とか同級生を中心に合コンを開いてました。
彼女に友達連れて来てと言って、多い時は十人くらい集めて居酒屋でやりましたね。
僕はほとんど彼女と主催するだけで、普通に参加するってなかったです。
田中は、僕の主催する合コンでことごとく駄目でしたね。
何故かは、ルックスと男らしくないと聞きました。
田中が好きでアタックした女の子が、僕と一時期付き合った時に周りもそういうと言ってると教えてくれて、そうなの?でした。
男らしくないは意外だな、でしたね。
ルックスは、良いとは言えなかったですけどね。
何気なくMに、女の友達集めて合コンする?と言いました。
言った後で、Mに女友達そんなにいるかなと後悔したんですけどね。
Mは辛辣でしたし、敵も多かったと思ってたから無理だろうと思ったら、やろうかでした。
ヤクザの親友も、特定の彼女は居なくて適当に遊んでたからお前も来いと言うと、え!?何故だよでしたが、Mが来てよと言うと分かったと即答しました。
僕は親友を恐いと思ってなかったけど、知ってる人が見たらあの人と良く付き合うねとか言われたし、実際まだ若い頃は喧嘩も凄かったですからね。
しかし、Mに言われたら即答して行くよと言ったので、僕が流石のお前もMには負けるなと言うと、笑ってました。
Mは合コンは初めてのようで、僕に彼女と彼氏って黙ってて駆け引きしようねと言うから、違うよと言いました。
Mと俺の主催で、俺からも何人か男集めてMからも何人か集めて、俺達はそれを円滑に進める役だよと言いました。
更に残った連中はここで飲めば良いじゃんと言うと、集めるのは分かるけど私達は彼氏と彼女じゃない設定はダメなのか、と言いました。
それに、別にうちに来てくれなくても良いけどと言うから、ヤクザの親友は笑いながらそれは、面白いけど彼女と彼氏な訳だから上手く言えないけど、Mちゃんはジョークでそれをやっても周りは後知ったら嫌な気分になるよ、と答えました。
僕も横から、俺達は主催するだけボランティアだよ、と言いました。
Mは、確かに後でばれたら嫌な気分になるかもね。
私は気にしないけど、まあわざわざ人を傷つけたり貴方の信用を失わせるのは不味いね、と言いました。
そして、何人くらい集めたら良いのと言うから、うーんと考えて、俺達は除いて七人とかでどうかな?と言いました。
七人とは、七対七ですね。
僕とMを入れたら、総勢で十六人です。
前に総勢で二十人以上でやった時は、収集つかなくて困ったのでそのくらいかな、です。
Mが少ないねと答えたのは意外でしたが、そのくらいの方がまとまるよと言いました。
ある程度可愛い女の子頼むねと言うと、私より、と真面目な顔をしたのでヤクザの親友と笑いました。
田中は、とにかく女で有れば良かったんですよね。
結局集まったのが、Mと連絡取りながら僕とMを入れて十八人になりました。
Mは、皆けっこう可愛いし性格も良いと思う。
性格は私みたいにわがままでないよと言うから、それならよしと言うと笑ってました。
正直、Mがそれだけ集めたのに驚きました。
それも、高校の友達ばかりだとこういう風に言うと嫌だけど、貴方の高校とは違うから偉そうにするのが居るから中学の友達も半分入れて、僕の高校出身の女の子も入れてると言いました。
確かに、Mの高校は市内で二番目に良い所でしたし、Mの出てる商業科はトップとほぼ変わらないくらいでしたが、僕の高校は不良の集まりの馬鹿高校と言われてたから、Mの気遣いに驚きました。
僕は七人までは自分自身で押さえたけど、忙しくてあと一人は田中に任せました。
居酒屋の宴会場借りきってやりました。
しかし、田中が呼んでたのが高校の時は大人しかったのに、父親が空調関係の社長か何かを数年前に始めて、飲むと癖が悪いと言う噂のあった男で、え!?ありゃ不味いだろうと言いました。
田中は、癖が悪いの知らなかったんですよね。
まあ、任せた僕が悪いから、とにかく癖が悪くなれば引きずり出そうと思ってました。
Mの集めた、女の子のルックスのレベルは高かったです。
それに、Mを何処かで崇拝してるような所があってMの誘いなら、で来てましたね。
Mは中学や高校の頃に、後輩や同級生の女の子からラブレター貰ってたらしいです。
そういう女の子達でした。
僕らを見てもきちんとしてたし、Mや僕が中に入って盛り上げました。
Mの話術は上手かったから、盛り上がりました。
かなり早い時間に一組電話番号交換して、二人で話し込むのが出ましたからね。
これは、上手く行くなで田中にももっと積極的に、でした。
ヤクザの親友は前の女の子と普通に話しながらも、周りを観察してましたね。
横に行ってお前も見つけろよと言うと、笑いながら俺は一般の女の子は無理だよと答えて、Mちゃんなら良いよと笑いました。
夏でしたが、長袖のロンT着てカジュアルな格好で来てました。
長袖は刺青が見えない為で、後は上手く溶け込んでました。
続けて、こうして見てるのが面白いし、田中が何とかなれば良いのになあとも言いましたね。
段々皆酒が入ると、四組位のカップル的なのが出来ました。
最初に電話番号交換した二人は僕とMの所に来ると、会費は多目に置いておくから二人で飲みに出るけど良いかなと言うから、おー!それは、良いじゃんと言いましたね。
そうすると嫉妬も有るけど、他も何とかしようと頑張るし良いんですね。
