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決戦は土曜日②

「夫君はこれからどうしたい?」

そう聞いても夫は黙ったままでした。なので私はこの後に言葉を続けます。

私「最初から嘘ついてたよね。にゃお(仮名)が男だってね」

夫「・・・・そうだね」

私「彼女と同棲してるって嘘ついてたね。」

夫「・・・そうだね」

私「・・・なんで?」

夫「最初は・・・本当に友達だったし離婚だなんだって考えてた訳じゃなくて・・・」

私「じゃあ何で嘘ついたの?」

夫「・・・相手が女性ってだけでichikoがうるさく言うから・・・それが嫌で」

↑この相手女性の性別を偽った下りですが、私は基本的に束縛もしませんし、例えば女性のいる飲み会に行くのを嫌がるとかそういう事をしてた訳ではありません。冗談で「浮気だ~」とかいう事はありましたが、本気で女性と連絡を取る事を嫌がったり怒ったりした事ありません。

何故なら夫にはそもそも友達もおらず女友達もいないからです。

私が今までそこで嫌がったり怒ったりする場面は一度もなかったのに上記の言い分。これは「最初からワンチャン考えていたか」「夫が面倒事から逃げる性質を持っているから」だと思います。

私「嘘って一つ付くと・・・段々嘘が重なって信用が無くなるんだよ。安易だったと思わない?」

夫「・・・そうだね」

もはや夫は「そうだね」しか言わなくなってました(;^_^A他に言える事が無かったのかも知れませんが。

私「・・・まぁ私は疑ってなかったけどね。男友達と話してる割には口調が優しいなっては思ってたけど。でも全然疑って無かった。信じてたから。」

夫「・・・・・」

私「私がご飯食べれなくなって眠れなくなって二か月で10キロ痩せて精神ズタズタになりながら・・・・それでもずっと耐えてた・・・でも私は最初から夫君の離婚理由は腑に落ちなかったから、この事実を知ってスッと腑には落ちたよね」

夫「・・・・・」

私「・・・責める気はないんだけど、当然怒りはあって・・・どれだけ傷ついてきたか想像できるかな・・・?自分が私の立場だったら分かるかなぁ?」

夫「・・・・そうだね」

私「・・・それに対しては何もないの?」

夫「それに対しては何もないよ・・・悪いのは俺だから・・・」

私「私に対してはないの?」

夫「・・・知らない方が辛い想いさせないと思った・・・結果的にはこうなっちゃうから・・・」

私「いや・・・分かるよ。見てりゃ。自分で思ってる以上に夫君分かりやすいからね」

夫「・・・・」

私「知らない方が幸せなんて事があるわけないだろ!!」

皆さんお気づきですか。夫はここまで私に対して謝罪の言葉一切なしです。「私に対してなんかないの?」というのは「謝罪しろ」って意味だったんですけど、イミフな言い訳かましてきたので、ついこの時感情がグアっと上がってしまいました。「知らない方が良いと思った」とかよくまぁぬけぬけとこの後に及んで言えますよね。「結果的にはこうなるから」って当然の結果を何だか人のせいにした様な言い方ですね。改めて聞いてみて本当に腹立たしいな!!w

夫から謝罪がない、身勝手な言い分を言ってくるもんでついつい感情が高ぶってしまいました。でもあえて私から「謝罪しろ」という言葉も態度も出しません。自分から生まれた言葉でなくては意味がないから。

私「こんなに辛い想いして・・・毎日どんな気持ちで生きてたか・・・毎日辛くて死ぬ事考えて頭おかしくなって・・・毎日毎日・・・!!出社するって言って出社しないで女と会って自分は楽しんでるのに、全部全部私の所為にしてたよね!?どれだけ私の心が殺されてきたと思う?本当に辛かった」

