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普通のおじさんが税理士目指して25年もかかっちゃった件#55
今日は朝から薬をもらいに通院です。以前お話ししたとおり、脳梗塞をおこしたことがあり薬を飲んでいます。以前調剤薬局のお客様がいたので聞いたところ「最も弱い薬でお守りみたいなもんだよ」とのこと。生命保険やローンの障害になるので止めてしまいたいのですがネットで見ると再発率も高いようで自分が思う以上にヤバいのかも?と思って仕方なく飲んでます。専門家(お医者さん)が飲んだ方が良いというなら従うべきかな。
※書き上げてみたところ、今回はちょっと長文です。
1年を振り返ってみましょう
4月25日に税理士登録して、5月に税理士票の伝達式を迎えて開業。あっという間に8か月が経過して今年も残りあとわずか。
登録に始まりお客様との打合せと契約締結。自分自身としては種々の登録や口座の作成やお金借りてみたり。日々は帳簿遅れの取戻しや決算申告等、今回から「わたし」の名前で(責任で)申告しますので勤務時代と違って時間がかかります(初回ですし)。
請求書の発行や売掛金管理、消耗品の購入や事務所管理もすべて自分なのでそういったこともひっくるめて「労働(仕事)時間」とするとお客様が多くないと言っても結構やることがある1年でした。
雑務の時間が多いですね。お客様用の領収証綴りファイル作ってテプラでネーム作ったり・・・。今までは事務職のパートさんがやってくれていた作業もすべて自分です。ファイル止めてしまいたいけど「前と同じようにやって」と言われると無下に断れないので・・・。あ、それと営業電話の対応も多いなぁ。ガシャっと切っちゃえば良いのかも知れませんが相手も仕事と思うとそれなりに丁寧にお断りしてます。相手からすれば商売に繋がらなければ無駄な対応かも知れませんけどね。
売上的には何とか生活できるレベルです。法人のお客様は1増1減。新規のお客様でしたが申告を1回して契約解除となりました。後ほど詳しく。
中学校時代の恩師の親族に発生した相続税申告を勤務時代に受けたのですが、その恩師のお母様の確定申告のご依頼を受けましたのでそういった案件を含めると微増です。
年明けになりますが税理士会と支部からの依頼で確定申告相談のお手伝いがあります。何だかんだと7日以上日程があります。いくらお客様がそこまで多くなく、確定申告も極力お受けしていない状況とはいえ、結構シビアです。お手伝いの日は終日拘束されますのでその分の作業は土日に作業しないといけません。お手伝いの報酬はそれぞれ単価が違うのですがおよそ2万円です。これを高いとみるか低いとみるか。奥さんは「1日で2万円にもなるの!?凄ッ!!そんな割の良いパートないよ。時給いくらよ!」と驚きの声。8時間労働で時給2,500円位でしょうか。確かに割は良いですが、なり手が少ないようです。労力とのバランスが悪いと考える税理士が多いのでしょうか?
因みに「わたし」が所属している支部は300人以上の税理士が登録されています。みんながお手伝いに参加すると1人当たり1回以下のはずですが、割り当て表を見ると「わたし」が3回、多い人は4回とかになっています。これを見てもやれない・やらない・やりたくないとう税理士が多い、ということなのでしょうか。
「わたし」は資格の性格上、ある程度の奉仕的な作業は行うべきと考えていて、お手伝いではきちんと報酬も貰えます。経済的にも厳しい状況ですので「「わたし」さん、是非来年もお願いします!」と言ってもらえるよう頑張ります!
年明けに自分の申告を真っ先にやります。税理士って報酬から源泉所得税が徴収されていますので申告は基本還付申告になります。「わたし」ですら計算すると25万円以上の還付になりそうです。多い人だと数百万規模で還付になります。個人事業主ではボーナスがないので感覚的にはちょっとしたボーナスです。まぁ、「わたし」の場合、健康保険料に消えていきそうですけどね。
無事に年末年始を迎えられたことに感謝です。もう少し状況が良いと精神的に楽なのですが概ね満足している1年です。メールのやり取りで以前の職場のパートさんから勤務時代より活き活きとされてますね!っていただて純粋に嬉しかった!
経済的な部分をちょっと書くとサラリーマン時代の7掛け位かな?毎月の顧問料として25万円位を頂けているのでそこから運営経費を差し引くと手残り20万円位。社会保険料(これが今年クソ高い!!)や住宅ローン返済、生活費や光熱費で赤字ですね。決算料をお預かりして何とかやりくりしているという感じ。ただ、借入をしましたので日々のキャッシュがショートしてしまう、ということはありません。運転資金として借りていますので当然減っていくのですが借りたものは返さなくちゃいけない・・・。返済原資も考えなきゃいけないのでこれがプレッシャーです。借入しないで運営できれば良いのでしょうが、そこまで体力がなくて現時点では借入金さまさまです。
料金表?
