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[番外編]切迫早産で入院しました。

産声が聞こえる。

こんな深夜にも命は生まれるのだと、別に時刻が誕生に関係するわけでもないのに、不思議に思える。

数時間経って、また産声が聞こえた。

カーテンの隙間から見える空は白み始めている。

私が寝ているあいだに、たくさんの人が出産のために働いていたのだろう。

自分の腹に手をやった。

まだ眠っているのか微動だにしない。

それでも新しい命はここにあると感じる。

今日の朝ごはんはなんだろうな、最近の病院食はおいしくて幸せだな、などと考えながら私はまた眠りについた。

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蒼樹唯恭
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