もうこの時はボロボロです。ボロボロ泣きながら嗚咽を上げながら感情が膨らんでくのを押さえられませんでした。声を荒げたりしなかった自分をほめたい位。荒ぶりそうな心を一息ついて落ち着かせて

私「・・・夫君が楽しんでる間私はずっと辛かったって事、わかるかな?事の重大さも分かってる?」

夫は黙ったまま

私「夫君も辛い事あったんでしょう、今も辛いだろうと思うよ。」(菩薩発言)

私「でも絶対にやっちゃいけない事で許される事じゃない。だから罪は償ってもらう」

夫はその言葉を聞いても黙ったままでしたが、不安や恐怖や色んな感情が自身の中で渦巻いている様にも見えました。

私「夫君にはこの罪は背負ってもらう。でも・・・その罪は私は一緒に背負うから。夫君にはキチンと向き合って欲しい。私はずっとそう言ってるけど、自分の罪と私と何事にもちゃんと向き合って欲しい。辛い事があって逃げて良いんだったら私だってとっくに手首切ってるよ。楽になりたかったから」

この台詞は自然と出たものですが、本当にそう思いました。罪は罪。だけど夫一人に背負わせて償いをさせるだけの関係では「再構築」はあり得ないと思ったからです。

夫婦として再構築する、という事は新たに夫婦を築き上げていく事だと私は思ってます。

勿論不貞行為をした夫が100%悪いです。それを許すつもりも今後も許す事もないと想います。でも私がここでとった言動はそれを関係なく「全てを受容する」という事を選びました。

再構築をするに辺りココがポイントだと私は思ってます。

許せないのは当然、その気持ちも受容しましょう。

夫が不倫した、その事実も受容しましょう。

不倫をして良い理由にはならないけど、過去の自分に省みる点があったのならば、それはそれで受容しましょう。

許す事と受け入れる事は違います。許さなくて良いんです。受け止め受け入れる事が私は大事だと想います。

何故私はこの極地に至れたかと言うと、再構築をするにあたって夫婦間で「加害者」と「被害者」と位置付けてしまうとそれはもう「対等な夫婦」になれないと思ったからです。

不貞行為をされた場合、勿論加害者、被害者になるのは事実としてそうなんですけどそれを生活の中でも位置付けてそういう生活を送ると絶対に限界が来ます。

加害者は「いつまで俺は加害者でいれば良いんだ」

被害者は「いつまでも私が苦しんでるのは加害者のせいだ」

ってなりますよね。

加害者の台詞には書いてて呆れますが、不倫した側は時間が経てばそう思います。された側は一生残る傷を負ってしまってるのに、です。理不尽だとも思いますが、再構築をされた側が望む場合「完全なる被害者」になるのはお勧めしません。何故なら「加害者も人間だから」です。心があり、心情があり、精神があります。被害者が「そんな事知ったこっちゃねぇわ!!」ってなるのは当然です。当然なんですけど・・・!!

その心、心情、精神に寄り添って一緒に罪と向き合っていく事が夫婦としては理想に思えます。責め立てたい、許せない、だから攻撃してしまったりすると、加害者の心は疲れ、精神を蝕み、心情を変えます。それではこちらが望む未来が遠のいてしまう。

だからこそココはあえて寛容になるのがポイント。

私は心からそう思って納得の上でこういう言葉を夫にかけてます。それが未来の自分のためにもなると思ったので。

「人間的に貴方よりも私の方が格が上なのよ」という事を自然と理解させる

夫がこの時までどうして行きたいか、どうしたいのか、は分かりませんでしたが、やっぱり後になって思う事は私のこの考え方と決断は間違ってなかったな、という事。

人によって性格は異なりますので、万人のシタ側にこれが通じるとは言えませんし絶対はないです。

なのでやっぱり大事な事は

「相手の人間的本質をキチンと理解した上で対応策を立てる」と言う事ですね。

さてここまで夫からの謝罪はなしです。

次回は謝罪するか・・・?お楽しみに。


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