「私がなんとかしてあげなきゃ」って燃え尽きるときに。
「あのひとはしあわせかな」
「あのこはこまってないかな」
「なんとなく元気がないように思える」
「私がなんとかしなきゃ」
「私が浄化するからぜんぶ吐き出してもらおう」
そう思うのは決して悪いことではないんだけど、
きっといいことなんだろうけど、
気づいたらいつのまにか気力も体力もなくなって、なにをする気も起きない。
ってことを、私は49年というなっがい人生のなかで何度も何度も繰り返している。
「燃え尽き」っていう状態になる。
こうなると、自分責めがすごくなる。
生きるエネルギーが不足してくるから、生命維持システムのどっかが「やべぇ」って判断するんだろうね。
「生きろ生きろ生きろ生きろお前やべぇぞ死ぬぞなんかやれよわくわくしろよときめけよ学べよ動けよセックスしろよ」
って、それをできない自分を責めはじめる。
「ヒステリックなおかん/教師/上司」みたいなイメージがあるけど、
そんな感じで責めて責めて責めて責めて責めまくる。
やれよ!なんでできねえの?!おまえおかしいんじゃない?!って。
責めまくって動かそう、生かそうとしてくるんだけど、
それってすごくマズいやり方だよなあ。
いまの世の中とそぐわないやり方だよなあ。
気力も体力もないから動けないのに追いつめるってのは、
我々の生命維持システムはどこかが確実にイカれてるんだ。
人間ってのはそんないきものなんだろう、そもそもイカれてる。
そう思うと愛おしく思えるからふしぎだ。
私はちっともまともじゃない。
身近なあいつもそいつもどいつもこいつも、どこかクレイジーなとこがある。
私の娘はダンスとアイドルとドラァグクイーンと生き物のものすごいオタクだし、
息子はそもそも生まれたときに産声をあげるのがめんどくさそうだったし、やることなすことユニークだ。
恋人はものすごく口が悪く、うれしいときに「くそったれ」と口をついてしまうような実にめんどくさいクソ爺だ。
カウンセラーなかまはなにかと自分責めの自虐を笑いながら口にする。息をするように自虐して大笑いする。あいつらは真の変態だ。
私といえば集団が苦手で、ルールに従うのも苦手で、決められたことを守って従うのができなくて、ああせえこうせえ言われるとだまって逃げる。
(こまったときのエスケイプ)
にんげんって、正しさを追求すると燃え尽きるんじゃないか、って思うんだ。
どっか壊れてるから愛おしいんじゃないかしら。
だってさ、壊れてることをいつくしむことができたとき、私はラクになれたから。
しょーがないよなー、イカれてるんだから。
よく人の役に立とうとやってきたよなー、イカれてんのに。
よく子供産んで一緒に暮らしてきたよなあ、イカれてんのに。
よく恋人なんかつくったよなあ、アイツホンマにイカれてんのに。
よく仲間のそばにいようと思ったよなー、イカれてんのに。
よく生きてきたよなー、イカれてんのに。
そんなふうに感じていると、からっぽのこころがふつふつと満たされはじめるのがわかる。
なんかこううきうきした感じになって、「ふふっ」ってちょっと笑ったりするからわかる。
しんどいときこそジブンホメ!
ニンゲンはどこかイカれてる。
あなたもだから、どこかイカれてる。
イカれてるのにちゃんと生きてる。
イカれてるのに誰かの役に立とうとしてる。
イカれてるのに誰かのために悩んでいる。
めちゃくちゃ愛おしくて良いやつじゃないか。
あなたはえらいよ。
ホンマにえらいよ。
自分でも毎日呪いかけてあげてほしい。
「あたしはえらい」って1日100回以上呪ってほしい。
よかったらホメニッキ使ってねー!