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shuseimatsuiのタンゴ・ゼミ 第0講 オリエンテーション

shuseimatsuiのタンゴ・ゼミへようこそ!
きょうは、オリエンテーション。まずは、こちらをご覧ください。

ヘルマン・クラル監督「ラスト・タンゴ」アルゼンチン/ドイツ、2015年。

映画「ラスト・タンゴ」予告編

以下、Filmarksより引用
text por Shusei Matsui


大学時代から、足かけ6〜7年、何度も観たのに、サントラのジャケットに
”EXECUTIVE PRODUCER WIM WENDERS”と書いてあるのに、昨日まで気が付かなかった。

電車の中で、「うわああああ!!!」と叫びそうになる自分を抑え、翌日の朝、仕事の前に視聴。
(おまけにFilmarksも記録してなかった、、)

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タンゴのレジェンド、Juan Carlos Copesさんと、María Nievesさんのペアとしての活動に迫るドキュメンタリー。

原題が”Un Tango Más”(私訳:もう一度タンゴを)なのに対し、
英題は”Our Last Tango”、邦題は「ラスト・タンゴ」であることに、ずっと意味を求めてきた。

出会い、恋をして、「パートナー」として仕事をともにし、一世を風靡した挙句、最後は生きながらにして袂を分つふたり。
彼らの仕事を継承し、解釈し、本作で”演じる”次の世代のダンサーたち。ひとりひとりのまなざしと語りが美しかった。

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2021年、コペスさんは、新型コロナウイルスの流行の中、亡くなった。
コペスさんとニエベスさんの最後のステージが飾られた日本では、「濃厚接触」を免れないタンゴが、「不要不急」とされた時期だった。

ニエベスさんのその後は少しこわくて追えていなかったが、当方の調べでは、現在に至るまでご存命である(御年90歳)。真偽はわからないけれども、ほっとして、胸を撫で下ろした。

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斜陽と言われるタンゴ業界だけれども、想いがある限り、タンゴとその文化は続くと信じる。自分も彼らの想いを引き継いで、できることをやるぞ!

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若き日のコペスを演じた、Juan Maliziaさん、舞台女優役を演じた、Manuela Rossiさんとは、実は一緒に仕事をしたことがある。僕は通訳にすぎなかったが、溢れるエネルギー、人間離れした身体能力、輝かしいばかりのセンスに、恍惚としたのが、昨日のことのように思い出される。
(仕事終わりに撮ってもらったのが、本稿添付の写真。2019/05/08、マツイ21歳。)

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このように、タンゴを語るとただでさえ長いレビューがもっと長くなるのでここまで!続きはnoteで!

最後にひとこと!
タンゴを古臭い、時代遅れだ、「不要不急」だ、お払い箱だ、という世論へのアンチテーゼが、本作だと僕は捉えています。断じてそうではない!タンゴは命を賭けるに値する文化なのである。

タンゴを聴きたいという人には、本作サントラ所収の”Remolino” をオススメします(あえて1曲目の”Quejas de Bandoneón”ではなく)。


タンゴやりたい、聴きたい、知りたいという人はマツイまで!

以上!次回も、お楽しみに〜!

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