【前編】2/14(日) Girls be Ambitious ~東大生と考える進路選択~ イベントレポート
私たちichihimeが主催するイベント「Girls be Ambitious 〜東大生と考える進路選択〜」の第2回のイベントレポートです。本イベントは2021年2月14日(日)にオンラインで開催されました。
前編では、東大の女子学生2名にフォーカスを当てていきます。テレビなどではわからない、生の東大を知るきっかけになれば幸いです。
話をしてくださった東大生は以下2名です。
Nさん:理科一類2年(工学部社会基盤学科Bコース内定)
Yさん:文科三類2年(教養学部教養学科 総合社会科学分科 国際関係論コース内定)
○高校時代について
――まずは高校時代の話からしていきましょう。文理選択はどうやって決めましたか?
N:両方に興味があったし、成績も同じくらいだったので、迷いに迷いました。決め手になったのは、理系の方が進路の選択肢が多く残ると思ったことです。文系は経済学部にしか興味がありませんでしたが、理系は色々な分野に興味がありました。経済学部であれば、東大であれば文転で入ることもできますし、理系が入れる私大の経済学部も多いので。
――なるほど。「選択肢を狭めない」というのは自分の進路を決める上でいい指針になりそうです。志望校の決め方について話していきましょう。Yさんはどのように東大を志望するようになったのですか?
Y:東大を志望する前は外大とか京大を志望していました。1年の冬頃、この成績なら東大を目指せると先生に言われたのが東大に興味を持ったきっかけです。高2の夏にオープンキャンパスに行って東大志望に固まったという感じです。
――Yさんは石川県出身ですよね。県外の大学に行くというのは元々決めていたんですか?
Y:はい。小さい世界にとどまりたくないと思っていたので、県外に行くというのは決めていました。
――東大を目指すと言っても実際には成績が気になると思います。その辺りはどうなんでしょうか?
Y:受験勉強を始めた2年生の冬くらいは結構判定も良かったのですが、3年の夏くらいは浪人生が力をつけているのでD判定が多かった記憶です。ただそれは仕方のないことなので、判定はただの参考として割り切って勉強に励んでいました。
――ちなみに、オススメの勉強法とかはありますか?
N:暗記系の勉強は時間や場所をうまく選ぶようにしていました。例えば、私は長風呂なのですが、お風呂の時間を有効活用したかったので、お風呂のフタにタオルを敷いて、その上に社会の資料集置いて見たりとかしてました(笑)また、塾には通わずに通信教育を利用していました。自分で勉強の計画を立てて、自分で進めていきたいタイプなので、塾に行くと勉強する内容を決められちゃうのが私には合わないなと思って。
――自分に合った勉強法ってありますもんね。周りにリードして欲しい人は塾に通ったらいいし、自分で進めていきたい人は塾に行く必要はない。
○大学生活について
――では、東大に入学した後の話を伺っていきましょう。Nさんは東大の様々なプログラムに参加していたみたいですね。
N:色々参加していたので紹介するのが難しいですね(笑)。そうですね、TLP(トリリンガルプログラム)には力を入れました。東大では全員が第二外国語を履修するわけですが、その外国語を重点的に学習して、トリリンガルを目指そう!みたいなプログラムです。私の場合はスペイン語でしたね。他の科目との兼ね合いもあって大変だったのですが、そのおかげでスペイン語は結構使えるようになりました。
N:最近はGLP(グローバルリーダー育成プログラム)に参加しています。毎週英語で講義を受けて、グループでプロジェクトを英語で行うことでSDGsに関する問題解決をする、みたいな感じです。他は、本郷テックガレージというところで、3Dプリンターとかを使って、友人と一緒にものづくりを楽しんでいます。
――本当に色々なプログラムを利用しているんですね。Nさんは女子高出身だと思うのですが、東大に入ってみてどうですか?
