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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#45
先日、ディーラーへ車検を出しました。任意保険の更新時期とも重なり、合わせてほぼ20万の出費です。い、痛い・・・。昔に比べると諸費用を除いた車検整備代って安くなった気がするのですが、点検パックと称してこの先の点検費用の前払いを勧められます。お得感があるのでこれに加入すると、結果として車検費用総額はそれなりの金額になっちゃいます。
都内であれば維持費が高いし交通網が発達しているので車は不要ですが、「わたし」の住んでいるエリアでは必需品です。近所にスーパーがないので週に1回、土日に奥さんを迎えに行くついでに買い出しをしますので車がないと困ります。マニュアルの車が欲しい、なんて言ってますが、おそらく次の車が終の棲家ならぬ終のクルマじゃないかな。年取ってクルマはもう乗らない、って決めたらネットスーパーでしょうね。今の時代便利になりました。一昔前であれば大変でしたよ。
しかし、今年の車検代は痛いなぁ・・・。
税理士事務所の所在地で大分違います
「わたし」、地方の事務所(と言っても千葉の下の方。便宜的に「地方」とします)も都内の税理士法人も経験しました。
1)地方の事務所
「わたし」のいた事務所の所轄管内の税理士は80名ちょっとでした。税理士法人はありません。税務署も法人は2部門しかありませんでした(所轄管内の法人件数により部門も多くなる)。
顧問先は建設業が多いです。公共工事を中心とした総合建設業や設備業、あとは建築業で新築やリフォーム業等々。それと飲食業かな。大半は奥さんが経理やってて自宅が事務所のケース。従業員も家族以外に5人位いる、みたいな感じです。お願いしたことはきちっとやってくるれるのでお預かりする帳簿は非常に綺麗で慣れてくると入力は時間がかからずに完了できます。源泉所得税も給与の他は司法書士、時々社会保険労務士、チョット大きな顧問先で顧問弁護士がいる位です。
顧問先の増え方も紹介で増えていくことが殆どで、1年頑張れば何とか食べられるようになる、言われていました。
非常に責任感が強く、細かい先生だったのでちょっと複雑な案件は全部その税理士が作業していましたから「わたし」の担当は事務所から遠い、とか簡単だけど面倒くさい的な顧問先が多かったかな。確申も譲渡所得はほぼ全てその税理士先生が作業していたので自分の実力が外で通用するか、全くもって不明でした。
地方の事務所はよほどのことがない限り顧問先が減らないので色んな意味で安定はしています。刺激がないと言ってしまえばそれまでですがこういったスタイルが向いている、という人は都会より地方の事務所のほうが居心地が良いかもしれません。顧問先との距離も近いです(従業員旅行に誘われたりするし、忘年会シーズンは結構大変です)。
2)都内の事務所(税理士法人)
都内になると所轄管内の税理士数も全然違います。因みに「わたし」が所属している支部の税理士数は350名以上の登録があり、税理士法人も約30社あります。都内はもっと多い。税務署の規模も非常に大きく、聞いたところでは渋谷税務署では法人が20部門!!もあるようです(それでも規模でいうと3番目って言ってた)。
因みに税務署の最高峰は麹町税務署です。唯一(?)条文上に税務署名が出てきます(消費税の納税地)。
事務所の顧問数も業種も地方とは比べ物になりません。「わたし」が在籍していた税理士法人では建設業はほぼなかったですね。多いのはインターネット広告業やSE、人材派遣業やプロダクションなんかもありました。飲食も多いですね。設計事務所もあったかな。よって源泉所得税も報酬源泉が結構あって演奏家とか芸能関係、インストラクターもいたりして報酬源泉の納付書しょっちゅう作ってました。地方の税理士事務所で報酬源泉の納付書作ることなんてありませんでしたから。最近では海外送金(非居住者)の納付書なんかもありますね。職種の多さは都内のほうが圧倒的です。また取引についても増資の相談など、資本取引の相談は地方だとほとんどありませんでした。最近では仮想通貨なんかも出てきます。
比較的創業まもない法人が多い上、顧問報酬に対してシビアです。「相見積取ってそっちのほうが安いから」と言って顧問契約が終了してしまうことも・・・。競争が激しいので「わたし」の在籍していた税理士法人には営業部隊がありました。紹介業と連携している事務所も多いと思います。そうしないと顧客が増えないので1年頑張れば何とか、は通用しないんじゃないかな?
