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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#49
今年もあっという間に11月も半ばで1年って早いですね。歳の問題でしょうか?
皆さんそろそろヒリヒリされている頃かと。「わたし」も発表からもう1年経ったのですね。当時は1年後にこんなことしているとは予想もしていませんでした。
フォローしていただいている方が65人を超えました!
以前カッコ良い!!と書いた岡田将生さんのフォロワー数って85万人以上!!!だそうで、(因みにとってもカワイイ伊藤沙莉さんのフォロワー数は75万人以上!!!)いざ自分が「発信する」ことを始めてみて影響力がある人って凄いな~、とあらためて感じます。
年末調整スタート!
ぼちぼち年末調整がスタートします。税理士事務所にお勤めの方は案内を出し終わって資料待ちの状態でしょうか。今年初めて年末調整作業をされる方は何をするのかわからずにドキドキでしょう。「わたし」はこの年末調整の作業が嫌いですね~。
1)作戦が大事
年末調整は12月までに支払われてお給料を集計することからスタートします。この作業は事務所の給与システムにデータを入力しているでしょうからあらためて集計する必要はないはずです。まずは給料の支払いについて各クライアントがいつ締めのいつ払いか(併せて賞与の支払いの有無)を把握します。1番早く年末調整が完了する会社はどこでしょう?
それは、末締め翌5日払いで冬のボーナス無し、の会社です。12月1日に給与データが入手できれば真っ先に作業が完了します。では1番スケジュールがタイトなのは?
それは、20日締の当月25日払いで年末調整還付をその時に還付したい、という会社さんです。最短21日に給料データを貰って年末調整作業を完了し、振込の都合があるので24日には結果をお知らせしなければなりません。
ですのでどのクライアントから作業を終わらせて最後にこのクライアントが残る、そのためにはどの位のクライアントをいつまでに終了させて終了時期が遅くなるクライアントの入れられる(社員)情報を入れてチェックしておく、この下ごしらえをいつまでにやっておくか。担当が多ければ多いほどこの作戦をきちんと立てておかないと12月末に詰んでしまいます。きちんと先輩たちが確認、フォローしてもらえる職場は安心ですが、入社間もないのに誰も気にかけてくれない職場は大変かと思います。
2)年末調整が嫌い
1)でも書きましたが「わたし」は年末調整が嫌いです(「好き」な人いますかね?)。問題は控除項目です。改正があったので内容も変わりましたが寡婦控除(今は一人親控除でしたっけ?)とか会ったこともない女性に「離婚ですか?死別ですか?」なんて聞かないといけなかったり、高齢の両親を扶養している方に「寝たきり、とかではないですか?」と質問したり。社長が確認してくれれば良いのですが、「電話代わるから直接聞いて」なんて言われると明らかに電話口の方の声色が変わります(何で知らん人にそんなこと説明せにゃならんの?)。「税額が変わることがあるので」と言い訳しますが一歩会話を間違えると怒られちゃいます。今年は定額減税なんて余計なことしてくれたのでより神経を使うでしょう。
3)法定調書も要注意
スポーツジムや芸能プロダクション、音楽教室等、源泉徴収が必要な報酬支払が多いクライアントさんについては年明けの支払調書作成も視野に入れておかないと痛い目見ます。以前80人以上支払調書を発行しなければいけないクライアントの担当者が何の準備もしていなくて(会計事務所経験者って油断していたらスキルが低くてよくわかっていなかった)、社長から「調書、今日欲しいですけど」という連絡で明るみにでて事務所職員総出でほぼ徹夜で作った、という壮絶なことが起きたことがあります。
税理士事務所の日常ってどんな感じ?
税理士事務所でのお仕事内容は何度か書いているので日常や雰囲気がどうなのか書いてみます。
1)基本無言
前職がオンステージもバックステージも騒がしい職場でしたから基本無言の職場には今でも違和感があります。今はノリノリにならないようなピアノ系のBGMを小さく鳴らして作業してます。
無言→話しかけにくい(相手が何しているかわからない)→質問できない→時間だけが過ぎてゆく→「アイツ、遅いっ!!」ってなる。新人さんの悪循環です。特に慣れるまでは口を開きにくい環境ですが積極的に会話してみてください(特に疑問・質問)。
2)常に監視
1)にも繋がるのですが息が抜けるのは先生がいないときですね(特に「わたし」はそんな職場が多かった)。
悪気はないと思うのですが基本的に電話内容は聞かれています。「わたし」も独立前の職場では肩書が課長でしたので課員(特に新人さん)の電話は何とな~く、何話しているのかな?と気にはしてました。クライアントさんからの質問に間違った回答してないかな、とか、どうも相手社長と意思疎通ができていないな、状況によっては代わらないといけないなとか気になるからです。
でも、「電話する」側からすると、これ嫌なんですよね~。だから先生が外出すると事務所内が電話合戦でした。
事務所によっては郵便の発送も先生に中身の確認をしてもらってからでないと投函できない、とか、メールも内容チェック受けてからでないと送信できない、とかありました。税理士事務所(税理士)としての責任を感じての事かとは思いますが、先生の外出が多いと仕事が進まないですね。
「わたし」は入社間もない人のメール文書はチェックしてましたが、その人のスキルと文面が確認できて以降はチェックしないで「出しちゃって良いよ~。」って言ってました。課員にとても恵まれていたので、引っかかるような内容は課員の方から「送信前にチェックお願いします。」って回してきてくれてました。
3)前後しますが事務所の構成です
規模の大小はありますが先ず経営者の税理士(先生)、ナンバー2の人、通称「番頭さん」がいるケースがほとんどです。番頭さんは有資格者の場合もあります。番頭さんが必ず税理士目指しているかと言うとそうでもなく、都内の税理士法人では税理士目指していなくて「職業」としての番頭さんがいたりしました。番頭さんが先生のお子さんの場合もあり、その場合はありがちな「おお先生」と「若先生」と呼び分けられています。「わたし」はそういった事務所経験はないのですが、後継ぎが決まっていますので職員さんでの昇格(昇給)も限界が見えていて長く勤めるのが難しいようです。
「わたし」は後継者のいない先生の事務所に4科目合格で入社したことがありますが、その先生から「受かったらこの事務所を引き継いでくれ。職員もそのままずっと使ってあげてくれ」みたいなこと言われたことがあります。それって「わたし」のやりたいようにはできないので難しいですよね(辞めちゃいましたけど)。でも、税理士事務所の後継者問題は深刻で今後はこういった話は多くなっていくと思います。
先生の奥さんが入力要員として一緒に働いているケースも多いです。その場合は事務所内で中々フランクに何でも話せる状況ではないので緊張が抜けません。
4)税理士はせっかち?
