ピーター・ガラシ編『PLEASURES AND TERRORS OF DOMESTIC COMFORT』/目は旅をする021(風景と人間)
ピーター・ガラシ編『PLEASURES AND TERRORS OF DOMESTIC COMFORT』
Museum of Modern Art
このテキストを書いているのは、2020年の11月11日で、ジョー・バイデンが大統領選で「勝利」宣言したにもかかわらず、トランプが選挙自体を不正なものとして認めず、次々と裁判に打って出ている最中である。
アメリカの地図は赤と青にはっきりと区分され、いかにこの国と人が分断されているかを示している。史上最高の投票数となったからといって民主主義の理想が勝利したわけではなく、まるでその逆で、21世紀になりこれほどまでに人間の愚かさ、獣性が暴露された事態はないだろう。
アメリカは自分が世界だと思ってきたし、事実、時代の矛盾もここに集積されている。
写真は時代を写す鏡だとすれば、アメリカと世界の「今・ここ」をどのように写真は写し出すのか。
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