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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#47
今日は振替休日、ちょっと余裕があるのでお仕事は暦どおりにお休みしてます。
#46で書いたように行ってきました入間航空祭!いや~、もの凄い人でしたが天気にも恵まれ楽しめました。以前見に行ったときと違ったことは、1人で行ったこと、以前は子供も小さく家族仲良しだったので家族皆で行きました。
決して家族仲が悪いわけではありませんが子供も成人し(家からは出ていない)、奥さんも仕事があります。仮に「一緒に行こうよ」と誘ってもおそらく「1人で行ったほうが好きなように見れるし楽しいよ」的な話になるでしょう。「行ってこようかな?」と呟くと奥さんから「えっ?!夜ご飯いらない?」と嬉しそうな問いかけ。そんな感じでした。
もう一つ、切符の話を書きましたが時代ですね。皆suicaやpasmoなので、切符買わないで乗っちゃって、的なスピールはなく、むしろ、「紙の切符を利用の人は改札通れません!!先に臨時切符売場で切符を買ってから改札並んでください!!」でした。そりゃそうですよね。
合格発表も近づいてきましたので受験したみなさんが星(合格)を取れるように上手く撮れた写真を載せます。
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税理士事務所に日常
前も書きましたが転職を考えている人用に税理士事務所って日常どんなことしているか書いてみます。
あ、因みに「税理士」って公務員(税務署の下請け機関的な)ではないですよ。学生にアンケートしたところ結構公務員や税務署の委託機関?との回答が多いようです。税理士という資格であって、仕事としては完全な独立した事業者です。
月次の入力と決算作業
これがメインの仕事です。毎月の月次資料を集計し、試算表という月次資料を作成します。顧問先によって毎月作成・報告する場合と、間隔を開けて(2~3ヶ月)行う場合とか、顧問先の規模や要望で違ってきます。
この積み重ねを前提に決算作業を行い、1年間の業績を算出して会社の帳簿を「締め」ます。この決算書をもとに税金計算をして、決算終了後2ヶ月以内に申告、税額があれば納付をします。ですから日本の法人は3月締めが多いので申告は5月になります。ゴールデンウィーク、ほんとやめて欲しい。勤務日数が少ないところに3月締めの会社はそれなりの規模の場合が多いので作業が多くなります。結果、曜日のめぐりにより、あまり長期な連休となる年は休めないし、精神的にも全然リフレッシュできません。
1)月次作業
では月次作業ってどんなことしているのか。お客様から預かる資料は現金出納帳・通帳コピー・売掛買掛管理表・手形帳・小切手帳・領収書綴、お客様の状況により預かる資料が違いますがこんな物を中心に預かります。最近(特に首都圏)の方は現金出納帳をつけていない方が多く、青色申告の要件を満たしていない気がしますが。
この場合は領収書を整理することから始まります。現金の領収書とクレジットカード明細が一緒に入っていますので、このよりわけも含めて作業します(何度言っても先方で分けてくれないケースが多い)。これをきちんと作業しないと現金とクレジットカードで二重で経費計上してしまいがちです。
整理が終わって下準備が出来たらひたすら入力作業を行い、入力が終わったらB/SとP/Lの残高と内容チェックです。
先方にて売掛買掛管理表をつけていないケースが多いので、売掛金の回収遅れをチェックして報告もします。買掛金は大概相手先より「入金がありません!!」と連絡が来たり、社長も支払いがないと次に取引してくれなくなるので忘れず払うんですけど、代金回収についてはいい加減だったりしますので教えてあげないといけません。場合によっては「その金額分作業してもらったんだよね。」みたいなこともあります。
現金残高が以上に増えていないか(経費漏れ?)とか残高が△(マイナス)になっていないか等、全てのB/S科目をチェックします。固定資産の購入等があれば保存資料としてスキャンやコピーをしたり、決算時に再度確認・検討すべき資料を保管します。
給料の入力も事務所の給料ソフトに入力します。人によって年末調整時にまとめて入力する人もいますが、間違いのモトですから毎月入力します。顧問先によっては給料明細と支払額に差があるときがあります。聞くと「残業分が漏れてたからその分払った」みたいなこと言われたりします。従業員の方の所得に影響しますからきちんと給料情報と帳簿情報が一致しているかの確認もします。社会保険料の計算が正しいかもある程度チェックしますね。酷いと2年以上前の料率表使っていたりするので。
この辺りが簿記のテストとは違うところでしょうか。テストは問題のとおり仕訳をすれば◯が貰えますが、実務はその問題自体の検証からスタートします。
例えば看板。新人さんが器具備品に「看板」って入力した資料を持ってきます。「どんな看板をどうして設置したの?」と聞くと「判りませんが請求書に看板ってありました」と回答する場合が多いです。
そもそも自社用の看板(得意先のものではない?)なのか、どんな看板なのか、壊れたので修理したのではないか、以前の看板はどうしたのか、新設したのか等々確認しないと仕訳がきれませんし、固定資産と登録するにも耐用年数を決めなければいけません。お客様は払ったものは早く経費化したいので固定資産となってしまった場合に少額資産として即時償却できないか等も検討します。最近はインボイス制度もスタートしていますので検討・入力の手間が増えていますので余計に時間がかかります。
その他、資料回収の当日に報告を求められる顧問先もいたりするのでその場合は事前に当日の予定を開けておかないと作業が間に合いません。
