家庭内別居開始
ホテルで一週間過ごしチェックアウトの当日を迎えた私。
夫には今日帰るという旨は伝えてある。後輩と午前中にチェックアウトしてホテル周辺をふらふら。お昼ご飯を済ませそろそろ帰るか・・・と思いつつも気が重たい。夫は家にいたし帰ったら憂鬱な話し合いが始まるのだから気が重くて当然。でもそれでも絶対的にやらなければいけない事だしこのまま帰らない選択肢はない。
「帰るのが怖い」と言う私を後輩は優しくハグしてくれました。
「大丈夫ですよ、もしダメでまた逃げたくなったら付き合いますから連絡下さいね」と何度も私の背中を押してくれ何とか私は夫の待つ家に帰る事が出来ました。
帰宅してすぐ夫との話し合いを開始。
お互い一週間ずつホテルに滞在してたので離婚宣告から早くて二週間。その二週間の中でお互いの意思は変わる事はなく夫は離婚したい、私は離婚したくない、この話し合いの平行線はいつまで続くのかと思うと目まいしかしませんでした。
家へ向かう道中ちょっと考え方が変わってくれたりしないかな、なんて期待しながら帰ったけど当然の如くそんな期待は話し合いすぐに打ち砕かれました。実際じゃあこの話し合いが続く中でどうして行ったら良いのだろうか?夫に「今後どうしたいの?」と聞くと「俺としては別居したい」との事。
ホテル滞在時様々なネット情報を漁る中で大概書いてあったことの一つ
「離婚したくないなら別居絶対に阻止」
理由としてはやっぱり物理的に離れてしまうとお互い見えなくなってしまうから「やり直したい」と相手に思って貰うチャンスがほぼ無くなるから。場合によっては必要な別居もあるとは思うけれど、基本的に自分が有責者ではないのに一方的に離婚したいと言われてる場合絶対に別居は阻止するのは必要です。
なので私も別居は拒否しました。夫は強引に出ていく様な姿勢はなくあくまで私の了承を得た上で別居をしたい様でした。夫の言動は何というか第三者から見ても正直一貫性がなく疑問に思う事は沢山ありました。だって本当に離婚したくて私の事が無理なら強引に勝手に家出ていくよね?そうしないのは何故なのか・・・・と疑問には思うものの私が了承しない以上は別居に現段階で強引に踏み切る事はないのは救いでした。
別居は無理なので私から「家庭内別居」を申し出ました。幸い我が家は3DKと広めだったので共有部分はしょうがありませんが生活空間を分ける事が出来たのでそれを提案しました。すると夫は「部屋を別にするなら財布も分けたい」と言って「婚姻費用は年収差の金額を払うから家賃、光熱費、食事、家事、全部分けたい」と。
「婚姻費用」は収入が多い方が少ない方に支払わなくてはいけない義務があります。その費用はお互いの年収によって金額が変わります。夫は弁護士からこういう入れ知恵えを経て私に離婚を申し立てたんだなぁと思いました。
うちの年収差は夫550万、私100万だったので婚姻費用は7万3千円(私も無料弁護士相談で聞いてきたので金額の誤魔化しはなし)
他に夫から言われた事は
①私が保有してる夫名義のカードを全て返却
②私の生命保険の支払いを夫口座引き落としになってるのを変更
③賃貸、高熱系の名義を全部私に変えて欲しい
④仕事を変えて俺の扶養から抜けて欲しい
でした。まぁ①と②は分かりますが③と④は完全に出ていく為の準備というか願望ですよね。なので今は無理と断りました。家事についても最初は別々がいいと夫は言ってましたが私が現時点で扶養に入っていて扶養を抜けれるほどの収入を得るのはすぐには無理だという事も踏まえて家事は私がやる事で合意しました。
夫は本当は家庭内別居も渋り顔でした。彼は時間がかかってでも離婚したいと思っていた様で、本音で言えば「別居→調停→裁判→離婚」という流れしかないのかなって思ってたようです。
今回私達夫婦の様に離婚事由がない場合、離婚したい側は「別居三年以上」という事実を作り出して「夫婦関係の破綻」を生み出し調停、裁判で離婚するしかないのです(お互いが合意しない場合)
だから早々に夫は別居したいと思っているのだろうと私はこの時思ってましたが、私は「仮に別居三年して調停して裁判してって5,6年かかるって全てやったとしてその答えがお互いが納得できるものには絶対にならないからそれはやりたくない」と伝えました。
私達は出会って付き合って結婚して楽しい時間も確かにあった夫婦生活を送ってきてこの先どうなるかは分からないけど、どっちの道に進むとしてもお互いが納得できる答えにたどり着きたい
そういうと夫は一先ず家庭内別居に納得して受け入れてくれました。
だって第三者が介入したってお互いの意思は変わらないし、離婚して下さい、離婚は出来ませんって判決出たってお互い納得できるわけがないんですよ。それなのに時間やお金を浪費していくなんて事を私はしたくなかったので、答えを出すなら二人で、と言う思いでした。
離婚を突き付けられた側ってどうしても弱い立場になってしまうんですが(凄く納得いきませんが現実そう)自分の正直な思い、嫌なものは嫌だと伝える事はどんな時も大切だと思います。
色々と話し細かい事も取り決めてこうして私達の「家庭内別居」が始まりました。一先ず別居を阻止する事が出来た事、家庭内別居とは言え夫との生活は続いていく事、それにとりあえず安心しましたが
ここから始まる家庭内別居は想像以上に辛い日々でした。