N:東大女子の印象は入学前後ですごく変わりました。東大受験生の視点でも、東大生はずっと勉強しているというイメージがあったんですが、実際はみんなお洒落も楽しんでるし、いい意味で普通の女子大生だなと思っています。
――東大は科類と第二外国語に基づいてクラスに分かれますよね。
N:特に理科一類は女子が少ないことで有名で、私のクラスは女子が2人だけでした。ただ、私のクラスは男女で分かれるというよりはクラス全体で仲が良い感じで、皆でご飯を食べてワイワイしたりしていました。マイノリティであることを感じるというより、女子だから覚えてもらったり、その繋がりで勉強を教えてもらったりということもあったように思います。
――ぶっちゃけ恋愛は?
N:他の大学との比較は難しいですが、女子率低いのは有利ではありますよね(笑)
ーーYさん一人暮らしはどうですか?
Y:なぜか母が受験の前日に住む部屋を決めてしまったという記憶があります(笑)
中高時代は一切家事とかやったことなかったのですが、慣れるというか、自炊とかもやれば案外どうにかなるので、そんなに心配しなくていいと思います。
――東大では、2年生の夏に学部・学科を決定する「進振り制度」がありますよね。どのようにして進学する学部・学科を決めたのでしょうか。
N:私は東大に入学した時点ではどの学科に行きたいか決まっていませんでした。1年間の大学生活で興味のある分野が自然に絞られるものだと思っていましたが、むしろ大学で色んな分野に触れすぎて、興味のある分野が増えてしまいました。
絞ってはみたのですが、社会基盤学科と情報系と、あと経済学部の3つで本当に最後まで迷っていました。最終的に社会基盤学科に進学したのは、小さい頃から建築や都市計画に興味があったのでそれを貫きたいということと、他の学科より分野横断的に感じたということです。あとは学科ガイダンスの雰囲気ですかね。
Y:私は元々海外で働きたいと思っていたので、国際関係論に元々興味がありました。最終的な決め手になったのは、国際関係論の先生の授業を履修した経験ですね。その授業を受けてみて、やっぱりこの分野に興味があるなと思えました。あとは、自分が興味のある学科の先輩に話を聞いてみるとか、実際に研究室の先生にアポを取って話を聞きに行く人も多いですね。
――最後の質問です。東大に入る前と入った後でギャップはありましたか?そして、東大に入って良かったですか?
N:東大に入るまでは、研究のレベルが高いというイメージが一番強かったです。入学して気付いたのは、周りの人からいい刺激を受けられるということが東大に進学する大きなメリットであるということ。あと、元々東大の進振り制度がいいと思って入ったのですが、それについては期待通りでした。大学で1年間学んだからこそ、社会基盤学科に進学することを決意できました。
Y:石川県に住んでいたので、入学前は東大のイメージはあまり湧きませんでした。時々高校の卒業生の方からお話を伺う機会もあったのですが、やっぱりテレビとかのイメージが強かったですね。ちょっと変わった集団みたいな(笑)。入ってみると、案外普通というか。すごいけど、常識的で人当たりの良い人が多い。勉強を含む色んな分野に夢中になって取り組んでいる人が多いので、そういう人から刺激をもらえるのが東大の魅力だと思います。実際、今関わっている団体では、プログラミングがすごくできる人とか、企業から資金を獲得できる人とか、色んな能力を持った人がいます。そういう人たちと一緒に活動できるのはすごくやりがいを感じます。
○参加者の皆さんからの質問
――Yさんは塾に通ってないことに不安はなかったですか?
Y:学校で志望校別に添削とかしてくれるので、それにプラスでやる必要はないかなと。
N:私は高3から塾に通っていました。勉強というよりは、他の高校の人がどのくらい勉強しているのかとか、受験に関する情報が入ってきたのが良かったです。
――勉強のモチベーションを保つのに心がけていたことはありますか?
N:他の人が勉強してない空間で勉強して勝手に優越感に浸っていました。大学での勉強は合格というゴールがないので難しいですが、学問を楽しむことが大切ですね。
Y:日記をつけていました。自分の目標と照らし合わせて、ちゃんとゴールに向かっているかを確認することでモチベーションが保てるかなと。
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(ここまでが前半になります。後編はこちらから!)