Mと二人で送りに出て、お幸せにー!と言いましたね。
所が、酒が入ると田中の連れてきた空調関係の社長の息子が、田中に絡み始めました。
鈴木としますが、鈴木は俺には誰も出来ないじゃないか、とか言い出しました。
僕が行って止めると、お前は可愛い彼女いるじゃねえか、です。
Mが、それは仕方ないし楽しんでよと納めようとすると、何でこいつなの俺と付き合わない、と言い出しました。
空調関係の社長の息子で専務だとも言い出したし、僕に向かって、こいつは昔から仕切るんだよと言いました。
高校の時とは違うぞともいう言うし、こいつの所は所詮土方じゃねえか、と大きな声を出しました。
僕は怒りをこらえながらも、まあまあ、です。
Mも顔色変わっててましたが、宥めてました。
すると端にいたヤクザの親友に向かって、お前が何で一般人の所にいるんだよ、と絡み出しました。
素面なら絶対僕にもヤクザの親友にも逆らえないだろうに、酒の勢いでしたね。
ロンTの下を見せろとか、ヤクザの癖にいつもこいつとつるみやがってと、僕と二人に言い出す始末です。
周りの女の子も、ヤクザとは知らないのも居たから驚いてました。
ヤクザの親友は立ち上がると、悪いけど帰るよと行ってMに会費を渡してました。
Mはそれを受け取ろうとせずに、帰るのはどっちなの、と大きな声を始めて出しました。
それからこの人はヤクザだけど、私の彼氏の親友だし紳士だよ、と女の子達に向かって言いました。
僕とヤクザの親友に、引きずり出してと皆に聞こえるように言いました。
ヤクザの親友は、僕に向かって良いなあと笑って言って、やるかと合図しました。
鈴木を僕が後ろから蹴ると、ヤクザの親友が首根っこ掴んで、立たせました。
そして胸ぐら掴むと、会費を置いて出なかったらどうなるか分かるか、と静かな声で凄みました。
Mはそれを見てカッコいいと軽く笑いながら誉めて、貴方もカッコいいとこ見せなさい、と笑ってました。
鈴木は、完全にびびって震えながら会費を出すと、逃げるように店を出ましたね。
Mが笑いながらヤクザの親友に向かって、うちの彼氏より今回はカッコ良かったと言うと、僕に向かって軽くウィンクしながら、負けたねと言いました。
Mの機転で周りは和みましたよ。
ヤクザの親友は小さい声で、一番カッコいいのはMちゃんだな、とニヤリとしながら言うと、田中の側に座って気合い入れて行こう、とわざとおどけて言いました。
結局、その場で電話番号交換して次に会う約束したの、総勢で四組出ました。
こんなに上手く行くとは思いませんでした。
田中はやはり無理でしたが、無理だった男女がMの店で二次会になりました。
僕と田中とヤクザの親友は、Mを煩わせまいとボトルと氷と水とビールをボックスに持って行って、座って田中の残念会をしてました。
僕は、居酒屋で酔ってはいけないと思ってたからビールを飲みました。
田中は落ち込んでたけど、僕らにありがとうと言って飲んでました。
すると、女の子がボックスに来ると僕に向かって、Mの彼氏だからどんなのか見に来たけど面白かったし、息が合ってて楽しかったと言いました。
ヤクザの親友に向かって、カッコ良かったですと言うと食事とか今度行きませんか、と言って電話番号を紙に書いて渡しました。
見ると綺麗な女の子でしたね。
ヤクザの親友は驚いたようで、こいつと一緒に行くから女の子呼んでよ、と田中の方を指しました。
僕が、俺は誘わないのと言うと、誘うわけねえだろと言いました。
女の子は、違う女の子誘ってみると言うとカウンターに戻りながら、行きましょうねともう一度確認しました。
Mは、何人か帰ったら僕らの席に来ると、こういうのって疲れるねと言うと、オレンジジュースを飲みながらホッとしたようでした。
Mの、オレンジジュースを飲んでる喉元を見てると、ムラムラして来ましたね。
するとヤクザの親友が発情してるだろうと耳元で言ってきたので、思わず当たりと笑いました。
結局、田中は上手く行かなかったです。
しかし三十代を越えて結婚して子供も居ます。
ヤクザの親友は、今ではこの世にいません。
僕は、五十を目前にして仕事だけは上手く行ってるけど、家庭の事情でいつもお金に悩まされてます。
そんな風になるなんて、思いませんでしたよ。
仕事だけは上手く行ってるけど、常に金に追われてる感じですし幸福とは言えないです。
Mは、結婚して子供出来たとまでは風の噂で聞いてるけど、幸せかは分かりません。
空調関係の社長の息子の鈴木は、随分昔に会社が倒産して逃げたらしいです。
二十年以上前には、そんなことは想像して無かったです。
ヤクザの親友の命日には、大抵遠いけど吸ってたマルボロを一つ買って、墓参り行きます。
あの頃は、そんな風になるなんて思わなかったですね。
一番堅実にやってるのは、田中のようです。
数年前に偶然会うと、中学生位の息子と家庭的な感じの奥さんと一緒でした。
僕は、今思えば実は、田中が一番幸せ掴んだかなと思いますね。
田中はすっかり太ってましたが、相変わらずの人の良さは見えましたね。
しかし、Mもヤクザの親友も、あの頃火花を散らすように生きてたのは間違いないですね。
その中に、僕も居たんだなと思います。
おわり
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