作業内容も帳簿はほぼつけてもらえず(青色申告の要件を満たしていない気が・・・)、領収書をガサっと預かって、先ずは事務所内でトランプのように仕分け整理からスタートする。本当にこの時間が不毛な作業・時間です。
職員の入れ替わりも多いのできちんと育てよう!という事務所に当たればラッキーですが、終焉を迎えているようなブラック事務所に捕まってしまうと何もわからないのにバンバン担当持たされて残業バリバリで帰れない、みたいなことにもなりかねません(地方がそうではないとは言いませんけど)。
どっちを選ぶ?
「わたし」、地方の事務所にいたときに「受かったら独立してくれ、顧問先はこれを持ってって」と言われて、合格発表前なので回答できない、って伝えた頃からギクシャクして、結果、その年合格できなかったのでその事務所辞めちゃったんですが、その時いろいろ考えました。独立するなら自分の住んでいるエリアに軸足を置きたいって思ったんです。当時片道55キロ、2時間弱かけて車両通勤していたので自分でやるならもっと近いところが良かった。あの年に合格していたら仕事に近い場所に引っ越していたかもしれません。
その後、都内の税理士法人や税理士事務所、家から近い税理士事務所を2ヶ所と点々としていろんなやり方や考え方、地方では経験できなかった職種も経験できたことは役立っています。あのまま地方の事務所のみの経験では今の状況では苦労していたかなぁ。
税理士試験に挑戦中の方、これから挑戦しようとする方は合格後にどうしたいかを考えて仕事の経験が積めるように税理士事務所を選ぶ、という発想もすこ~し持っていたほうが良いかもしれませんね。都心には都心の、地方には地方の良さがありますし、どちらが今後の自分の人生で深めるべき経験かは違うと思います。「わたし」は事務所の先生の苦労を見ていたのでその事務所で先生の補佐として支えていけたらそれでも良いかな?位にしか将来を考えていなくて、でも、きちんと自分の人生設計をしておかなきゃいけなかったし、税理士資格をとったならば必ずそういう瞬間が訪れる、ということです。
付け加えると距離の問題は大分解消されています。リモートもコロナ禍以降定着しています。実際「わたし」もここ数年、社長と直接はお会いしていない顧問先もありますし、それで出来ちゃいます。Freeeやマネーフォワードを利用して基本的には直接お会いしません、と謳っている税理士事務所もよく見かけます。
若い人は都内の税理士法人のほうが居心地が良いかもです。地方だと若い人がいないので職場での話が合わない。遊ぶところ(気分転換できる場所)もない、スタバなんてありませんから。「わたし」の住んでいる所の最寄り駅は喫茶店すらない・・・。地方は勉強するには良い環境かもしれませんが刺激はないですね。「わたし」も当時車両通勤でしたので帰りにちょっと飲むなんてこともなかったし、クルマの中で理論憶えるか眠気覚ましで大声て歌うか、そんなこと位しかやることがない。
だからといって地方(と言っても都心から電車で2時間以内圏内)の人が無理して都内に通うのはどうかな~。通勤だけで疲れちゃうので。学校(予備校や大学院)に通学するならありだけど今は通信での授業も充実して通学と遜色ないので職場から早く帰って勉強時間に充てたほうが良いかな~。
それと地方の支部だと若い税理士がいないので合格後、「若い」は武器になるかも。実際に地方でも若い社長さんは若い税理士探してます。でも職員として働いている最中は事務所内の考え方が当然古いので息苦しいかもしれませんね。
あとがき
ズラズラ脈略もなく書いてきましたが参考になる方がいらっしゃれば幸いです。以前の職場に配慮して具体的な地域(場所)は書きませんが何となくの感覚はこんな感じです。全てが全て経験しているわけではないので「自分の職場はこんなんじゃない!」とか「うちはもっと酷い!!」等のご意見があろうかとは思いますが一つの事例として捉えてください。そろそろ奥さんからお迎えのご連絡がありそうです。では。