チキン

バイト終わり。君と終わりが一緒だったからご飯でも行く?と誘われた。もちろん私は行くと言った。そして2人でラーメンを食べに行った後、終電で帰ろうとギリギリまで散歩した。君の終電の方が早かったから見送ろうとした。ほんとはずっと一緒にいたかった。2人きりでご飯だなんて初めてだったし独り占めしたかったの。神様は私の味方をしてくれたのか、電車が運転未停止してしまい君は帰れなくなった。私もどうしたらいいかわからなかった。でも脳で考えるより言葉が勝手に出ていた。「私の家にきます?」と。そしたら君は「行く」と言った。2人で終電に乗って私の家に向かう。私の狭い部屋に2人きり。私はチキンだった。君に何もできず雑談してただ時を過ごしただけだった。君も雰囲気を作ってくれた。でも私は無理だった。君とは親友みたいな関係。これからのことを考えたら今宵だけで終わりたくなかった。薄々私の感情に気付いてる君。君から全てを告げてくれたら嬉しいのに。チキンな私は今日も何もできないでバイトに行くのだろう。どんどん沼に浸かっていっている。沼に浸かるのなら一緒に浸かってもらえるように私もチキンから白鳥にでもなってやろうか。

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