70才の誕生日会GOTO70返礼品 僕の「編集」を作った音楽のプレイリスト/一日一微発見464
70歳になった。
ドタバタした「編集人生」だけど、意外なほど自分が元気なことに、やっぱり感謝です。
出会いに感謝、神様に感謝、皆様に感謝。
生まれてきたことに感謝、今生かされていることに感謝。
そう、誕生日は祝祭日なのだ(沖縄の予祝という考えも好きだ)。
8月16日の誕生日をはさんで、大阪と東京で2回誕生会が行われた。大阪の前夜祭は僕がしきって、東京は大学院OBOGとスーパースクールA&Eメンバー、そして妻の渚が幹事団になってしきってくれた。
東京は国立新美術館にあるレストラン、ブラッセリー・ポール・ボキューズ・ミュゼで大規模な誕生日会GO TO 70である。会費制の立派なもので、150人ぐらいの人が来てくれた。
結果的に、奇しくもダンバー数とおんなじだった。
さて僕は、来てくれる人に何ができるだろう?
「ただ、祝ってもらいなさい」という人もいたが、何ができるか。祝われる本人は半年ぐらい前から落ち着かない。
よって、返礼品を用意することにした。
贈与と返礼。交換は人間の基本だからだ。
大阪での前夜祭は、学生が遊びに来て飲めるように、心斎橋パルコ地下の古ちゃん(古谷高治君)がやっているTANK酒場でやらせてもらうことにした。自らの祝祭でなくっちゃね。
古ちゃんとは、僕が道頓堀にあったアートセンター、キリンプラザ大阪(KPO)のコミッティメンバーとして、アワードの審査や展覧会キュレーションしている時に、大阪の街を知り直す時に知り合った仲である(ちなみに僕はKPOで田名網敬一や篠原有司男の個展もキュレーションした)。
TANK酒場のある場所は、地下二層の吹き抜けなので、結構、爆音がだせる。それゆえに、皆へのギフトのひとつ(おもてなし)として音楽のプレイリストを作ったのだ(詳しくは後述)。
さて、返礼品の話しをしたい。
一つは、筑摩新書の『現代写真とは何だろう』。これは随分前にwebちくまで連載して休止していたものを一気に数章書き下ろした。去年リトルモアから600ページの大冊『現代写真』を上梓したことへ、自らに返答するためもあって「新書」にしたのだ。
休止していたのは、現代写真を考えるには、よりハイディメンシュナルにコンテンポラリーアートのリサーチ&デベロプメントする必要があり、「アート思考」探究に走っていたからである。
具体的にはG/P gallery以降の重要なプロジェクトとして、NEOTOKYOZINEに邁進したからだ。
「現代写真」の新書については、机上でやってはダメだと思うから、ロンドンでオノ・ヨーコ展を見て、ザネレ・ムホリの展覧会場で、アルルのフェトフェスの初日に立ち会って、その場で書きたかった。そして、それが出来き、出版がバースデーに間に合った。
やはり本は、手間をかけて、でも軽く出さないと、カッコ悪い。
僕のエディットのポリシーは高速で、深くだ。コトバを使いながら、コトバが捉えられないものに触わろうとする。だから写真だし、アートなのだ。
これがまず、一つ目のギフト。
二つ目は、僕がコロナの期間中に書いた100ページの非売品の日記本である。日記形式の本を僕は、30年以上も前になるが、最初期の自著『1990年のウェイズティッドランド』以来、一貫して続けてきた。最近でこそアートや写真の本を出しているので、最近の読者は知らないかもだけれど、自分では全くもって「散文」の人だと思っている。連載「一日一微発見」も今年中には500回到達かな。
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