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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#53

今日は何となく仕事です。年調時期ですし、12月決算のお客様がいたりしてなるべく今月中のご訪問をしたいので先に進みます。一時期の様に切羽詰まっているわけではないのですが感覚的には焦ってますかね。
この時期になると風邪薬のコマーシャルが多いのですが、謳い文句が日本人ですよね。「明日どうしても休めないあなたに」って言いますが、風邪ひいてるんですから休んで直すべき。「よく効く!!」が正解で、会社行ってる場合じゃないんですけど。ここ数年このよく効く系の宣伝文句が増えた気がしますが、ちょっと前までは薬飲んで症状抑えて会社行かなきゃ!的なのが多かった気がします。コロナ禍を経て「人に感染させちゃいけない」が定着したんですかね。


宣伝と責任

最近、「壁」の話題が多いですよね。先日YouTube見てたら社保の壁の回避方法としてこんなやり方があるよ、といった発信をしている方(とある資格の有資格者)がいました。確かに現行法令上はそうなるかもしれませんが本来そうした運用を想定していないと思うんですよね。とどめに「やる場合はあくまで自己責任で」って言ってるんです。
「わたし」からすれば、「なら発信しなきゃ良いじゃん!!」です。そういう発信を見た人は発信者が有資格者ですから、あたかも「良いんだ」と判断して我も我もとそのスキームに走る。責任持てないような発信はすべきでないと考えます。
前も書いたとおり、開業して新規顧客獲得はゼロです。まぁ、紹介業者を利用していませんからそうそうクライアント様は増えません。増えて欲しいですよ、そりゃ。短期間で軌道に乗せるにはある程度の投資も必要ですし、自身の営業活動として情報発信も重要です。でも、YouTubeのサムネ見ても過激なものが多いですよね。内容もあたかもそれが許されているが如く話している人もいます。
事前確定届出給与、利益調整に使えます!って言うけど支給しない選択をした場合はきちんと株主総会での決議等とらないとヤバいと思うんですが。とどめには「デメリットとしては、ちょっと手数料が発生します」なんてアピールしたりして。因みに「わたし」は事前確定届出給与申請で手数料頂いてないです。(節税)スキームの説明するとコンサルティング料と称して追加報酬請求する人もいますね。だけど、「わたし」はこれを含めて「顧問」だと思っています。新規で税理士事務所と契約する方はこの辺よく確認したほうが良いですよ。簡単な中間申告(予定申告)で報酬請求する事務所もあるようです。
話がズレましたが、他にも日当出すことで社長へ税金がかからず資金移動できますって、おいおい!です。その会社が飲食業だったりして出張がない業種ならどうです?「わたし」ならそんな無責任なこと発信できません。あくまで対面しているクライアント様に必要であれば提供する内容で「日当払っちゃえ」って・・・。以前車で30分移動する位の場所で会合があるので日当出してる会社ありましたが、究極事務所から少しでも移動したら日当?そう取られてもおかしくないような発信はどうかと思うし、その責任が取れないならいくら注目してもらうためでもやっちゃダメでしょ。
そんなことで注目されてクライアント様が増えても嬉しくないし、自分の首を絞めることになると思っているので今は自分の信念に従って耐える時期ですな。ありがたいことに何とか生活できる位にはなっているので。お客さんに「「わたし」さん、どうなの?」と心配されると恥ずかしいやら気にかけてくれるのが嬉しいやらです。

