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パーツ探しで涙目

大掃除の邪魔者くん(6歳)は祖父母の家に預けられていたので、彼が帰宅して新しいレゴ収納棚を発見すると大興奮でした。想定内の反応です。そして組立本が整理されたファイルをめくり、数年前に(ボクが欲しくて)買ったロボットを組み立てたいと言い出しました。ここまでは100%予想通りの反応です。

「今夜はタコ焼きね!」

先日、近所の方からいただいたタコがあり、刺身で食べた残りをタコ焼きにすると嫁さまからの指示がありました。タコ焼きの調理は毎回ボクの仕事です。油が飛びますのでテーブル(ちゃぶ台)のすぐ隣で組立を始めた息子くんに訳を言って離れてもらい、デスクライトで作業スペースをライトアップしました。さて、粉を水で溶き卵を混ぜてタコ焼き屋も準備が始まります。

「ない」「ない」「ない・・・」

欲しいパーツを山の中から探すのはレゴ好きにとって至福のひと時です。息子くんもそれは一緒で、ボクが先回りして探したパーツを渡そうとするとそれを無視して探したりします。色分けすれば探しやすいのは間違いないのですが、しかしあれだけの数になると6歳児には全く見つけられないのです。しかも魅力的なパーツに遭遇する度に脱線し自分を見失うので、なかなか前に進みません。手伝ってほしくない男の意地と、探しても見つからない焦りの間で、心の声がダダ洩れになっていきます。

「そろそろ焼き始めて!」

タコ焼きを焦がさないで息子くんのロボット組立サポートをするミッションスタートです。レゴの山に手を入れて探すことになるのでタコ焼きでは絶対に手を汚せません。そしてロボットを早く完成させないと夕食を無視してレゴで遊ばせてるダメ親になってしまいます。

「ないよ~~~(涙目)」

タコを入れてネギ、天かす、紅ショウガを広げたら、すぐにクルクル回さなければなりません。たこ焼き屋に休む暇なんて無いのです。しかしレゴの特殊パーツは大人でも探しにくいし、その度にちゃぶ台から少し離れた場所に移動する必要があるから厄介です。レゴのグレーには「ライトグレー」と「ダークグレー」があり、「黒」と「ダークグレー」を一緒の箱に入れたのも探しにくさの要因の一つとなっていることに気付きましたがこのタイミングでは何の対応もできません。この3色の収納方法を改善しない限り6歳児くんの幸せなレゴ生活は訪れませんが、ボクには目の前のタコ焼きが焦げないことを優先するしかできませんでした。

「いい加減にしなさいっ!」

嫁さまの堪忍袋は意外とすぐに切れます。たこ焼きはどんどん焼き上がり、熱々で食べるのが我が家のルールですので、明らかにこちらに非があります。しかもたこ焼きの出来が悪いのだから怒られて当然です。さて、レゴの収納方法の改善にあとどれだけ費用がかかるのか心配でなりませんが、熱いうちにたこ焼きを食べることにしましょう。

追記:

全てのパーツが目の前にある状況に置かれた6歳男子は、翌日の朝に組立図にない形状に組み立てる自由が目の前にあることに気付き、当初の予定とかなり違う形状のロボットに仕上げたのでした。まさに創造性が爆発した瞬間であります。(毒々しい爪はヒーローロボにはふさわしくないと悟り、あわてて撤去したので画像は載せません)

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