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「三者三様」という話
「三者三様」という話
それぞれの言い分があります。
平和を祈りつつ、
少し考えてみましょう。
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ようこそ。門松一里です。静かに書いています。
"という話"は、調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。※虚構も少なからず入っています。
※本当はノワール作家です。
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まず、ウクライナの言い分ですが、これはシンプルに侵略されたので反撃しています。
次に、ロシア連邦の言い分ですが、これが分かりにくいです。
(後述します。)
西欧諸国はどうでしょうか。アメリカ合衆国は、日本は。そして、中華人民共和国は。
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ウクライナ
ウクライナとしては、2014年のロシアによるクリミアの併合から戦争は続いている状態です。
平和を望んだ結果が侵略とはやるせないですが、ここはアフガニスタン同様、昔から戦争をしていた土地です。
アーサー・コナン・ドイルの小説に登場するジョン・H・ワトスンは医師ですが、第二次アフガン戦争の傷痍軍人です。
とにかく、ずっと戦争している地域です。
特に1853年から1856年のクリミア戦争が有名です。
統計学者であるフローレンス・ナイチンゲールが看護師をしていました。
従軍したレフ・トルストイは後に『戦争と平和』を執筆しています。
とかく半島は火種になりやすいのです。
それは、陸の玄関口であるウクライナも同じです。シルクロードでいえばヨーロッパの門であり、アジアの門でもあります。
交易で盛んな場所はまた狙われやすいところでもあります。
第二次世界大戦でソビエト社会主義共和国連邦は多くの人を失いました。
ウクライナは農耕民族であり、ロシアは狩猟民族だと言われています。温厚で自分たちから一度も戦争をしかけたことはないとも。狩猟民族であるロシアは略奪するのが普通だとも……。
ロシア兵は女性を暴行したあと殺します。なぜなら、事が露見すれば軍法会議で裁かれるのでその証拠を消すためです。
百年前もそうでしたが、今まだ繰り返しています。
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ロシア連邦
ロシア連邦の言い分ですが、国としてよりウラジーミル・プーチン個人の言い分のようです。
ロシアという民族の長はとりあえず強くなくてはならないのです。
タタールの軛(くびき)という異民族の支配から逃れるためには、とにかく強くなければならなかったのです。
逆に言えば、多少の汚職など気にもしないのです。
強大なロシア。偉大なスラヴ民族。
しかし、それらは過去の幻想であり、偽りでした。
巨大だったソビエトはその大きさゆえに自滅してしまいましたし、スラヴ民族はずっと虐げられてきました。
(奴隷の英語名はこの民族の運命に由来しています。)
「強くあらねばならないという強迫観念から行動したのか?」というとそうでもありません。
単純に都合のよい歴史を頭の中で描いたのでしょう。
2022年2月24日に侵攻するならもっと前、たとえばクリミア併合の直後にすればよかったのに、攻め時を失してしまいました。
「この先どうなるのか」と不安ですが、一番悩んでいるのも本人です。
勝てないと分かった時点で停戦協定するのが一般的ですが、これは西欧の考え方です。
勝たない将は廃せられます。落日に処分されてしまいます。
はっきりしていることは「論理的ではない」ので、被害を受けている側が考えても無意味です。
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西欧諸国
西欧諸国は、ようやく戦争がなくなったのに(局地での戦闘があっても)世界戦争を考えるようになりました。
欧州の地で、白人同士が戦っているということも大きいでしょう。
「今どうして」でしょうけれど、ロシアはずっと戦争をしているのです。理解できるはずがありません。
ようやく仲間になったと考えていたのでしょう。しかし、それをロシアは敵対行為だと考えてきました。
西欧の思考では、社会主義共和国連邦として宗教を捨てた国民がまた神を信仰することを想像できないのです。
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アメリカ合衆国
アメリカ合衆国は、またもレンドリース法です。
東西両軍に金銭を貸し付け京都を火の海にした日野富子のようです。#blackjoke
日本ですか? いま現在、隣国が戦争をしている自覚がない人が多いですね。
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中華人民共和国
彼の国は強(したた)かです。
中華人民共和国は、皇帝のいない漢帝国です。#blackjoke
「全てが皇帝のもの」から「全てが国家のもの」になっただけです。
先憂後楽の士はおられるでしょうけれど、そうした人物は許由よろしくそもそも位を受けないものですし……。
ほめられる点は文民統制です。軍国主義ではないのです。
だからこそ、恐いのです。
ソ連が自重に耐えきれず崩壊したように、孫子が語るように戦わず勝つ方法を選びます。
本当の意味での千年帝国なのかもしれません。
ご高覧、感謝です。 サポートによる調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。 ※虚構も少なからず入っています。