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決戦は土曜日③

涙を流しながら必死に感情的にならないように自分の想いと考えを伝える私。

夫は黙ってそれを聞いてました。

私「不倫なんてね、誰も幸せにならないんだよ」

その言葉に何を思ったのかは分かりませんが、凄く重たく受け止めた様な顔をしていました。

私「既婚者だって知ってて夫君と関係を持った女も女だよ」

ここで初めて私は相手女性について触れました。まだこの頃までは相手女性に対し殺意しかありませんでした。本音で言えばこの時相手女性についてボロクソに言ってやりたかったですよ。でもここもあえて私は言わない選択肢を選びました。それは何故か。

私がここで相手女性に対して攻撃的な事を言ったとしたら、夫は間違いなくかばいます。そうされたら私がどう思うか、よりも、自分の所為彼女が攻撃されるのが嫌だ、と言う発想の方が強くなるのです。

いわば不倫は犯罪で相手は共犯者ですから、守りたくなりますよね。

という心理が分かっていたのであえて女性に対してはこう続けました。

私「・・・それでもね。どういう流れでそういう関係になったのかは知らないけど、女性は特に体の関係が出来ると情が移りやすくなって、ダメな関係でも好きって思って離れられなくなったりするんだよね。そういうのは私も若い頃経験あるから分かる。でもだめな関係だったから私は自分から切った。普通は罪悪感が生まれるから、それに耐えられなくなて自分から終わらせるんだよ。人間は皆弱いから逃げたくなったり、流されたり、そういう事って誰しもあるけど、それでも絶対にやっちゃいけない事へはブレーキがかかるんだよ。」

別に不倫相手をかばうつもりも肩を持つつもりもないのですが、あえてココでこんな事を言うのは私なりの計算ではありました。不倫に関しては最大限に否定してますが、まだ彼女自身に関しては否定はしてません。攻撃もしてません。でも遠回しに攻撃してるんですよね、これ。でも言葉の使い方次第でそれは割と夫には伝わりません。

私「絶対に不倫をして良い理由にはならないけど、私自身も省みる点は沢山あった。私の行動が夫君を『一人にしてたんだな』って感じた。それが悪い方に悪い方に流れて夫君も逃げてこうなったんだなって思ってる。ちゃんと物事に向き合って、逃げないでって夫君にずっと伝えて来たけど、私も全ての事には向き合ってはこれてなかったなって思うよ」

↑相手女性の話から突然自分の話になってますが、あえてここで自分も反省している、悪い所があった、と伝えています。まあ絶対に不倫して良い理由ではないんですが、「夫婦としては貴方だけが悪い訳じゃなかったんだよ」という寛容さの表れです。不倫をしたのは100%間違いなく夫が悪いです。でも前回の記事でお伝えした様に、ここで夫を100%責めるより、自身の落ち度も反省し伝える事、そこから初めて夫婦として再構築への歩み寄りが出来ると思います。

夫はこの間ずっと黙って聞いてました。

きっと頭の中と感情とパニック状態だったと思います。色んな考えが駆け巡っていたでしょうね。きっと。特に相手女性へ。ずっと押し黙っていた夫に「何考えてるの?」と聞くと数分間が空きましたが

夫「・・・これからどうするの」

私「どうするって・・・夫君はどうしたい?」

夫「・・・・」

私「まとまらない?」

夫「・・・分からない」

↑夫の心情と思考と性格を考えると何を聞いてもこう答えると思いました。頭と心が現実についてこないからです。そんな夫なのは分かっていたので、「どうするってなんだよ!」とか「分からないじゃねぇんだよ!!」とか罵声を浴びせたくなる所ですが、私はこれに対して「そっか」とだけ。

あえて全てを否定しない、というのも大事な事です。

私「・・・今日は彼女は仕事?」

夫「そうだね」

私「明日は?」

夫「仕事だと思う」

私「・・・私がさぁ、そこの性別が違う事に気づくって思わなかったでしょう?だからバレないって思ってたんでしょ?本名も家も彼氏の名前も知ってんだよね。大体自力で調べたんだ」

