新型コロナ(COVID19)の関西4府県(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)と広島県、福岡県、沖縄県の感染状況の分析(更新日:2021年4月24日)
【速報】関西の第4波も既に第3波の2倍の感染増になっている。この変異株(N501Y)の感染拡大により、福岡県など四国、九州に感染拡大している。福岡県は既に第3波並の感染爆発。広島県も感染拡大傾向。更に沖縄県も一時感染も減少傾向(4月7日頃)になったが、また、変異株の感染による感染増が始まった。
2020年3月からの新型コロナの感染状況を可視化し、関西3府県と広島県、福岡県、沖縄県の感染対策に必要な情報を公開する。
(1)第2、3波
7月から8月の第2波の推移はGoToキャンペーンの影響で8月初旬をピークとする分布(ガウス関数)とお盆休みの影響による分布であった。10月初旬からの第3波はGoToトラベル東京都追加による首都圏からのスーパースプレッダーにより拡大したと思われる。大阪府、兵庫県の11月中旬からの増加傾向の高止りは、大阪市、札幌市のGoToトラベル停止発表により県民の感染予防意識の高まり及び飲食店の時間短縮の要請によるものと思われる。しかし、京都府は大阪市、札幌市のGoToトラベル停止により感染が急増し始めた。福岡県、広島県、沖縄県の感染増加は関西圏より数週間程度遅れていた。正月からの急増は、全国的な傾向であり、クリスマス&師走の人々の外出の影響と思われる。関西圏と西日本は2月末で感染も減少し、緊急事態宣言が解除された。
兵庫県、京都府の感染傾向からは、経済生活圏が同じ大阪府と感染対策を連携して行うことが望ましい。
(2)第4波
3月中旬から第4波と思われる感染増が始まったと思われる。特に沖縄県と大阪府、兵庫県の感染増による緊急事態である。この原因は、春休みによる学生の帰省や旅行による増加と思われる。福岡県も第3波と同様に数週間後の感染増に注意する必要がある。
3月中旬の第4波の沖縄県の感染については、第3波と違い高齢者率が低いことから重症者や死亡者は少なくなると推定される。今後、高齢者への感染の対策が急務である。第4波の始まりは、大都市からの若者の帰省や旅行(学生の卒業旅行)に伴う飲食による感染増と思われる。
2.大阪府の新型コロナ感染状況
大阪府の新型コロナ感染状況の可視化と市中感染者数の推移について解析した。
2.1 検査陽性者数と死亡者数の推移
第2波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。第3波でも同じ傾向となった。この傾向は既に公開している愛知県等の東海圏と同じ傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:4.8%、第2波:1.7%、第3波:2.1%と全国数値及び首都圏より高い割合であった。参考までに東京都の死亡者率は第1波:5.2%、第2波:0.6%第3波:0.6%であった。
2.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第1波:18.1%、第2波:12.6%、第3波:19.7%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は1波:26.3%、第2波:13.4%第3波:9.0%であった。
第2波の高齢者と高齢者率はほぼ同じ傾向であったが、第3波では高齢者率は5%から20%と右肩上がりの傾向だが高齢者数の推移は1月中旬から減少傾向となった。
2.3死亡率からの市中感染者数の推定
2020年7月に掲載『日本の新型コロナウイルス感染状況の考察』に死亡者数と死亡率及び市中感染者の検査率から市中感染者数の推定理論を公開している。
①検査陽性者数の微分値曲線から最適化関数(ガウス関数)の標準偏差σ、ピーク値、平均値μ、FWHMの初期値を推定する。
②死亡率(死亡者数/市中感染者数)の推定値を積極的な検査を行っている海外(米国等)の死亡者率:約1%、日本の医療技術の高さを踏まえて0.8%~0.9%程度と仮定した。総感染者数と検査陽性者数から検査率は50%程度であった。
③上記初期値を前提に最小二乗法によりガウス関数で関数適合を行い、感染分布の最適化関数を適合した。
④感染者数から検査陽性者数と市中で回復した感染者数を引き算し、市中感染者数を推定した。また、簡易実行再生産数の推移を同時に示した。
2.4新規重症者数と重症入院数、回復者数の推移
3月から大阪府が公開している新規重症者数と死亡者数、重症入院者数の推移を可視化した。また、図27-21に愛知県が公開している新規重症者数から推移した重症回復者と重症入院者数の関係を示した。
3.兵庫県の新型コロナ感染状況
兵庫県の新型コロナ感染状況を可視化及び感染推移の最適化を行った。
3.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:6.2%、第2波:0.9%、第3波:2.5%と全国数値及び首都圏より高い割合であった。
3.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第1波:19.5%、第2波:11.0%、第3波:23.0%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は1波:31.6%、第2波:8.0%第3波:10.6%であった。第2波の高齢者と高齢者率はほぼ同じ傾向であったが、第3波では高齢者率は5%から40%と右肩上がりの傾向だが高齢者数の推移は1月中旬から減少傾向となった。
3.3死亡率からの市中感染者数の推定
大阪府と同じ解析法で市中感染者数を推定した。
4.京都府の新型コロナ感染状況
京都府の新型コロナ感染状況を可視化及び感染推移の最適化を行った。
4.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:5.0%、第2波:0.8%、第3波:1.3%であった。
4.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に2~3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第1波:22.9%、第2波:12.2%、第3波:19.6%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は1波:22.0%、第2波:6.9%第3波:6.6%であった。