ホームページにきちんと料金表を載せる!というのが顧客獲得の営業定番のようですが「わたし」は載せていません。
なぜならお客様の状況によって画一的に区分けできないからです。多くの方が売上で報酬金額を区分していますがそれって本当に正しいですか?年間売上が5,000万円のお客様、建築業と不動産業では帳簿の処理が雲泥に違います。過去の経験上、不動産業は帳簿処理が大変です。自動車修理販売業や水道設備業なんかも結構大変。そこには売上金額だけでは区分できない労力があります。大手の事務所なら売上金額で区分けして、結果儲からない(赤字となる)お客様があってもスケールメリットで吸収できるかもしれません。ですが「わたし」の様に小規模な事務所ではただ苦労をしょい込むことになります。人材投資しなくてはいけなくなると余計に傷口が広がります。売上規模が大きなお客様は経理担当者がいたり、ある程度帳簿体制が整っていますので消費税の95%ルールが使えなくなる課税売上高5憶円超までは仕訳数や規模感の違いこそあれ、処理にそこまで違いはないと思っています。でも売上が多くなると顧問料が上がる。そういう仕組みです。逆に規模が小さいと帳簿もなければ領収書も整理されていない。売掛金の管理もされていないなんてことも良くあります。凄い手間がかかる割に手数料は多くならない。顧問料の格差をなくしていくには帳簿や過去の申告書等を確認してヒアリングしないと適正な顧問料は見積もれないと思っています。
車だってコマーシャルで〇〇円から乗れます!って「安ッ!!よし、車買うぞ!」ってディーラーいくと、「あ、それはオプションでこの〇〇パッケージ以上の車でないと付きません」ってなことで、結局結構な高額になる。料金表掲げて「その金額ではできません」とは言えません。料金表に小さく条件が沢山書かれている事務所のホームページ見たりしますがそんなごちゃごちゃにしたくないので載せられない、と思っています。
で、結局「わたし」の感覚(現時点一人でやっている感覚ですよ)ってどう?といわれますと。
1)基本料として15,000円:各種相談や届出。帳簿の入力や残高管理等、毎月の所作があるのでこんな感じ。
2)消費税検討で10,000円:インボイスによる仕入税額控除を加味した入力、課税売上割合が低い場合の仕入の区分等々。消費税は検討事項・確認事項が多いので。
3)法人税検討で5,000円:経費性の有無(これホントに多い)、資産購入や売却、高額資産購入による税額控除の検討や人件費増加による税額控除検討等、法人税を中心とした検討をしながら入力しますのでその手間賃。
合計で30,000円がベース(決算料は別です)かな。ここにそのお客様特有の手間や帳簿量で40,000円以上になると「わたし」からすると上得意様ですね。会計ソフトに入力してくれてその完成度が高ければ基本料から5,000円程度お値引きします、的な感じです。
他の事務所の料金表を見てると、「「わたし」はちょっと安めかな~?」との感覚でいます(そうではない?)。それでも実際に月額30,000円とのお話だと渋い顔される感じがあります。
もっと高額の顧問報酬の事務所は高いだけのことはあるサービスを提供できているのでしょう。「わたし」はそこまで特殊なスキルはないので一般的なお客様を一般的な金額で、といった感じです。
気を付けなくてはいけないのは物価が上がっても報酬金額は上げられない、という事実です。原価がない(あるんだけど)ことはお客様もご存じなので値上げのお願いをしても応じてもらえないのが一般的で、この話をしたとたんに別の事務所に移るという選択をするお客様もいるようです(潜在的に不満を持っていたのでしょう)。
「わたし」のお客様で値上げの話に耳を貸してくれない(この話をしただけでサヨナラとなる)お客様はいないと自負していますが、「わたし」の方からお願いはできないですね(現時点である程度適正金額をいただいているということもある)。臨時の作業が多すぎて一時的に決算料を多くしてもらったケースはありますけど。
手間がかかってるんです
勤務時代ですが実際に全く領収書の整理をしてくれないお客様については月別に領収書を分ける作業からです。クシャクシャなレシートを伸ばして月別・日別に分けて、クレジットカード払いの場合、領収書を利用明細が別々になってしまっているので確認もします。会社の経費でないものもバリバリ混ざっています。
