【イベントレポート】8/9開催 東大OG Meetup!理系出身編
2021年8月9日月曜日に理系出身の東大OG二名をお招きし、6回目となるMeetUpをzoomにて開催しました。
共に東大工学部・工学系大学院を卒業しながら、日系機械大手と人材ベンチャーという対照的なファーストキャリアを選択したお二人。ロールモデルが少ない東大理系女子にとり、貴重なお話を伺える機会となりました。また、社会人一年目でフレッシュな就活の経験をお持ちなので、1・2年生がキャリアについて考え始めるきっかけとなったのではないでしょうか。
本レポートでは、当日の内容を少しだけご紹介します。興味を持たれた方は、ぜひ今後のイベントにご参加ください!
ゲスト紹介
Kさん 日系メーカー1年目 情報理工学系研究科卒(学部:工・計数)
Hさん 人材ベンチャー1年目 新領域創成科学研究科卒(学部:工・機械)
現在工学部3年生のichihimeメンバーがファシリテーターをつとめ、第1部としてOGによるトークセッションを、第2部としてSlidoを用いて参加者からのQ&Aセッションを行いました。
テーマ1 お仕事について
Kさん 日系メーカーのカメラ事業部でソフトウエア設計をしています。情報系の学科だったので、プログラミングは大学で学んだ分野ですが、カメラは全くはじめて。現在はカメラやプログラミングの研修を受けています。
Hさん グローバル人材を扱うベンチャー企業の事業部にて、法人営業の部署にいます。採用イベントの提案・実施や人材紹介などをしていて、今はメンターの方とのOJT中です。
ーこの他、トークセッションでは職場の雰囲気ややりがい・楽しさ、またCovid-19の影響についても伺いました。
テーマ2 ワークライフバランスについて
ー日系大手・ベンチャーと対照的な職場で働くお二人、ライフイベントについてはどうお考えなのでしょうか。
Kさん 将来的に出産・育児などのライフイベントを経ても、今の会社で働き続けられれば、と思っています。入る前から様々な制度が整っており、出産・育児をしながら働いている先輩のお話を聞いて安心して入社しました。
Hさん ベンチャーなので職場の平均年齢が30歳程度と2・3年で人が入れ替わっていく職場です。私も今の会社にずっといるイメージはなく、出産・育児に関してはその時にまた考えればよい、という姿勢でいます。
ー忙しさや周囲の女性比率に関しても、対照的なお話を聞くことができました。
テーマ3 キャリアの考え方
ー共に東大理系院卒のお二人は、どのようにしてファーストキャリアを選択したのかをお聞きしました。
Kさん 就活を始めた修士1年から、学んだことを活かせるIT系の技術職に興味をもっていたのですが、インターンを経て実際の「モノ」やそれを動かすに関わりたいと考え、メーカーに行くことにしました。今の会社は、志望していた部門とは異なる部門での採用だったこともあり、迷いましたが、部署異動があることも踏まえ、社風や理念に惹かれて入社を決めました。
Hさん 学部・院と6年間ありましたが、理系への興味は薄く、研究もあまり楽しめませんでした。理系から離れて対人の仕事がしたいとインターンに参加するうちに、好きな仕事をして定期的にキャリアを切り替えていくベンチャーの雰囲気に惹かれていきました。「モノ」よりも無形商材に興味を抱いており、人材系を選択しました。学部のときは大多数が院進するという環境もあり、当たり前に流され院進を選びましたが、今考えると学部で就職するという選択肢もあり、もっと視野を広くもっていれば良かったと思います。
ーお二人ともインターンをきっかけとしてキャリアを選び取っていかれたようです。院で研究をしながらインターンや就活をするのは大変だったのではないでしょうか。参加者からも研究と就活の両立に関する質問が寄せられました。
Kさん 私は修士1年の頃は就活にだいぶ重きを置いていたので、修士2年では毎日本当に研究で大変でした。周囲にはインターンにほぼ参加せず、就活に時間を割いていない人もいましたね。もう少しインターンの負担を減らし研究に力を入れたかった気もします。ただ、インターンでは他で知ることのできない雰囲気や考え方などに触れることができ、自分のキャリアについて考える貴重な機会なので、しっかり参加してよかったと思っています。
Hさん 私はなかなか自分の研究分野に興味が持てなかったので、先生と相談したうえで外の世界を見ようと修士1年の多くの時間は研究室から離れる時間を作り、長期インターンをしていました。特殊な例ですが、自分のやりたいことをやるという点では良かったと思います。勿論卒業するためにやらなければいけないことはあるので、修士2年の時は研究メインの生活をして卒業しました。
ーお二人ともインターンにはかなり時間を割いた様子。ですが、理系だと自分の専門分野に関しては研究室の推薦や紹介といったインターンや就職の方法もあり、就職活動は様々なようです。お二人の就活のスケジュール感についても伺い、とても参考になりました。また、「就職にあたっては視野を広く持つこと」、「やりたいことを言語化すること」、「就活は会社と自分の合う・合わないの問題なので落ち込まないこと」といった就活におけるアドバイスも頂きました。
ートークセッションの最後には、今後についても伺いました。
Kさん 今はまだソフトウエアの開発スキル等がまだまだなので、まずはいろいろと勉強して自分の軸となる技術力をつけたいです。それだけでなく業務に対する姿勢といった面でもどんどん成長し、そのうえで、様々な事業領域で製品開発に取り組んで行きたいと思っています。
Hさん 会社柄、ずっと今のところにいるイメージは湧かないです。2年後には転職を考えているかもしれないし、今は転職以外の様々な選択肢があるので、そのどれかかもしれない。特に今は考えきれていないですが、仕事をしていく中で自分に向いているもの、やりたいことを見極め、その先を決めて行こうと思っています。
参加者からの質問が活発に出たQ&Aセッションを含め、非常に濃密であっというまな2時間となりました。ゲストのお二方、貴重なお話を本当にありがとうございました。
今回お話の中にも度々出てきた通り、東大理系で修士まで進学するとキャリア選択やその環境、考え方が専門分野に寄った狭いものとなってしまうのではないかと思います。本イベントが、東大女子のみなさんの選択肢の幅や視野を広げるきっかけとなれば幸いです。
私たちichihimeは、日本における女性の進学・就職・ライフの選択肢を広げ女性が自信をもってリーダーシップを発揮できる未来を作ることをミッションに、東大卒業生と現役生などで活動しています。
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