1社だけなら問題ありませんが新人さんで10社、ベテランだと30社位担当しているので凸凹脱線ゲーム(若い人は知らない?ね)のようにドタバタになります。これが続くと上司や先生に知られて怒られる、又は「できないヤツ」的レッテルが貼られて居心地が悪くなる、みたいな方向に進んでいきます。
ロ)決算
イ)の月次作業の積み重ねをして決算を迎えます。「わたし」は毎月月初から科目チェックを重ねろ!(決算翌月は1月だけと10月経過するとその月は10月分ざっとみる)という事務所でしたがそれでもミスや再度検討すべきことがあります。
「わたし」の在籍していた事務所は元帳を打ち出して科目ごとに確認や決算整理、修正を行って、そのチェックした元帳と科目残高の根拠をわかるようにした一覧表、根拠資料(さっきの話でいうと先方からの看板の請求書)のコピーをセットにして申告書の下書きとともに先生に提出してました。事務所によって違いはありますが基本はこんな感じ。先生はその顧問先を1年間ずっと見ていたわけではないので(月次の報告時にあらかた憶えていたりする)、資料や数字から疑問・質問が出てきて、担当者に聞かれます。その時に的確に答えられないと明らかにイライラされます。これは多かれ少なかれどの税理士でもそうかな~。だから決算は緊張するし、その先生のスケジュールもあるのでこの日には仕上げて提出しないといけない日が必然的に決まります。事前に状況報告と日程を押さえる作業をしておかないと使えない人、という話になっていきます。
ただ、「わたし」が最後に在籍してた事務所はこのチェックがほぼほぼなくて、担当者が勝手に帳簿しめて申告、上司も申告書のチェックをする余裕がなくて期限チェックはしていましたが内容のチェックはいい加減でしたね。このあたりのことはまた今度書きます。
向いている人
それは事務所の要望により違ってきます、としか言いようがありません。
新人の頃からスピードを要求する事務所もあるし、正確性を重視する所もあります。「わたし」は新人さんからスピードを求めるのはどうかな?と思っていて、早くてもちょくちょくミスがあるとその指摘と修正に時間取られるので最初は遅くても良いので慎重に作業してくれる方のほうが助かります。スピードは後から付いてくるので。個人的にこんな人が向いてるのでは?と思う人は
1)ビビリな人
ビビリな人は慎重です。わからない時は必ず聞いてきます。聞けない雰囲気なのかも知れませんが「え~ぃ、こうやっておけ!」みたいな人は困ります。意味あって残しているのに「過去の仕訳ですが必要ないと思って削除しておきました!!」みたいな人、いるんですよ。
2)メモをきちんと活かす人
一度指摘すると次回以降ほぼ間違えない人がいます。メモをとる、ここまでは一緒なのですが間違えない人はそのメモをキチンと活かしている感じがします。メモや資料を残さない人は論外ですが「わたし」は申告書の下書きを提出するとまるで七夕の様に指摘の付箋がついて帰ってきました。それ、1年以上取っておいたっけ。申告書作る前にはこの短冊申告書見てから作業してたかな。自分なりのチェックリスト作ったり。
申告書のチェックリスト渡して一緒に提出してね、とお願いしても出来ない人いるんですよ。こういう人に限って「前も言ったよね」って話になります。
3)要点をきちんと要約出来る人
よくある会話です。「社長、仕掛りの金額教えて下さい」との問いかけに社長、「初めて言われたんたけど。仕掛って?」この時ダラダラ説明してもわかってもらえないので、何が問題で何が知りたいのか?社長の性格を加味してどう説明すればわかってもらえるか要約する力が必要です。
ある社員が在庫の金額知りたくて電話口で一生懸命話してるんですけど、全然伝わらくて30分以上電話してるんです。一回電話切らせて「それ、自分の説明で理解できてる?」と聞くと「判りません」と。今回は在庫の概念がその社員内できちんと理解できていなかったようですが、何が疑問で問題点なのか、そのものズバリを要約できる人(この投稿の内容で人のこと言うか!)は向いてるかも。でも1)~3)って税理士事務所に限らず社会人として必要なスキルですね。
4)人と話すのが好きで、くよくよしない人
社長と話す機会が多いので聞くことが楽しい人、人と話すのが好きな人は向いているかもです。数字が好きで好きで、でも話すのが苦手な人は苦労します。
相手は数字のプロではありませんから3)に書いたように疑問点を解決するために上手く要約して聞き出さないといけません。これが結構難しい。しかも商品は「税額」なのであまり根掘り葉掘り聞いて何が知りたいのか相手にわかってもらえないと明らかに相手がイライラしてきます。時には怒られることもあるでしょう。だからくよくよしない人も向いてます。
「わたし」ですか?その意味では向いていません。前職はディズニーランドですが社長に「人見知りで初対面の人と話すのが苦手」と言うと「うっそだ~~ッ!」って言われるんですけど、ホント苦手でディズニーランドにいたからこそ身についたスキルかも知れません。いまだに新規のお客様に訪問する日は朝から胃が痛いです。でも、好奇心は旺盛でわからないことを聞くのは好きですね。顧問先の仕事の内容とか社長の苦労話は自分自身の成長につながるのでこういった話を聞くのは楽しいですね。社長からのクレームはず~~~~っと尾を引きます。いまだに気になりますね~。
あとがき
あら、4,500文字を超えてます。失礼しました。以前書きましたがイメージですがジグソーパズル好きな人は向いているかも知れません。じーッ、とピースを見てこれだ!!って嵌める、若しくは、何も考えず全て嵌めてみて合うまでやる、いずれの方法でもそれを飽きずに出来る人は向いているかもです。
ただ、これは「わたし」からみてのお話で、別の税理士(事務所)では回答が全然違いますので本当に「良き出会いを」です。
全く話が変わりますがあとがきなので
この季節限定でカップヌードルの濃厚ミルクシーフー道ヌードルというのが発売されます。ここ数年かな?毎年出ていて、箱買いしても良いと思うほどおいしい!!実は今日のお昼もこれを食べました。お薦めです。
ではまた今度!