見出し画像

清航館通信 2024年6月号 「親しみに満ちたイベントは小さいほどよい」

Topics1
5月の連休は中之作の隣にあります折戸区のお祭りに家族で参加させていただきました。祭りのお囃子は地域の保存会による生演奏で、太鼓は地元の小学生が担当しています。数えきれないほどの子どもが集まって山車を曳いたり、神輿を担いだりしていました。この子たちはどこから来たのかと尋ねると、みなさん実家のお祭りを毎年楽しみに帰省している方たちで、遠方からの参加者も大勢いらっしゃいました。決して大きなお祭りではありませんが、そこに集まった家族の方々がふるさとを大切に思う気持ちが伝わってくる素敵なお祭りです。地域の活性化などを目指しているわけではなく、保存会の皆さんが本当に楽しそうにお祭りを盛り上げていました。ここには自分の町に生きることを肯定して楽しむヒントが詰め込まれています。
お祭りの翌週には、中之作のシェアハウスの住人グループが駐車場として借りている空き地で「春のパン祭り」という小さなイベントを開催しました。シェアハウスに住む若者が地域に暮らす方々と仲良くなる場づくりを始めています。中之作在住のパン屋さんに協力していただき週末の午前中に小さなテントでパンを売るのですが、地域の方がのんびり集まって、ほんの少しだけ一緒に過ごすことができれば大成功のイベントだと言えます。おおらかな人々と過ごす穏やかな日常が続いていくことで、この地域で育った子どもたちのふるさとが形作られていくのかもしれません。
中之作プロジェクトも地域の豊かな暮らしを目指し、盆踊りや海遊びなど夏のイベントをいくつか企画しています。この地域で育つ子どもたちの大切な思い出となるような、港町らしい身の丈に合った取り組みが求められていることに気付くことができた5月の行事は、大きな収穫となりました。

いいなと思ったら応援しよう!