『もし〇〇がなければ』春風亭貫いち
暑い。
暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い。
この単語で10行埋めつくしてしまいたいくらい暑いですが、悪戯な文字数稼ぎをしたいわけではないので一行で自重しておくことにします。
この文章を自分のアパートで書いていますが、自室が最も暑いのです。基本的に日中は室温が30度を超えます。2019年の平均室温は33度でした。ただジッとしているだけなのに汗が止まりません。夜間はかろうじて数度下がりますが、毎日が熱帯夜なので寝苦しいことに変わりはありません。全身にちょっと低体温気味の人が抱きついていると思って頂ければ、貫いちの感じている不快感が理解してもらえるでしょう。
背伸びせずに私が選択可能な涼の取り方を紹介したいと思います。
まずは脱衣……基本的に室内は下着姿です。流行の最先端は裸です。
次に団扇……必死で扇ぎます。クーラーという文明の利器はありません。エアコン用ブレーカーがアパートに存在しないこと、室外機を置く場所が無いことがクーラー未設置の理由です。最終兵器・扇風機はまだ使いません。今から最終兵器を使うと八月、九月に耐えられなくなるからです。
三つ目は風鈴……自分で買ったわけではありません。人の家に年中ぶら下がっている風鈴の音を聞いて精神を誤魔化しています。
四つ目は冷えピタシート……少しでも寝付きを良くして体力を回復させるために今年から導入しました。
これらで耐えられなくなった時は図書館やコンビニ、BOOK・OFFに避難します。
ーーと夏へのクレームばかり書き連ねましたが、夏が嫌いなわけではありません。あくまで暑さが嫌いなだけです。
もし"夏"が無ければ……
美味しいご飯が食べられません!
これは困ります。
夏の陽射しは憎たらしいですが、この太陽エネルギーで美味しい食材が出来上がります。白米などは言わずもがなですが、炊き上がった時にふっくらと艶のあるお米になるためには夏は必須な時期です。桃や葡萄、トマトにキュウリ、ナス、ピーマン、スイカ、etc……考えただけで涎が出そうになります。台所がないので最近はご無沙汰になっていますが、実は私は料理が好きです。上手くはありませんがーーこれらの食材でどんな料理が出来るか考えるだけでも楽しいです。
また夏の暑い雰囲気は麺類やアイス、BBQなどを特に美味しく感じさせてくれていると思います。麺類の中でも汗をかきながら食べるラーメンや、氷の上に乗っていたり流水と共に流れてきたりするそう麺は絶品です。アイスなんて年中売ってますし、BBQなんて所詮は屋外式の網焼肉ですが、夏に食べること自体が醍醐味なのかなと思います。余談ですが茶銀座というお店で出しているかき氷は美味しいです。季節限定商品です。
私の今のささやかな願いは涼しい部屋で美味しいご飯をのんびり食べることです。じゃあ外食しなよって友達に言われましたが……そのお金は外食ではなく冷えピタ代に使います。
追記 : 貫いちに連絡して24時間以上返信がない時は熱中症を疑って下さい。
2019.7.27