インテルメッツォ(間奏曲)/一日一微発見152
白いカーテンは締め切られていても、光は明るい。街も部屋の中も、静かで音がしない。毎年のお盆も、こんなに静かだったか。
窓から外を見るとあざやかに青空に、白い顔料を刷毛で刷いたような雲が流れている。光は強く、真夏のまん中にいることが感じられる。
月曜日だけれど、連休でもあるので、世界は全く休止している。気持ちがよいほど休止している。これもコロナの効果なのだろう。
本棚から文庫を手に取る。1冊は『遺言/志村ふくみと石牟礼道子』もう1冊は再読だが、ジョン・バージャーの『見るということ』だ。
石牟礼道子は、2年前に亡くなられた。91歳である。志村ふくみさんは96歳だが存命だ。素晴らしい。
僕は石牟礼さんには、お会いした事はないが、『食べごしらえおままごと』は、文章も素晴らしく愛読書である。
志村さんとは、この10年ほどはお会いしていないが、いくつものご縁があり、インタビューもさせていただいたり、展覧会でお会いしたりもした。
どこかにいただいた、心のこもった葉書もあるはずだ。
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