2019年のライブ録~僕ら今年も、その衝動の虜だったんだ~
録、というほど足を運んでいる訳ではないのですが。備忘録も兼ねて。日付順に、簡単にさらってみようと思います。
ちなみにタイトルはfhánaの「君の住む街」より。
fhána 5th Anniversary SPECIAL LIVE "STORIES"
#fhána 5th Anniversary Live「STORIES」
— いち亀 (@ichikamefina) January 27, 2019
fhánaの楽曲、そしてメンバーそれぞれのポテンシャルが最大限の向こう側まで発揮された、圧巻で怒涛のライブだったと思います……喜んでついて行きますよ、物語が続く限りずっと。
1/27、中野サンプラザホールにて。
たびたび触れているfhánaがメジャーデビュー5周年、ならびにベストアルバムの発売を記念して開催したライブです。
ワンマンでは初のホールライブでしたね。
全体を3幕に分け、
1st ACT. タイアップ全曲を怒濤の勢いで連発してから、エンドロールと共に一旦退場
2nd ACT. ノンタイの重要曲、ファンの支持が厚い曲たち
Last ACT. アンコールに応えて、プレミア曲も
……という新鮮な3幕構成で。加えてMCが少ないハイペースなセットリストで、これほどメンバーの本気を感じるライブもなかったですし、これまでのfhánaワンマンで一番、お互いに疲れるライブでもありました。
fhánaを好きになったきっかけであるのになかなか聴けていなかった「いつかの、いくつかのきみとのせかい」が聴けたり、fhánaの第0話ともいえる「Cipher」が聴けたりしたのも嬉しかったですね。
fhánaが出るライブに参戦した回もそろそろ二桁に乗ってきて、定番曲はそれなりに聴いていることになるんですよね。
飽きが来ているという側面もゼロではないんですけど、繰り返し足を運ぶからこそメンバーや客層の変化が分かったり、「fhánaという物語に参加している」と思えたりして、その楽しみが毎回上回るんですよね。
そんな楽しみを特に強く感じる回でもありました。
BURNOUT SYNDROMES
全国ワンマンツアー2019『明星〜We have a dream〜』【宮城】
#バーンアウトのライブ
— いち亀 (@ichikamefina) March 30, 2019
ファンを楽しませ抜くことに関しては最強のバンドだと、改めて。
その愛は変わらず、その実現のためのアプローチをこだわり抜いて。
……びっくりしたな〜色々!
今夜も最高に幸せでした、来年Rensa、おめでとうございます!
3/30、仙台市darwinにて……大学のサークル関係でステージに関わったこともあるハコなので、その意味でも嬉しいライブでした。
関西発のスリーピース青春文學ロックバンド、バーンアウト。
アニメ版「ハイキュー!!」の主題歌アーティストとして名前を知っている人は多いのでは。
空白期間も長かったとはいえ、僕が初めて知ったのは「閃光ライオット2010」でした、いまライブに通うアーティストの中では一番古くから。
好きなポイント、まずはVo/Gtの熊谷和海さんによる歌詞ですね。人の心を捉える感性と創意工夫に満ちた言葉遊びがたまらなく好きです。
まっすぐな生音を中心に、ときにはデジタルサウンドや効果音をふんだんに取り入れる音作りも楽しいですし。
三人の仲の良さも可愛いが過ぎますし。
MVも毎回、世界観の表現の仕方が工夫に富んでいて大好きです。バーンアウト流のタイポグラフィ。
そんな彼らですが、ワンマンツアーでは曲の披露というよりも、ライブ全体でひとつの物語を届けるというスタイルを取ってまして……曲から浮かび上がるみたいな抽象的な形ではなく、メンバーが出演するドラマ映像を元に、観客を共演者に引っ張り上げて、会場全体を舞台にする斬新な手法です。
バーンアウトシンドロームズはワンマンライブに90分遅刻した pic.twitter.com/CNdzKyf2eb
— いち亀 (@ichikamefina) March 30, 2019
