ゴールデンウィーク、10日間の休暇で気づいたこと10個|その3 「自分で食事をつくるために、美味しいものをつくれる自分の手を信じてあげるって、大事」
私のもっとも愛する本の一つに『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(キャスリーン・フリン著)がある。食生活の改善に悩んでいる人はぜひ読んでみてほしい。学生時代に古本屋で何気なく手にしたこの本に、幾度となく助けられ、いつも心の中にある一冊だ。
「人生を生きやすくするもの」を見つけたくて、ゴールデンウィークは自分を見つめなおした。見つけたうちの一つは「自分で作った食事を食べること」だった。
手の込んだものでなくていいから、バランスよくサラダ、汁物、ごはん、パン、おかずを用意できる環境と時間があること。その時、お財布を気にして偏った選択にならないくらいの経済的余裕があること。調理する時間、食べる時間、片付ける時間。自分で食材を選べること。作るものを決められること。
ゴールデンウィーク休暇前まで、私の食生活は乱れまくっていた。特に見直したいと思うようになったのは仕事中の間食の習慣だった。私は、明治のキャラメルを毎日一箱食べていた。
そうしないと眠たくて、そうしないと仕事ができなくて、そうしないと帰れなくて、仕方なく食べていた。
また、平日のお昼は毎日外食だった。といっても、食べると眠たくなるから毎日カフェでコーヒーを飲むだけ。食事をとらなければ、本を読んだりパソコンで作業したりできるので、コーヒーで済ませるのは別に悪いと思っていなかった。コスパのいい身体だなって感じ。
キャラメル一箱毎日食べずにはいられいようになってから、ようやく食生活が乱れていることがストレスに感じ出した。
仕事中眠たくなりたくない、だからお昼はコーヒーしか摂らない、でもそもそも寝不足やストレスなどいろいろな要因で睡魔が襲うからキャラメルを食べ続けて眠気に耐える。
数日間キャラメルを食べずに耐えることができても、恐ろしいことにコンビニはオフィスのテナント内にあって、業務時間中でもいつでも調達しに行くことができるのだ。仕事中はストレスなんて常に隣にある。対して大きなものでなくても、私の足をコンビニへ向かわせるにはいつだって十分。というか、キャラメルでこのストレスが、たとえほんの一瞬だったとしても収まるのであれば、コスパ最強な麻薬のような存在なのだ。
このキャスリーン・フリンの本はいつも頭にあった。もう一度読み返したら、また習慣から抜け出せるかもしれないと思った。けど時間がない…
本の内容を思い出しながら、なぜ習慣を変えられないのかいろいろと考えた。そして、気持ちがふわっと現れた。
「世界は美味しいものであふれいる。あのお店のあの料理も、このお店のこのケーキも、美味しいってことはもう全部わかってる。世の中に美味しいものが沢山あるってこと、もう十分わかってる。
もうわかったから、今度は自分の手で作られるものの可能性を、美味しいものを生み出せるってことを信じてあげたい。
私には私の手があるし、まだ動くし、両親も沢山料理を作ってくれたし、美味しいものを私も作れるようになって、お金で買えない美味しさや健康を生み出せるようになれたら、きっと幸せなはずだ」
この本では、冷蔵庫や冷凍庫に賞味期限切れの食べ物がぎっしりだった家庭や、毎週大量に食料を買っては使い切らずに大量に捨ててしまっていたり、外食ばかりで包丁を握ったことのなかった人たちなど、「ダメ女」たちが描かれている。
だけど彼女たちは、キャスリーン・フリンの導きで料理が大好きになる。それは、彼女たちが自らの手で作った料理を食べて、こんなにも美味しいものを作れるのかという可能性に気付き、もっと信じたいと思えるようになったからだと思う。
男女問わず、料理なんて自分には向いていない、できるわけない、と思っている人、その中でも特に、料理が苦手なことに罪悪感を感じている人。人生変わると思います。ぜひ読んでみてほしい。
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