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清航館通信 2020年2月号 「地域の状況を把握する」

市役所の人口データを調べると、中之作・折戸の人口は徐々に減っていることが分かります。具体的な人数を整理すると2011年に人口約900人の地域が、2019年には約650人にまで減少しています。8年で3割の減少です。震災の年は大きく減っていますが、その後もずっと減り続けています。毎月地区内全戸に配布している「清航館通信」ですが、配布先は300世帯から260世帯に減っており、こちらも市役所のデータにほぼ一致しています。
数年前にいわき市は市全域で空き家調査を実施しました。それに基づき「空家等対策計画」を作成し、空き家バンクを運営する団体と「空き家対策に関する連携協定」も結んでいます。中之作・折戸地区の空き家の資料を見せていただきましたが、現状をかなり正確に把握しているようです。
中之作プロジェクトは港町の風景保存を目指すNPO法人ですので、地域課題である「空き家問題」にも取り組んでいます。震災後に2件の空き家を再生し、レンタル古民家「清航館」、コミュニティカフェ「月見亭」として運営を始めています。この活動が評価され、3人の大学生がインターンとして春休み期間中1ヵ月間、中之作で勉強することになりました。彼らには、地域の空き家調査をお願いする予定です。インターンが行う調査内容は、空き家の近隣に住む方からの聞き取りです。地域の歴史、地域にあったら嬉しい施設、近所が空き家になって変わったこと、現在困っていることなどについて、学生と事務スタッフが訪問調査に伺います。整理した資料は、3月に実施する勉強会で発表します。
調査結果は空き家所有者に向けた資料作りや、非住宅としての活用方法の検討などに役立てていく予定です。既存の建物を利用して住みやすい地域づくりを目指すことは、港町の風景保存につながります。地域にお住いのみなさま、調査への協力をお願いします。
(この文章は地域の回覧板用に2020年2月に書いたものです)

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