奇跡体験!3度目に掴んだ真実の愛 (2)
4つ年上の彼から、突然の告白。彼と過ごす時間は、とても楽しかったけれど...。
もうすごーく上から
彼が好意を持ってくれているのは、もちろんわかっていました。でも、わたしにとっては、よくある友だち以上恋人未満。それ以上の関係にはなり得ない。ならば、答えは一つ。
「あなたより優先順位が高い人がいる」
確かにそう言いました。実はよく覚えています。はい。どんな顔して言ったかは覚えていませんが、面の皮は厚かったに違いありません。
とにかく上から、どんだけ上からなんだ、自分。
追い打ちをかける
あなたが何番目なのかを一通り説明し、そして最後に「もう逢えない」と告げました。そう、告げたんです。言ったじゃなく、告げた。
ほんとにもうどうにかなってたんでしょうね、あの時のあたくし。自分のことを神かなんかだと思っていたのでしょうか。
ここには書ききれませんが、彼に対しては、文字通り振り回す行動をとってきました。なので、この場で罵倒されてもしようがない。何を言われても、黙って受け止めようと思っていました。
そこは何と言いましょうか、ほんのちょっぴり謙虚だったと言えなくもなくもない。言えないか。
瞬殺
表情は思い出せないんです、自分のも相手のも。どんな顔して言ったのか、言われたのか。
「じゃあ最後に手つないで歩こう」
「それはできない」
即答でした。
お互いの内心は「えぇ~っ?!」だったと思います。わたしは、なんで別れようって時に手を繋ぐのか理解できませんでした。彼は彼で、何も悪いことしていないのに何でこんな目にあうんだと。憶測ですが。
最後の散歩は、今までとあまり変わらない、他愛のないものでした。お互い一切、触れ合うこともなく。
別れ際に彼が「大丈夫、心配しないで。ストーカーにはならないから。この街も出ていくよ。」と、笑いながら言いました。
わたしはなんだかたまらなくなってしまい、彼をギュッと抱きしめました。
「今までありがと。すごく楽しかった。元気でいてね、市川さん。」
振り返ってみて
ほんとーにどうかしてたと思います、わたしの言動。よくもまぁ付き合ってくれてたなと。ライブのチケット貰ったのに、すっぽかしたり。悪行三昧でした。
思えばこの頃から、溜まっていたのかもしれません。その10年後位に、爆発する日がやってくるとは、つゆ知らず。
つづく