カルト→カルト→カルチャー→権威と形骸→原点回帰

オカルト→カルト→カルチャー→権威と形骸→原点回帰→オカルト→カルト→弾圧→消滅あるいは、カルチャーに伸展→権威と形骸→原点回帰……の繰り返し。
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ある人に突然、神秘体験が起きる。神の声を聞いたとか、天啓を受けたとか、霊的体験をしたとか、いわばオカルト現象である。

それにともない、その人を信仰する集団が生まれる。しかし、世間からは白眼視され、アブないと思われる。非難され、迫害される。
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しかし、その教えは次第にひろまり、いつしかみんなの共有の思いとなる。国家権力も無視できず、それを取り入れ、整備し、権威ある存在になっていく。カルチャー化していく。

その権威と権力によって、人々は支配されていく。だが、その教えや儀式は、形骸化して魅力と活力を失っていく。

「これではいけない」ということで、やがて原点回帰の運動が起きる。あるいは、突然、ダイレクトに真理あるいは神とつながる人が現れて、オカルト的な動きが起きる。そして、それがカルトを生む。そこで、つぶされることもあるし、やがていつしか、カルチャーになっていくこともある。
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イエス自身がそうであった。ユダヤ教の伝統ある文脈なかで突然、大工の息子の若造が、神の教えを説きはじめる。人々が信仰していく。しかし、弾圧され磔になる。弟子たちは四散したが、やがてイエスの復活とともに、教えが広まっていく。原始キリスト教団ができていく。

聖書の「使徒行伝」などを読むと、初期のキリスト教は、「死者が蘇ったなどというアヤしい宗教」「異言(いげん)を発するヘンな宗教」「なにか不思議な力で病を治す宗教」としてとらえられていることがわかる。

そして、文字通り地下に潜伏して教えを広めていく。ローマ帝国で弾圧され、多くの殉教者を出し、やがては国教になっていく。西洋文明の基礎になっていく。

しかし、形骸化し、突然、フランシスコのような人、あるいはルターなどが現れて、原点回帰していく。

あるいは、マホメットのような人が現れて、神(この場合は、大天使ガブリエル)が降りて教えを伝える。弾圧されつつも、イスラム教を伝えていく。
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ブッダもおそらく、アブない集団と思われたかもしれない。

日本仏教でも、鎌倉の祖師たちは弾圧された。道元も迫害されて福井に逃れた。法然は弟子が斬首。本人も、老体であったが流罪。日蓮は伊豆や佐渡に流された。斬首されそうにもなった。親鸞も迫害されて、越後に流された。

幕末に生まれた天理や大本なども迫害された。教祖は何度も投獄されたり神殿が破壊された。戦後の霊友会、佼成会、創価学会などもアヤしい宗教と思われた。

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