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清航館通信 2024年10月号

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もし自分が暮らす町を自由にできるなら何ができるか考えながら地域を眺めていると、普段なら気付かない場所が妙にもったいなく見えてきます。庭の隅の小さなスペースで野菜を育てるぐらいの気持ちで、ずっと使われてない「町の余白」を自由にできるなら、ここにこんなものがあったら暮らしはもっと豊かになるだろうなと想像を膨らませることが私の密かな楽しみになっています。
例えば中之作港の道路。ここは冷静に眺めると不思議なつくりになっています。かつて市場だった名残なのでしょうが、港の道路が並行して2本あります。もしかすると「町の余白」かもしれません。例えば山側の生活道路から通過車両を無くしても、すぐ隣にある海側の道路で用が足ります。地元の方しか使わない田舎道はのんびりしていて気持ちよさそうですね。通り抜ける車の心配がありませんので、立ち話や日向ぼっこも遠慮なくできます。もちろん生活道路は市が管理していますし、港の道路は県の港湾建設事務所が管理しています。勝手に通行を制限することはできませんが、想像するのは自由です。
町の暮らしやすさは、「こんなのがあったらいいなぁ」という気持ちを言葉にすることで少しずつ変わります。数年前に近所が集まったときに「生活道路から通り抜ける車を無くしたら気持ちいいと思うんですよ」と何となく言葉にしたら、割と好感触だったので、モノはためしで市役所と警察署に相談に行きました。
それからずっと歩行者目線で、生活道路から通過車両を無くす方法を検討してきました。今月、清航館周辺の隣組の皆さんの協力を得て短時間の道路封鎖を試します。予算をかけずに、有り合わせで余白を活用するイベントとなります。

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