インボイス番号の確認、クレジットカード明細書との付け合わせや入力作業、不明点の確認、売掛金回収状況、聞いてみると買掛金と相殺した、とかその分作業してもらってその請求書は無い、とか。不動産業の場合は取得した不動産の土地と建物の消費税按分(土地に消費税はかからないので取得価格に加算)や固定資産税の精算(固定資産相当額として売上に加算します)の確認、固定資産内容の確認をして分解できるものは極力耐用年数が低くなるようにとか、状況に応じて内訳の入手をお願いして税額控除検討したりと結構手間暇かかるんです。でも顧問料の値上げをお願いすると「え~、だってうちの帳簿簡単でしょ?量も少ないし。値上げはダメ」ってじゃあ、ご自身でやってくださいな。
決算申告で顧問契約解除となったお客様も当初、取引は年数件の仲介手数料だけで自分の経費が少しだけ。今まではご自身で申告できる仕訳量だから安くして、と。申告まで時間がなく、また、金融機関からの紹介でしたしご自身で申告していてそこまで言われるならと安くしたのですが、やってみると不動産購入しているわ、新規事業手掛けてるわ、そことの契約書の取り交わしもいい加減(知り合いらしい)だし、聞いていた内容と全然違います。申告打合せの際に「来期はこの金額ではできない」とお話したら「来期中に話し合いましょう」と。
こういうお客さん、偏見かも知れませんが過去の経験上、それで値上げに応じてくれるケースは少ないんです。その後もどんどん支払資料がメールで届いてその枚数75枚!さすがに「来期スタートの段階で値上げに応じてもらえないなら作業できません。」すると「来期中に話し合う、で合意したじゃないか!反故にするのか?!」おっしゃっるとおりです。ハイ。ちょっと応じようかな~、と思った矢先、先方より「あなたがそういう人って紹介してくれた金融機関に話しますよ?あたな困るでしょ!?」これで決心つきました、そういう人なんです。「それは私が悪いのでどうぞお話しください。私の方からも報告とお詫びを金融機関にしておきます。」
今までは報酬金額が決定してるお客様を従業員として作業しているだけでしたからハイハイって作業していましたのでこの件は「わたし」が事業主として責任背負って適正な対価を貰うという商売の姿勢を勉強させられて非常に良い経験になりました。ある意味これが今年一番の収穫かも知れません。
以前の職場には営業部隊がいまして、担当者と話をしたことがあります。うろ覚えですが100件テレアポして訪問に繋がるのは1、2件。このうち契約に至るのは10件中1,2件とのことでした。紹介業者はその労力を原価として紹介手数料を請求しますのでそりゃあそれなりの金額しますし、簡単にはお客様が増える時代ではない、ということです。「わたし」もお客様や知り合いから何回か紹介のお話をいただきましたが連絡が来ないケースがほとんどで話をしても契約には至っていません。ご紹介ですらそんな感じです。中々厳しい。
来年の目標
もうすぐ5,000文字です。過去最も長文かも知れません。
来年の目標です。これが今一番引っかかってます。売上を伸ばしたい!とかあと何件お客様獲得!!とかそれなりにありますが物欲的な目標でつまらないな~、から、なんかつまらない人間だな~「わたし」・・・。って感覚に捕まってしまいました。今までは来年こそ税理士試験に受かる!っていう、25年もかかるとライフワーク的な目標があり、その目標が達せられて、じゃあ次は?となった時に後に続く人を応援したい!って思っても人を雇うほどの規模じゃないし、noteでの情報発信も1回の発信でスキを頂けるのはだいたい10回前後。ちゃんと届いているのかな?何してんのかな俺・・・、って感じが最近強い。仕事で必要な知識なので社労士の勉強も始めましたが税理士試験ほどの情熱は湧いてこない。来年の目標と今後の人生の目標をたてたいんですけどモヤモヤが続いてます。
・慎ましく健康でみんな元気に(特に高齢の猫さん)。贅沢しなくても困らない程度で生活できますように。
・来年もお客様に喜んでもらえますように。
・自分を高めたい、知識を極めたい!
そんな感じです。でも何だかしっくりこなくてモヤモヤした年末を過ごしております。燃え尽きてはいませんが燃え尽き症候群でしょうか・・・。
なんかつまらないお話に付き合ってもらってしまい、申し訳ありません。ですが来年独立しようかと考えている方には少し参考になれたかな?
40代前半まででないとゼロスタートは経済的にも精神的にもきつい、これは覚悟して下さいませ。それでは良いお年をお迎えください。