過去の経験上、税理士ってせっかちかと思います。せっかちと言うかわがままと言うか王様と言うか・・・。基本自分の考えのとおりにならないとすぐ怒る。電話が長い、説明が長い・・・等々自分の想定外の内容にすぐイライラする傾向があります(会社で「上司」と呼ばれる方々も同じかな?)。以前先生から「○○さんいる?」って電話に「社内打合せ中です。」と答えた人が「それ、何ッ?!俺、経営者だよッ!!」と電話口で激怒された人いたけど、どうなんでしょう?
「わたし」ですか?う~ん、気を付けてはいますが若干その気はあるかもしれません。税理士事務所の職員は相手の心を読む(顔色をうかがう)能力が高い方が楽ですね。
教育体制
オリエンタルランドではアルバイトでも入社式があって、ディズニーユニバーシティという会社概要説明の座学が1日あります。その後各部署に配属されて、そこでもオリエンテーションがあり、座学のトレーニング、ロールプレイングやOJT(カストーディアルの場合は当時2日間だったかな?)を経て現場でベテランさんにフォローされながらの作業ときちんと段階を踏んでデビューしていきます(当時はね。今は違うかも)。
方や税理士事務所。入社するとすぐ何の説明もないまま帳簿と過去の仕訳帳渡されて「とりあえず同じように入力」して試算表を作る、みたいなケースが大半かと。申告書も「前期の申告書を見ながら同じところに数字入れて」完成させる、そんな感じかと思います。教育体制を期待してはいけません。特に大手企業にお勤めで転職された方は大きなギャップを感じるはずです。先生の考えで事務所や仕事が進んでいくので前回はこれで良い、といわれたものが同じように提出すると「何やってんだ!!」なんて怒られてみたり。
今は嘘情報も含めてネットが発展してますので調べもののとっかかりは何とかなります。「わたし」、転職してすぐのころは「参考書あるからそれで確認して」って言われるんですけど、正直どの本を開くと解答が導き出せるのかがわからない。所得税(源泉所得税)なのか法人税なのか参考書のあたりがつかないんです。
教育とは話が違いますがオリエンタルランドでは部署の違いもありますが「わたし」がいたカストーディアル課では残業は悪でした。税理士事務所では残業して当たり前、定時で帰る人は仕事をサボっている人的な風潮があるかな。あ、これはあくまで「わたし」の経験で最近の特に税理士法人はそんなことしてたらすぐ人が辞めてしまうので改善傾向にあるかも。
あとがき
そろそろ4,000文字です。
税理士事務所って個人事業主なので法人とは大きく異なります。労使問題など法令順守意識は法人の方が高いので、より「きちっとした」職場を求める方は税理士法人のほうが良いかもしれません。そもそも個人事業主の場合は人数にもよりますが原則社会保険の加入義務がなかったりしますし。
そうはいっても税理士法人(中規模なもの)ですら「税理士先生」の声ひとつで事務所が動いていきますので大手企業から転職される場合はそれなりの覚悟が必要でしょう。マイペースなので職場の雰囲気とかは気にしない、とか先生のスケジュール確認して先回りして穴を埋められる人は良いかもしれませんね。繊細であればあるほど苦しむ場合が多いかもしれません。
「わたし」はふらっとこの業界に足を踏み入れてしまいましたが将来は独立してやる!!位の野心をもって耐え忍ぶ、位の覚悟があると良いかな。「わたし」はそれがなかったので当時は本当に失敗した~~ッ!と思っちゃいました(よく税理士になれたな)。
何か脅すような内容になってしまいごめんなさい。でも初めてこの業界に飛び込む方に最悪な転職となってしまうことがある、ということは知ってもらいたくて書いてます。
何度も書きますが税理士事務所ってその先生の考え方で全然雰囲気も違うのでご自身に合った事務所を見つけてください。発表によっては転職や別の事務所への移動を考える方もいるかと思い投稿してみました。良き出会いを!