オリアンヌ・シアンタル・オリーブ『Les Ruines Circulaires』/目は旅をする091(地図のない旅/行先のない旅)
オリアンヌ・シアンタル・オリーブ
『Les Ruines Circulaires』
(Dunes Editions 刊)
詩人で画家のエテル・アドナンもまた、この写真と詩文を作ったシアンタル・オリーブと同じくレバノンの人だった。僕がアドナンを知ったのは、スイスのクレーセンターで、たまたま彼女の展覧会をやっていた時だ。売店にキュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリストと対談した小冊子を見つけた。
アドナンは中近東というコトバが嫌いで、、「日の出の場所」を意味するマシュリクと呼ぶのだと言った。
シアンタル・オリーブの写真集『Les Ruines Circulaires』 は、全く偶然に、Instagramで見つけた。その写真集が何をしめし、「円環の廃墟」が何の意味で、シアンタル・オリーブが誰なのかは全く分からなかったが、僕は直ぐに探し出し、注文した。やってきたのは、思ったとおり驚くべき写真と詩による本だった。
僕はアドナンをガイドにして、シアンタル・オリーブに近づくことにした。例えばアドナンのこのようなコトバは役立った。
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