こんなツイートが会場から発されるライブとは。
今回の筋書きはというと、
・映像に老人姿の石川さん(Ba.)が現れ、「仙台公演に向かう移動車が(バナナのせいで)事故を起こし、ライブに遅刻。そのせいでバーンアウトはファンを失い、解散した」と説明する
・他の(老いた)二人も登場、石川さんが開発したタイムマシンでタイムスリップ
・いつもの姿のメンバーが登場、演奏に
・しかしその後も、なんやかんやあって(時間警察みたいな組織に追われてた?)タイムマシンで様々な時代に。
→ここでリリースアルバム「明星」の世界観に、メンバーも別時代の人を演じたり
・時間警察を欺くために、バーンアウトはライブに遅刻したことをファンがツイート
・終演後、老人姿の石川さんにより来年の仙台Rensa公演が告知
……という、吹っ飛んだもので。
ただ荒唐無稽ではありつつも、ファンへの感謝や共に進んでいく決意というものを、思いっきり強く発信する作りで。愛が募るんですよね。
そもそもバーンアウト、ファンとの交流に非常に熱心なんですよね。会場での特典会にはメンバーも参加していますし、会場によっては来年のチケットを売ったりもしていますし(そのときに石川さんから買った2020年仙台公演まであと少し、ワクワク)
勿論、演奏も最高に格好いいです。入魂のギターと共に精一杯の「歌」を届ける熊谷さん、ヘッドセットで駆け回りベースにMCにとフロアを沸かせる石川さん、ハイトーンボイスとドラムスで全身を刺激する廣瀬さん。
最近では同期音源を使いつつ、シンセやラップや大太鼓を取り入れて視覚的な楽しさも広げてくれています。
毎回最高の「好きで良かった」を感じさせてくれる、無限大のホスピタリティで心を照らしてくれるバンドです。
ちなみにバーンアウトがツアーに宮城を入れてくれることが多いのは、ひとえに「ハイキュー!!」の舞台だからという理由も大きいようで。今回のアンコールではファンの呼びかけによるOP「FLY HIGH!!」合唱が響いていました。
僕はその縁で「ハイキュー!!」に触れました、第4期が楽しみです。
RHYMESTER
KING OF STAGE VOL. 14 47都道府県TOUR 2019
【宮城】
3/31、Hook仙台。バーンアウトと連日でしたね、被らなくて本当に良かった……
ライムスターといえば、日本のヒップホップの先駆者でありトップランナー。今年でなんと結成30周年です、僕が生まれる前からマイクを握っている方々。
ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」で何度か聴いて存在を認知していたのが数年前。そこから何がきっかけだったか(ヒプノシスマイクも絡んでいた気もしますが)日本語ラップへの興味が加速してきて、曲を遡ってみたらハマるハマる。
西尾維新小説が大好きだったり、自作の小説でもリズムを意識したりと、言葉遊びは昔から好きで。そんな僕にとって、「韻を踏む」というスタイルは知れば知るほど興味とフェチを掻き立てられるもので。
他のラッパーを聴いてみたりもして、どんどん好みが広がっているんですけど、やはりライムスターが一番好きで。日本のヒップホップを掘っててライムスターから入るの、「少年漫画はONE PIECEから」「J-ROCKはBUMPから」くらいのベタさだとは思うんですけど、やはり30周年選手のクオリティは伊達ではなかった……とにかく聞き取りやすいですし、視点もヒップホップ文化だけでない、市井の一般ピーポーの感覚が取り入れられていて、入りやすいです。
メンバーの宇多丸さんが出演するラジオ「アフター6ジャンクション」が生活に馴染むのも大きかったです。最近の僕のカルチャー情報のメインの仕入れ元はここ。
そんな折りに、タイミングよく47都道府県ツアーを挙行してまして。宮城がまだ余っているようだったので、これは行くしかない、と。
