IN&OUT of TOKYO 10「ブラックアンブレラ、東京を行く」/一日一微発見133
このあたりは80年代にWAVEというビルが建っていて、僕はその1階にあったシネ・ヴィヴァン六本木で『コヤニスカッティ』を見た。
ポスターのアートディレクションは、この映画のプロデューサーでもあったフランシス・コッポラと交友のあった石岡瑛子さんがやっていた。
1984年のことだ。
やがて世紀末になりWAVEは閉館し、それがとり壊されて、グラフィックデザイナーのブルース・マウがデザインしたビルができた。
六本木ヒルズへの序奏が始まった。それはZONEという名前の不思議な施設だった。
その一階には、ブックストアができていて、ちょうど僕のやっていたスーパースクールに名古屋から通っていたbachの幅 允孝くんが、本屋の店員をやっていたのを思い出す。
ちょうど僕らは坂本龍一さんと、オペラ『LIFE』を機にcodeというコレクティブをはじめていて、出版や環境に負荷をかけないグッズ開発などをやり出していた。コミュニティイベントも企画した。このZONEを会場にして、PLEASEというイベントをやった。
坂本さんがDJをやり、細野晴臣さんが飛び入り的な感じでDJをやった、まだ2000年代のはじめのことだ。
でもブルース・マウは六本木ヒルズのCIなど有力な候補だったが、結局、コンペに負けて、ジョナサン・バーンブルックが勝った。
ジョナサンはデビッド・ボウイの「ブラック・スター」のデザインでも知られるが、デミアン・ハーストの友人で、彼のブックデザインも沢山やっている。
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