夫「・・・そうなんだ」

私「だから全部分かってたから別居を引き延ばしにしてたんだよね、私。」

夫は多分この時怖かった思います。淡々と相手女性について話す私。私から彼女へ何をされるんだろう、これからどうするんだろう、そんな想いが強かったと思います。大概こういう時不倫した側は相手を庇う心理が働くのは、相手を思って庇ってると私には思えません

不倫は都合が良いんです。そして不倫をする人間は「物事と向き合う」事が出来ません。だから不倫するんです。そういう人間は「自己保身が強い」です。「如何に自分が悪者にならないか」と言う考えが強い傾向にある様に感じます。勿論共犯者ですから「吊り橋効果」もあって「絆」に感じちゃってる人もいるかも知れませんが、結局は相手を守る事は相手の中での自分を悪者にしない為の自己保身がある程度は働いてる結果だと私は思います。


私「この二か月本当に辛くて死にたい毎日だったけど・・・夫君が今まで言えなかった色んな思いを離婚を切り出して頑張って伝えてくれたから、私も気づけた事があるよ。不倫はダメだし許されない事だけど。こうならないと私も気づけない事ってあったのは事実だから、(伝えるのが下手な)夫君が間違った方法だったけど伝えてくれたから気づけた。それはありがとう。」

私「この二か月ずっと考えてた。夫婦ってなんだろう。私と言う人間、夫君と言う人間。ずっと考えて・・・この事実を知っても私は全てを受け入れ受け止めていくって決めた」

↑「ありがとう」とか言いすぎなんですけど、実際彼がこういう事をしたからこそ気づけた事は私の中で沢山ありました。した事は悪い、許せないのは大前提ですが、「頑張って伝えてくれた事」に関しては結果私も気づきがあったのである意味確かに感謝はありました。そして改めて私の決意表明。ここはもう繰り返し自分の器の大きさというかココまで私は貴方を受け止めてますよ、大丈夫ですよ、というアピールでもあります。

実際不倫した側は「自分が悪い」のは分かってるんですよね。分かってるから隠すんです。だから「怒られたり責められたりは当然される」と思ってるんです。だけど実際にそれをされると不倫する人間は「自己保身」が始まり「俺が悪いのはそうだけど、やっぱりそういう攻撃される所が無理だ」と身勝手な発想に行きつきます。それを阻止する為の「感謝」と「受容表明」でもありました。

ここから少し相手女性について話が移ります。

私「そもそも相手だって結婚前提で彼氏と住んでるんじゃなかったの?」

夫「え?」

私「最初に私に性別偽った時に言ってたじゃん。結婚前提の彼女と住んでるって」

夫「ああ・・・そのころは俺もそんな詳しく知らなかったし・・・」

私「にゃお(仮名)からそう聞いてたって事?」

夫「そう」

私「ふーん・・・だって付き合って長いでしょ?地元から〇〇(地名)に行ってそこで数年一緒にして一緒にこっちに引っ越してきてるじゃん?」

というと夫は「何でそんな細かい事まで知ってるの」と言わんばかりの顔してましたが、彼女の行動経歴は私が自力でネットから全て調べあげました。分かりやす過ぎて助かりましたね(;^_^A

夫「・・・まぁ・・・そうだね」

私「それなのにこういう事するんだね、彼女の方も」

夫「・・・・まぁお互い・・・相手に対して将来を考えていけないって話になって・・・彼氏もフリーランスで収入も不安定で長く一緒にいるのに、結婚の話が一切出てこなくて・・・その中で彼氏との未来が見えなくなったって・・・(俺と)同じ悩みを持ってて・・・」