それで参加してみれば、3人のパフォーマンスの格好良さは言うまでもなく、オーディエンスの練度がとてつもなく高かったですね。ラップの途中を客が引き継いで歌ったり、音源では他アーティストが担当している箇所を客が歌ったりしていたんですが、その息の合い方が半端なくて。
アニソン現場のコールとはまた違ったC&R感も相まって、ステージとフロアの全方位から言葉の波に揉まれる感覚が最高でした。
ただキャリア30年ですしこの頃はハマリたてでしたし、馴染めていない曲が多かったので少し置いていかれ感がありましたね。というより、よく行くfhánaやバーンアウトはディスコグラフィを熟知していたので、その反動。
最近は過去盤も復習して推し曲が増える一方なので、次に聴ける機会を楽しみに……とはいえ、まだ47都道府県ツアーが終わっていないのですが。
そしてMCでのメンバー同士の間合い、アラフィフ3人による管巻きトークのユルさも楽しかったです。20年以上を共にした戦友っぷりと気の置けなさ。
Lia LIVE TOUR 2019 REVIVES 仙台公演
5/18、仙台darwin。
Key世界を彩り、数百万人のオタクの涙腺を壊してきた曲を歌ってきたLiaさんです。参戦はかなり突発的でしたね、一週間くらい前に
「Liaさん仙台来るんだ」「……まだチケあるんだ!?」
で決定。
「鳥の詩」「時を刻む唄」「My soul, Your beats!」「Bravely You」
……思い入れがありすぎるんですよね。書き手としてもKeyには影響受けていますし、fhánaのルーツにも関わっていますし。
Liaさんは4月にカバーアルバム「REVIVES」を出してまして、この珠玉の一枚を携えての公演でもありました。
当日は、Liaさんの歌声をじっくり味わう、非常に贅沢な空間でした。「喉からCD音源」とはよく言われますが、正確さとそのとき限りの揺らぎとの同居、そしてLiaさんの表情が合わさることで、日常から切り離された神聖な幸福が味わえました。
MCも一曲ごとに設けていて、ファンとも頻繁にコミュニケーションしていて。途中で「何か聞きたいことある?」と聞かれたので
挙手して「息子さんと何か面白いことありましたか?」と聞いたところ、「Liaさんがカットして坊主にしたら息子くんがブチギレ」
という回答でした。坊主もいいと思うのです。
“Sound of Scene #01 ″ curated by fhána
7/16、渋谷のTSUTAYA O-EAST。
メジャーデビュー以降ではfhána初の「自主企画」ライブです。
開催が決定して以来のメンバー、特に佐藤さんの気合いの入れようがいつもと随分違っていて。平日だからと様子を見ていた人も、その熱に圧されて参加を決めていたように思います。
オープニングはGothic×Luck(ゴクラクちゃん)、「けものフレンズ2」のEDで佐藤さんに曲提供を受けていた二人です。
その「きみは帰る場所」は一気に好きになりましたし、二人の一生懸命さや絆が伝わるパフォーマンスでした。身長差コンビ、いい……!
対バン相手のandropさん。
「青空のラプソディ」カバーからの「Yeah! Yeah! Yeah!」コンボではボルテージ最高潮でしたが、中盤のミドルテンポでジャジーなゾーンも非常に心地よかったです。ふぁなみりーが好きなラインを存分に堪能させてくれた。
そしてfhána。androp内澤さんを迎えての「Blanco」最高でしたね……ライブ本編の楽しさは勿論、FC設立とツアー開催の告知を聞けたのも嬉しかったです。
こちらの村上さんによるレポでは曲目からムードまでより詳細に記されていました、是非こちらも。
fhána
“where you are Tour 2019” 東京公演ーdivineー
この前、いっぱい書いたので割愛です。
という訳で、ここまでです。
やはり(現)地元に来てくれるのは嬉しいですね。いま就活中なのですが、オタク的には首都圏で働きたいという思いがやまない……しかし経済的には、というジレンマもありですが。
お読みくださりありがとうございました。そして今年の更新もこれまでですね、来年以降も覗いてくださると幸いです。