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銀座のことはみんな仲條さんに教わった/一日一微発見259

「仲條さんは親分だったな」と僕がつぶやいたら、林修三が「いや、親方だよ」と言った。名言である。
林は仲條さんの右腕だったし、何でも知っているのだ。

仲條さんは親分肌で、いろんな飲み屋に連れて行ってくれたが、実は仲條さんのお父さんは大工であって、その血が受け継がれているのだよと林は僕に教えてくれたのであった。

僕は東京に出てきてから原宿・青山あたりをねぐらにし続けていたから、大人の街「銀座」を教えてくれたのは、主に資生堂の文化誌『花椿』に関わるようになってからだと思う。

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