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「誰もが同じ色を見ていない」という話
「誰もが同じ色を見ていない」という話
どうしても画一的な色だと感じてしまいがちです。
少し考えてみましょう。
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ようこそ。門松一里です。静かに書いています。
いつもは、
「あまり一生懸命になるな」という話
https://note.com/ichirikadomatsu/n/n081dd28c9a6c
とか、
「沈黙」という話/「東アジアの思想」という話
https://note.com/ichirikadomatsu/n/n416e39d84b94
を書いていますが、本当はノワール作家です。
という話(ik)を連載しています。
こちらは調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。※虚構も少なからず入っています。
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私は色覚に問題はないのですが、色覚テストで落ちたことがあります。
色覚テストは数字を答えるテストのために(ディスレクシアで数字の認識があまかった私は)数字を誤ってしまったのです。
人生はどこに穴があるか分かりません。#blackjoke
以前は、色覚異常者が大学に入学するのに制限がありました。
国立大学では半数が「成績の如何に関わらず不合格とする」制限が見られた。
cf.
「色覚異常者のよりよい色彩環境を考える」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jje1965/34/Supplement/34_Supplement_256/_pdf/-char/ja
結局、私は大学に進学せず、経理の専門学校で数字を認識する訓練をすることにしました。
その後、印刷会社でDTPオペレータになり、時折デザインをすることになりました。
特に気をつけたのが、赤と緑の配色です。典型的なクリスマスカラーですが、認識できない人にはどうしても認識できないのです。
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ヒトの目は緑を中心にして、日本であれば七色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)だと認識されています。
どうして緑が中心かというと、ヒトの祖先の目が海で誕生したからです。
昔のコンピュータのブラウン管のモニタは緑色をしていました。
中心が緑にあるといっても、人によってバラツキがあります。
そのために、マンセル表色系をつかって数値として認識する方法があります。
人以外にも、PCやモニタも個別に色が違います。
ですから、頭の中に標準的な色を再現していないと、デザイナーはまともな色をつくることができません。
たとえば、写真の紙焼きを写真館で焼くのと、コンビニエンスストアのプリンタで印刷するのでは色が異なってしまいます。
個人が家庭用プリンタで印刷するレベルでは、完全に違う色になっていると言っても過言ではありません。
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そうした色彩の妙があるというのに、理解せず同じ色に塗ろうという人もいます。#blackjoke
画一的に考えてしまう人が多いのですが「誰もが同じ景色を見ていない」という事実から目を背けてはいけません。
なお、私は経年劣化からか、左右で色彩が異なります。右のほうがちょっとだけ色鮮やかに見えます。たぶん気のせいでしょうけれど。
ご高覧、感謝です。 サポートによる調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。 ※虚構も少なからず入っています。