4.3死亡率からの市中感染者数の推定
大阪府と同様に市中感染者数を推定した。
5.奈良県の新型コロナ感染状況
広島県の新型コロナ感染状況は首都圏や東海圏や関西圏と異なった傾向であっと。感染分布も4月の分布と8月と9月末の分布及び12月末のガウス分布になっていた。感染状況の可視化及び感染推移の最適化を行った。他都道府県はの第3波のピークは1月初旬であったが、広島県は12月末のピークであった。
5.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:1.8%、第2波:0.4%、第3波:2.2%であった。
5.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第2波:10.7%、第3波:15.1%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は第2波:3.8%第3波:14.7%であった。
5.3死亡率からの市中感染者数の推定
大阪府と同様に市中感染者を推定した。参考に検査陽性者数の微分値曲線と死亡率換算感染者数の推移図を示した。
死亡率及び検査率を前提として最適化関数(ガウス関数)適合結果と簡易実行再生産数と市中感染者数の推移を示した。
6.広島県の新型コロナ感染状況
広島県の新型コロナ感染状況は首都圏や東海圏や関西圏と異なった傾向であっと。感染分布も4月の分布と8月と9月末の分布及び12月末のガウス分布になっていた。感染状況の可視化及び感染推移の最適化を行った。他都道府県はの第3波のピークは1月初旬であったが、広島県は12月末のピークであった。
6.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:1.8%、第2波:0.4%、第3波:2.2%であった。
6.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第2波:10.7%、第3波:15.1%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は第2波:3.8%第3波:14.7%であった。
6.3死亡率からの市中感染者数の推定
大阪府と同様に市中感染者を推定した。参考に検査陽性者数の微分値曲線と死亡率換算感染者数の推移図を示した。
死亡率及び検査率を前提として最適化関数(ガウス関数)適合結果と簡易実行再生産数と市中感染者数の推移を示した。
7.福岡県の新型コロナ感染状況
福岡県の新型コロナ感染状況は 第1波と第2波は首都圏や東海圏や関西圏お感染増加時期が同じであったが、第3波の感染始まりが遅れた推移であった。大阪市のGoToトラベル停止に伴う影響と思われる。感染状況の可視化及び感染推移の最適化を行った。
7.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約3週間遅れて推移する傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:3.8%、第2波:1.7%、第3波:0.8%であった。
7.2高齢者数と死亡者数の推移
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に2~3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第1波:17.8%、第2波:13.1%、第3波:12.4%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は第1波:21.4%、第2波:13.0%、第3波:5.2%であった。
7.3死亡率からの市中感染者数の推定
大阪府と同様に市中感染者数を推定した。参考に検査陽性者数の微分値曲線と死亡率換算感染者数の推移図を示した。
死亡率及び検査率を前提として最適化関数(ガウス関数)適合結果と簡易実行再生産数と市中感染者数の推移を示した。
8.沖縄県の新型コロナ感染状況
沖縄県の新型コロナ感染状況はGoToキャンペーンの影響と思われる。感染分布も9月から11月に小さな分布の繰り返しとなっていた。感染状況の可視化及び感染推移の最適化を行った。広島県のデータ収集を7月から実施したため、7月以降の可視化、最適化となった。
8.1検査陽性者数と死亡者数の推移
第2波、第3波の日毎の死亡者数の推移は検査陽性者数の推移の約2~3週間遅れて推移する傾向であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で死亡者率は第1波:6.2%、第2波:1.0%、第3波:1.0%であった。
8.2高齢者数と死亡者数の推移
3月中旬の第4波の感染については、第3波と違い高齢者率が低いことから重症者や死亡者は少なくなると推定される。第4波の始まりは、大都市からの若者の帰省や旅行(学生の卒業旅行)に伴う飲食による感染増と思われる。
高齢者数の推移と日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者と同様に2~3週間程度の遅れた推移であった。
既に掲載している『都道府県別の死亡率と高齢者率からみた感染状況の「傾向と対策」』で高齢者率(75歳以上)は第2波:12.3%、第3波:14.4%であった。また、高齢者数を母数とした死亡率は第2波:8.9%、第3波:10.6%であった。
8.3死亡率からの市中感染者数の推定
大阪府と同様に市中感染者を推定した。参考に検査陽性者数の微分値曲線と死亡率換算感染者数の推移図を示した。
死亡率及び検査率を前提として最適化関数(ガウス関数)適合結果と簡易実行再生産数と市中感染者数の推移を示した。
9.死亡者率と高齢者率
死亡者率と高齢者率の全国主要都道府県別に比較図を示す。
10.大阪市のGoToトラベル
大阪市の感染推移と周辺都市の感染状況を示す。
11.考察
日毎の死亡者数の推移は、検査陽性者数の推移から2~3週間程度の遅れている。さらに、他府県の日毎の死亡者数の推移は、3週間程度の周期でピークとなり、陰陽暦の周期や月の満ち欠け周期なのか?
簡易実行再生産数計算法は、直近一週間の検査陽性者数と二週前の週間検査陽性者数の行列係数であり、また、行動係数(行列)から行列計算されるため、感染分布(ガウス関数)関数の変移点で実行再生産数が1.0以下となる。