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清航館通信 2021年3月号 「インターン生の卒業研究」

昨年(2020年)1月に東京から講師の先生を呼び最初の空き家勉強会を開催しました。そのすぐ後にインターン生3人を受け入れ空き家調査や地域の方への聞き取り調査を行い、結果報告会を3月に実施しました。そして今年2月に、かつてインターン生だった草野君が「中之作の空き家再生」で卒業論文をまとめてくれました。大学生がまとめた未来予想図ですので現実的でない部分もありますが、地域の高齢者への生活実態アンケートや町中を歩いて確かめた課題など地に足の着いた予備調査が行われており、これほど丁寧に中之作の将来を考えた絵図が描かれたことは過去に存在したでしょうか?彼の卒業論文発表会を兼ねた「空き家勉強会」をするタイミングを計ってきましたが、新型コロナの影響で開催できないでいます。
この勉強会は、地域医療の視点と空き家再生の視点から、草野君の卒業論文を今後どのように実現していくか、どの部分が実現可能かを掘り下げるために、中山医院の佐野先生と一級建築士の私がそれぞれの専門家として草野君を交えて話し合う予定でした。残念ながら勉強会ではなく報告書での発表となりそうです。
私は震災後に中之作に移り住み、昨年暮れで7年経過した新参者です。それでも地元の方とのかかわりの中で、空き家を活用してもらえるのはありがたいとおっしゃる方が少しずつ増えています。「月見亭の坂道は登るのが大変だから坂のない所にカフェをもう1軒つくって」なんて言われると、空き家を活用し地域に足りない施設をコツコツと増や続けることが住人の元気につながると実感できます。なんて心地よいプレッシャーなんでしょう。
中之作プロジェクトでは、「自宅の将来計画を考える」ことが「空き家を増やさない取り組み」になるかも知れないと考えています。そこで提案です。建物を受け継ぐ相手を慎重に検討し、将来の活用方法までを家族で話し合ってはいかがでしょうか?この取り組みが地域にとってとても大切な一歩になります。報告書で詳しく書きますので是非読んでください。
(2021年3月に地元の回覧板用に書いた原稿です)

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