これからの税理士

YouTubeの方も自分の信念に基づいて情報発信されているのでしょう。ただ単に税理士になりました、では生き残れない時代だと思います。昔はお昼に連絡があり、駅まで車で迎えに行ってお昼ご馳走して帰りはまた駅まで送迎って時代もありました。以前の事務所で是認通知もらって立会い報酬をえらい高額請求してお客様とトラブルになってた所もありました。そもそも顧問しているんだから是認になるよう普段からチェックしているはずで成功報酬じゃないと思うんですが古い事務所だとこの考え方、結構あるようです。もはや感覚が違う。
特化型事務所も増えましたね。資産税特化・医療系特化・新規事業特化、でも商売がうまくいっていない方特化なんて聞いたことありません。つまり、儲かる業種に吸い付くって感じ?以前勤めた事務所も医療系特化・資産税に強い・節税スキーム・ワンストップ・・・。
個人的には「特化」を謳うなら研修の講師ができるくらいでないと言っちゃいけない。今まで何度か研修を受講しましたがすごく勉強になったし、その位の経験・知識がないと「特化」なんて恥ずかしくて言えません。
「わたし」はどうしたいか?もう数年すると年金支払いのゴールが見えてくる年齢です。出来ることなんか限られてます。完全に一人でやれる件数が30社だとすると、その30社で終わりです。でも税理士を目指す人を2人サポート出来たら経営のパートナーを探している法人(自営業者)をさらに60社に増やすことができる(別に「わたし」の下で働いてもらわなくて良いんです)。そんなことがしたいと思っているし、お客様とは支え、支えられの関係が長く続けられればと思っています。「儲けたいッ!!」って感覚とちょっと違う感覚で日々仕事しています。
悔しくていうのではなく、儲けたい、という思いだけで税理士を続けるのは難しい時代と思っています。だって、よっぽど機械の方が正確だし、どんどん電子化が進んでいます。高齢化も進行するので自己申告がいつまで続くかすらわかりません。国が全ての所得を把握して賦課課税方式に変わっていくかもしれませんし、技術的には可能だと思っています。批判はあろうかと思いますがこの方が納税者には楽だし優しい。
何となくお金かけて営業活動してただ儲けたいという思いだけでは辛いし「虚しい」時代になる。そこにはどうして税理士になったのか、なりたかったのかの「意義」や「意思・信念」がないと「あら、こんなはずじゃなかったんだけどなぁ」ってなっちゃうと思います。それ位厳しい時代です。税理士の仕事がなくなることはないと思っていますが、勝ち組負け組(何をもって勝ち負けにもよりますが)が明確に分かれる、そんな時代です(資格取ってそんなに長いわけでないのにクソ生意気ですな)し、よりその傾向が強くなると感じています。
資格取るのに精一杯で、そもそも「人と話すのが苦手」(「わたし」も若干この部類の人)な人ってこの業界多いのですがこれはきついですね。

あとがき

何だか負け惜しみみたいな内容で申し訳ないです。開業して8か月、年末を迎えての正直な感想です。
前にも書きましたが自己申告したいのにわからない人へのサポートと思い、確定申告電話相談のお手伝いをすることにしました。初めてでドキドキです。先日説明会があり、緊張度合いが増してきました。全然サポート人数が足りていなくて期間中来れるときは予定日以外でも是非サポートお願いします、との事でした。「わたし」ごときで力になれるなら余裕があればお手伝いしようかと考えています。
先日の合格発表で官報合格した方はこの年末年始で「どうしようかな~?」とお考えかと思います。ダラダラと変なこと書いてきましたが、せっかく合格したのですからどの形態であれ、登録はした方が良いと思います。登録手続きや開業準備について過去投稿していて36回・37回・39回あたりが参考になるかと思います。
来年以降も挑戦が続く方は取り敢えず一休み。不本意な結果だった方はいろんな思いが巡るかとは思いますが年が明けると試験までもう8か月、油断していると初学の人にも抜かれちゃいますので1月からしっかり勉強してください。「わたし」も簿記論の年明け1回目の講義で簿記一巡の説明、ほんと嫌だったな~。講師も非常に気まずそうで教室内もドヨ~ンした感じ。でも合格できなかったのですから甘んじることなくここから頑張る!油断していると確申時期に置いていかれます。「心機一転」!頑張ってください!
来週は有馬記念?

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