絵の具、色鉛筆、クレヨン、ポスカの「ペールオレンジ」について子どもと話す

今年のクリスマスプレゼントの中に、兄妹それぞれ絵を描くのに使うツールを入れた。兄はパステルカラー、妹はポスカ。

絵を描くのとクラフトが大好きな二人は早速広げてお互いのカラーリングツールを共有しながら思い思いのものを描いている。

そのとき。妹が言った。

「はないろかして」(彼女は「だ」がうまく発音できないため「な」になる)

ポスカには「ペールオレンジ」と記載されていた。

私たちが子供の頃のクレヨンには迷うことなく「はだいろ」とかかれている確率がかなり高かったあの色は、現在では「ペールオレンジ」「うすだいだい」と表記されていることが多い。一方で子どもが絵を描く「場」ではまだ「はだいろ」と言われることのほうが多いのだろうか。うーむ・・・と一瞬悩んだ。その瞬間。

兄「ここにペールオレンジってかいてあるよ!これはペールオレンジなんだよ!」

彼はなぜこれがはだいろではないかを説明するのではなく、記載の名称で呼ぶように注意した(ここにこうかいてあるから、先生がそう言っているから、といった基準が彼が妹にいつも注意する事項であるから今回も同様)。

しかし母はどうしてもそこでは終わらせたくなかった。

世界にはいろんな肌の色のひとがいる。同じクラスにいる、国籍が日本の子だって、色白の子、小麦肌の子、冬だとほっぺたが赤く上気している子、色々いる。インターナショナルプリスクールに通ったり、ネイティブの先生がやっている英語スクールに通っているから、彼ら、彼女たちの周りには肌がもっと日本人より白い先生もいるし、肌の色が暗めな先生もいる。それをわかっていながら「はだいろ」といってしまうことはやめてほしかった。ので、世界地図を広げながら、世界にはいろいろな肌の色のひとがいて、色鉛筆のうすだいだいだけが「はだいろ」ではないことを説明した。