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50歳目前のフリーランス挑戦:編集者兼ミニチュア陶芸家の1年


人生の転機

49歳、人生の折り返し地点を目前に控えた一昨年の年末、私は大きな決断を迫られました。
15年以上勤めた出版社から「経営が厳しく、これ以上雇用を継続できない」と告げられたのです。
その後、必死に就職活動をして何とか新しい仕事に就くも、わずか2か月半で精神を病み、逃げるように退職。
退職後は年齢的にも新たな就職は厳しいと感じた私は、フリーランスへの道を選択しました。

二つの情熱を仕事に

現在、私は編集の仕事とミニチュア陶芸を教えることで生計を立てています。
編集では制作会社時代の仕事をそのまま業務委託という形で担当。
ミニチュア陶芸教室は今まで自由が丘のみだったのですが、錦糸町も新たに立ち上げました。

収入の不安定さとの闘い

フリーランスの最大の課題は収入の不安定さです。
会社員時代の固定給与とは異なり、毎月の収入が大きく変動します。
小学生と保育園児の2人の子供を持つ親として、教育費や将来への不安は大きく、さらに住宅ローンも残っていることから、経済的プレッシャーは相当なものです。
加えて、国民健康保険や国民年金の支払い、税金なども高額でかなり厳しいものでした。

生き残りのための戦略

この状況を乗り越えるため、二つの戦略を立てました。
一つは、クライアントの信頼を獲得し、継続的に発注してもらうこと。
もう一つは、ミニチュア陶芸教室を開講し、新たな収入源を確保することです。
編集の仕事では、会社員時代によりも柔軟に納期に対応し、またより丁寧な仕事をすることで受注量が増えました。
ミニチュア陶芸教室は、SNSを活用して宣伝し、少しずつ生徒さんを集めていきました。

フリーランスの醍醐味

フリーランスの良さも実感しています。
時間の自由度が高まり、自分のリズムで効率的に働けるようになりました。
また、子育てとの両立面でも、子供の学校行事や急な病気に柔軟に対応できるようになりました。
学校や保育園からの呼び出しにも即座に対応ができるため、安心感が増しました。
以前は仕事を休むことに罪悪感があり ましたが、今では子供の急な発熱や学校行事にも柔軟に対応できるようになり、親としての役割をより果たせていると感じています。

何より、自分の意思で仕事をし、結果に責任を持つことで、仕事への満足度が格段に上がりました。
クライアントや生徒さんから直接感謝の言葉をいただくたびに、今ではこの道を選んで良かったと実感しています。

直面する課題と対策

課題も多くあります。
安定した収入の確保、ワークライフバランスの管理、そして複雑な税務管理などです。
特に収入に関しては毎月固定で一定額が入ってくるようにしなければならないと痛感しています。
そのためにもオンラインのミニチュア陶芸教室の開設は急務だと考えています。

2年目への展望

フリーランス2年目の目標は「安定と成長の両立」です。
編集では新規のクライアントを開拓し、長期契約ができることを目指します。
ミニチュア陶芸教室では、オンラインコースの開発や作品販売にも挑戦する予定です。
また2年前に設立した「一般社団法人 日本ミニチュア陶芸協会」の活動も本格的に動かして行ければと考えています。

新たな人生の幕開け

この1年は、不安と希望が入り混じった人生の転換点でした。
50歳を目前に大きな挑戦を始めることに不安もありましたが、同時に新たな可能性への期待も大きかったです。

フリーランスの道は決して楽ではありませんが、1年前に比べれば確実に自信がついてきました。
年齢に関係なく自分らしく生きるための選択として、今後もこの道を歩み続けたいと思います。

残りの人生をより充実したものにするためにも、この道を選んで良かったと胸を張って言えるよう、これからも努力を重ねていきたいと思います。

自作の陶器の柄の万年筆。

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