生きることの目的は、この日一日を生きること・坂本龍一さんの曲を聴きながら/一日一微発見217
YMOの最後のアルバム『SERVICE サービス』は1983年に出たのだけれど、それに入っている坂本さんの曲『perspective パースペクティブ』が、わけもなく時々頭の中でリピートし、ついフレーズが口をついて出る。
鼻歌。
これは僕にとってよくあること。
体にすりこまれた音楽って、不思議なものだ。
坂本さんはつぶやくように低い声で歌っている。歌詞の英訳はピーター・バラカンさんがやっている。
歌詞はこんなふうにつづく。
Everyday I open the window.
Everyday I brush my teeth.
Everyday I read the paper.
Everyday I see your face.
朝起きて窓を開けて、1日が終わると眠りにつく。
その単純な反復が歌われるのである。
日々「自分」のくりかえし。
それが日記的につぶやかれ続いていく。
この曲がどうやって作られたのかは、正解には知らないのだが、一説には、アーティストの河原温の作品に触発されたという。
河原温は、デイペインティングという、日付を毎日キャンバスに描く作品を作り続けたコンセプチュアルアーティストである。
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