私「共感しちゃった訳だ」

夫「そうだね・・・」

私「それで一緒になりたかったんだ?お互い」

夫「・・・そうだね」

私「・・・避妊はしてた?」

夫「してたよ」

私「相手がいる人間がいる人とそういう関係になる事に心は痛まなかったの?私夫君はそういう事出来る人間だと思ってなかったけど」

夫「・・・・」

私「こういう事が出来る人間と出来ない人間ってはっきり分かれると思うんだよね。私は夫君はこういう事出来ないと思ってたし、向いてないと思ってた」

夫「俺が分かりやすいから?」

私「まぁそれはそうなんだけど。そうなるのは罪悪感があるからでしょ?悪い事してるって自覚があるからコソコソするんじゃん。そんなの見てれば分かる」

夫「そうだね・・・」

私「なんでそっちに行きたくなっちゃった?逃げたくなっちゃった?楽になりたかった?」

夫「・・・そうだね」

私「親には別居するって言ったの?」

夫「言ったね」

私「まぁ言ってると思った。夫君は離婚理由について親になんて伝えてるの?」

夫「・・・ichikoに伝えてるのと同じ事だよ。でも基本的には二人の話だから二人で話してくって感じで」

私「私の事がどうのこうのって細かい文句は伝えてるの?」

夫「具体的にどうとかは言ってないけど、理由としてこういう風にichikoに伝えているってのは言ってるからichikoに話してる感じの事を伝えてる」

夫「だから・・・今回の話で今こうなってるから・・・これも全部親には素直に話さなきゃいけないなって思ってる」

私「自分から言うの?」

夫「うん・・・それで縁切られるかも知れないけど・・・」

義両親は私の中では優しく良いご両親でした。その反面夫から聞いていたのはお義父さんが「厳しい人で曲がった事を許さない人」でした。結婚前に「デキ婚なんかしたら親父に殴られると思う」と夫君が言っていたので、もし今回の事が親に知られたら「縁を切られるかも」と言うのはそういう事。

実際どうなのかは分かりませんが、曲がった事を許さない親であればその可能性は無きにしも非ず。でもお義母さんはきっと甘い人だから許すんだろうなって思ってました。

実際ここに来るまで何度か私の口からこのことを義両親に通達しようかと迷った事があります。私には夫君を止める事が出来なかったので、ご両親を味方につけて止めて貰えたら、と考えました。

でも実際はやりませんでした。

探偵の夫婦カウンセラーの方にも言われましたが、「殆どのシタ側の親は最初位は謝罪するが、途中から完全に自分の子供の味方になる。だから絶対に義両親への相談はお勧めしない」と。

我が子の方が可愛いのは当然で味方するのも我が子の方になる心理は分かるけども、不倫した自分の子供を庇うってどういう事!!???って私も思いますが、やっぱりこのケースが圧倒的に多いみたいです。どんなに仲良くしてても所詮他人という枠の嫁。実の息子への愛には勝てません。

私が親だったらそんなん絶対嫁の味方するのに!!って思いますけどね。

中には味方してくれたりする義家族もいる様ですが中々その確率を低い様です。そういった話も聞いたので色々考えて私も相談するのは辞めました。結果的にやめて良かったなって思いました。

もし義家族に相談を考えている方がいましたら、私もお勧めしません。

義家族はあくまで他人で最終的には自分の子供の味方になります。余計な心労やストレスがかかる可能性も高いですし、リスクもありますのでやめておいた方が無難だと思います。

私的にはそういう意味でもやめておいた方が良いと思いますが、「義家族に話す」というのは最終カードだとも私は思ってます。だから話すにしても相談レベルの今じゃないんです。「義家族」と言う最終カードに触れる時は「自分の家族」というカードを切る段階の時だと思います。

物事にはタイミングや順番があると私は思ってて、それを間違うとあらぬ方向へ物事が進む事もあります。結果それが軌道修正不可能になる場合もあるので決断には慎重さが必要です。

夫がこう自分から親に話す、と言ったのは正直意外でした。

「親に不倫を知られる」というのは絶対的に夫の立場からしたら嫌だろうし避けたかった事だと思ってたので。

自ら親に話すと言った夫

それに対する私の返答は‥‥次回に続きます!

*今回もここまで謝罪なし!!*



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