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「民主主義の窯変」という話
「民主主義の窯変」という話
2024年の選挙では東アジアの台湾、大韓民国(韓国)、日本いずれの与党も議会では少数になりました。
一部では「民主主義の終焉(しゅうえん)では?」と言われているようです。
ただ、私はこうした状況は破滅に向かう終焉ではなく、民主主義の思想そのものの変革――窯変(ようへん)だと考えています。
いま少し考えてみましょう。
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そもそも論として、民主主義と資本主義は別のもので、まあ相性最悪です。
人権を訴えても、所得格差は開くばかりです。
一方の(対立しているとされる)権威主義と共産主義も相性がよくありません。
みんなで仲良くしたら、国が貧しくなりほとんど滅んでしまいました。
より興味深いのが、日本人と日本国、中国人と中国です。
日本人は何でもみんなと同じにしようとしますが、それぞれを大切にする民主主義です。「競争が嫌い、平等が好き、政府に文句が言える」
中国人はお金大好き人間ですが、すべては国家のものである共産主義です。「競争が大好き、平等が大嫌い、政府に文句が言えない」
双方の「思想と国の制度が相反している」のです。
(日本はすぐれた社会主義国家だというジョークがあります。)
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米国の人気も翳(かげ)りを見せはじめました。これは事実だとしても、オバマ大統領のときに凋落(ちょうらく)を口に出してしまったためでしょう。
東アジアの国も、米国の基地をもたない国は中国に賛同しています。
二極化は分かりやすいですが、主に政治的要素が働きます。
駆け引きがあるわけです。勝ち負けははっきりしますが、その時の手がどうだったかは後世の人の検証に任せるほかありません。
・イイ手だったのに、場を流されて勝てなかった。
・そもそも場に立たせてもらえなかった。
・自分から退場してしまった。←国連脱退ですね。
こうしたことは状況として知ることができますが、多くの国民は世界の人たちは知ることができません。
推察をするとしても「敗軍の将は兵を談ぜず」です。
今なら間に合うんです。
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では、どうしたらよいのでしょうか。
簡単です。「お金を使うためのよいプロジェクトをすればイイだけのことです。
cf.
「3.お金を使うためのよいプロジェクトがない」
ポール・クルーグマン『さっさと不況を終わらせろ』(早川書房、2012年)P272
国民が納得できて、防衛費を抑えることができて、高度成長期のインフラ補修もできる具体的なプロジェクトです。
コレ実はあるんです。
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