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関西弁で他己紹介してもらいました

人類学者・磯野真穂さんのFILTR授業シリーズ「聞く力を伸ばす」に参加しまして、人の話を聞く方法を改めて勉強させていただきました。自分なりに手法を確立しているつもりでしたが、今後の役に立つ貴重な学びを得られたので参加して本当に良かったです。

授業の中では、参加者同士でインタビューをし合い、聞いた内容を作品にして相手に届ける作業を行いました。そこで、私に「仕事で大切にしていること」というテーマでインタビューしてくださったNさんが、素晴らしい他己紹介の原稿を書いてくださったので、ここで紹介させてください。設定は

今まで一本さんに仕事を依頼をしてきた架空の編集者Nが、後輩編集者に一本さんを紹介するならどんな風にその人となりを伝えるだろうか?

だそうです。ちなみに私が、「こんな風に丁寧に扱ってほしい」という思っているわけではありません。あくまで私の話を聞いた上でNさんがした「妄想」ですので、そこは誤解なきよう……(笑)


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インタビューライター・一本さんが仕事で大事にしていること

一本さんは、「インタビュー」って仕事自体をすごい大事にしてはるし、誇りを持ってる人なんやで。命がけや、って言うてはった。せやからちゃんと場を整えなあかん。一緒に仕事をする立場として、一本さんがインタビューに集中できるように、時間の連絡とか基本のところからしっかり甘えのないようにやってな。

「いま目の前にいるこの人の話を聞く」「そのときの一対一のコミュニケーション」みたいなんを大事にしてはる感じがしたわ。「若手凄腕エンジニアの■■さん」「やり手経営者の■■さん」みたいなインタビュイーがいたら、編集者は「若手エンジニア」「やり手経営者」みたいなところで考えてしまうやん?けど、一本さんにとって大事なんは「■■さんに話を聞く」って部分やねん。その人自身の話を聞きだすことを大事にしてはる気がする。

原稿は毎回めっちゃ見直さはるんやって。なんかその場でいい感じやったな~、みたいに思っても、むしろそれで基準が上がるんやな。どんなインタビューでもわりと毎回同じぐらい時間がかかるって言うてはったわ。

あ、なんかやらかしたときとかに「一本さんの好きなこの人に話聞く機会作ってご機嫌取ろう」とか考えても無駄やで。「この人に聞きたい」とか、「こういうテーマの話を聞きたい」みたいなのは「そんなにない」って言うてはったもん。

けどな、人に興味ないとかそういう話ではないねん。人に話を聞くんは宝物を預かったような気分やって言うてはる。その人の話っていうのは人生であり、命であり、大変なものを預かってしまったって気持ちになるって言うてはった。毎回やで。タフやなぁ。

それを思うとよーインタビューライターっていう仕事にめぐりあわはったなぁと思うわ。前は金融機関とかPRの仕事してはって、わりと「どうでもいいなー」って感じがしてはったんやって。せやけどな、今自分が逆にそういう人らにインタビューすることがあっても、その人らに対してそういう風な気持ちはわかへんねんて。

これは完璧に妄想やけど、やっぱ会社員やと「入替ができる」みたいなとこあるやん。辞められたら困る―!とか言うけど、実際辞めたらだれかほかの人が穴を埋めて組織は回っていく、みたいなやつ。なんかその感じがな、その場その場でインタビュー相手と向き合う感じとかもやし、一本さんに仕事をお願いしたい、みたいなんがすごい嬉しいって言うてはった話と真逆な感じするねん。

さっきの肩書とか属性よりも、その人って話もそうやねんけどさ、仕事としてその場その場を回していく、進めていくっていうよりも、向かい合ったその人の話を、人生を大事にしたい、みたいな人な気がするわ。せやし聞いた話にたいして「宝物」みたいな言葉も出てくるし、毎回命がけで原稿を作ってはるんやと思う。

せやから、おんなじ側に立って仕事する編集者としては、やるべきことをきちっとやるんが一番やで。こんな奴のために~!!って思われへんようにしぃや。まぁいろいろ言うたけど、仕事頼む側からしたら頼りになる人やで。信頼してもらえるようにがんばりや~!

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